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開館40周年記念名品展 [EXHIBITION]

次なる目的地はMOA美術館。

熱海梅園からMOA美術館へ向かうには、一旦熱海駅まで戻る必要がある。
来宮駅で電車を待っていると…

おおお〜!貨物列車が!。
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もはや弁当箱にしか見えない(笑)。


熱海からはMOA美術館行きのバスで約7分。
バスを降り、予めオンラインで購入しておいたチケットを提示して入館。
長ーーーーーーーーーーーーーーーーいエスカレーターを経て
更に階段を上がって正面玄関へ。
01_MOA.jpg

梅園で歩き回ったのでお腹が空いた。
まずは腹拵え!。

MOA美術館には主に3つの食事処がある。
「和食 花の茶屋」「二條新町 そばの坊」
そして「La Pâtisserie du musée par Toshi Yoroizuka」。

もう今回は絶対ここに入ろうと決めていた。
「La Pâtisserie du musée par Toshi Yoroizuka」。
かの鎧塚俊彦氏プロデュースのカフェである。
時間的に混んでる=待たされるかな?と思ったが、すぐに案内された。

食事はクロックムッシュ、キッシュ、サラダ…と
軽食メニューが3種類のみ(しかも高い^^;)けど
食後にケーキも食べるから、軽めで丁度いいのだ。

キッシュを頂こうと思ったが、午前中に焼いた分は既に終了(残念…)。
ならば選択肢は1つ。クロックムッシュ。

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う〜〜〜わ〜〜〜…美味しそう。
お上品にフォークとナイフでカットしてパクッ…
やっぱり美味しーーー( ̄▽ ̄)。


ケーキは4種類ある中から「フロマージュ」。
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バスクチーズケーキをイメージしたコニャック風味のチーズケーキ。
中心部はやわらかで、外側に行くにしたがって食感が変化する。

あ〜〜〜とても美味しい。シアワセ…至福だ…(* ̄▽ ̄*)

ちなみにランチセットに付いてくるドリンクは
スペシャルティコーヒーのカフェオレにしたのだけど
ここで使用されているカップ&ソーサーは
人間国宝の室井和美氏の「蒔絵菓子皿 精華」をモチーフにして
デザインされたもの。
04_cup.jpg
ショップでも同じものが売られている(もちろん高い)。


美味しい食事とケーキでシアワセな気分になったところで鑑賞開始。
現在の展示は『開館40周年記念名品展 第1部』。

へぇ〜、MOA美術館って今年40周年なんだ。
じゃぁ中学卒業して間もない頃に、友人達と行ったのって
割とまだ出来てすぐの頃だったんだな。

メインの展示を観る前に、常設のここも一応チェック。
05_goldchashitsu.jpg
秀吉の黄金の茶室の復元。
壁が金ってのも凄いけど、床や障子紙が赤ってのも凄い。


というわけでメインの名品展。

中国の唐〜清時代のものから、日本の奈良〜江戸時代、
更に日本の現代作家のものも合わせて80余点が展示されているが
アタシが観たいのはただ一つ。
国宝 尾形光琳『紅白梅図屏風』。
今日はこれさえ観られればそれでいい。

第3室の広めに取られた空間に『紅白梅図屏風』だけが展示されていて
近づいたり離れたりしながら、じっくり観ることが出来る。
昔はこの屏風のどこがいいのかさっぱり理解できなかったが
今は素直に「カッコイイ!」と思える。

時間をかけて鑑賞し、すっかり気が済んだ。
他の作品はさらっと鑑賞…とは言うものの、そこは名品展。
「これは!」と思う作品もちらほら。

●『叭々鳥図』伝 牧谿
●『故事人物図屏風』長谷川等伯
●『手鑑 翰墨城(かんぼくじょう)』(国宝)
●『楼閣山水図屏風』海北友松
●『ウォーターフォール』千住博
●『耀彩鉢 極光』三代徳田八十吉

そして展示室の出口付近には杉本博司『月下紅白梅図』。
7年前、尾形光琳の700年忌を記念した展覧会のために制作されたもの。
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7年前に観たときもカッコイイ!と感動したけど、
今観てもその気持ちは全く変わらない。
杉本博司さんの作品はいつもカッコイイ。
今回は(火・水が休館日なので)断念したけど
いつか絶対に江之浦測候所にも行こうと思っている。


展示とは別にこりゃ凄い!と思ったのが
展示ケースに使用されているガラスの透明度。
美術館の公式サイトによれば、2017年にリニューアルした際に
展示ケースを低反射高透過ガラスにして
鑑賞者の背後には黒漆喰の壁を設置することで
ガラスの存在感を極限までなくしている…というのだけど
そのせいでガラスに気付かず頭突きする人が続出(^o^;。
その度に「ドーン!」と凄い音がして、
「やぁだ!ぎゃははは!」などと笑い声が響き渡る。

他人がこうして頻繁にぶつかってるお陰で
「自分も気をつけよ」と注意することができて、
幸いアタシはガラスに頭突きをしなくて済んだけど
透明度が高すぎるのも考え物かも(^^;。


展示室を出ると、ミュージアムショップの前に出てくる仕掛け(笑)。
7年前もそうだったけど、美術館の立派さの割に
ミュージアムショップのラインナップは今ひとつ。
素敵なグッズは値段が高い。
手軽に買える安価なグッズが少ない。ポストカードも少ない。
もうちょっと品揃えを工夫したらもっと売れると思うんだけどなぁ。
(大きなお世話ですね、ハイスミマセン)。



そうこうしているうちに時刻は14時。
そろそろ帰るか。

外に出て、視界が開けた場所で海を眺める。
07_izuohshima.jpg
伊豆大島が見えた。


再度あの長ーーーーーーーーーーーーいエスカレーターを降りていく。
その途中にあるのが円形ホール。
定期的に、円形の天井に世界最大級の万華鏡が投影されている。
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少しだけ観て、またエスカレーターを降りていく。
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来るときは熱海駅からバスに乗ったけど
帰りは駅まで歩いてみることにした。
ルート検索したところ、時間にして20分弱。
まぁ行きと違って下り坂だしなんてことないでしょ、と歩き始めたが
Yahooの地図アプリが提示してきたショートカットはなかなか凄かった。
えっ?ここ?!という感じの、下り急階段の連続(◎_◎)。
つくづくスニーカーで来て良かったと思った。

熱海梅園の行き帰りやバスで美術館に向かう途中は
う〜む、歳を取ったら熱海に移住するのもいいかもね〜…
なんて思ったけど、いやー…考え直そう(笑)。


熱海駅に到着しパスモで改札を通ると、ある看板が目に留まった。

《駅弁屋》

夕飯、駅弁にしよ…(ま、またぁ???)

だってほら、こっち方面の駅弁買うことって滅多にないしー…

とはいうものの、什器の中に残っていたのは
《鰺の押し寿し》の他は1種類だけだったのでそれを購入。


帰りの電車からも、朝とは少し違う表情の海が綺麗に見えた。
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帰宅後、買ってきた弁当を開く。

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《湯どき花どき食べどき弁当》


22_dokidoki.jpg
菜飯ご飯、玉子焼き、牛肉の甘辛煮、鰆西京焼、
明太子入りポテトサラダ、キャベツと竹輪のわさびマヨネーズ、
蒲鉾、鰺のマリネ、金平ごぼう、大根煮、人参煮、黒はんぺん煮、
竹の子煮、いんげん、ピーマン素揚げ、桜の花の塩漬け、お団子。

いろいろ入ってて嬉しいお弁当。
牛肉の甘辛煮、鰺のマリネ、鰆西京焼、金平ごぼうの味付けが
とっても美味しい(*^^*)。


駅弁で締め括る、大満足の大人の遠足であった。
コメント(10) 

コメント 10

JUNKO

梅屋さん、こんにちは。
素敵な大人の遠足ですね。神奈川在住ですが、熱海方面にはなかなか足をのばすことがなかったので、梅屋さんの記事を見て行ってみたくなりました[わーい(嬉しい顔)]
MOA美術館も素敵なところですね。

以前のコメント欄で拝見しましたが、コンテナ弁当そんなに人気なんですか[目]?あの時、買えてよかった~。
これからも色々教えてくださいね[ウィンク]
by JUNKO (2022-02-19 18:27) 

梅屋千年堂

>JUNKOさん
ここのところ仕事でモヤモヤすることが多かったので
今回の大人の遠足は梅も海も綺麗でかなり癒されました。
アタシも熱海へはそんなに行きませんが
東海道本線の普通列車グリーン車に乗って海を眺めるのが大好きです。

コンテナ弁当、注目を浴びるだろうとは思っていましたが
そんなに人気だとは驚きですね。
こうなると第二弾が俄然楽しみになってきました(^m^)。

by 梅屋千年堂 (2022-02-19 23:14) 

おかん

秀吉の茶室、凄いですね~!さすが秀吉!!
by おかん (2022-02-21 22:00) 

梅屋千年堂

>おかんさん
秀吉の黄金の茶室は、現代の人工照明だとケバケバしい感じですが
自然光や蝋燭の灯りでは実はいい感じだと聞いたことがあります。
一度そんな環境で(本当にそうなのか)見てみたいですね。

by 梅屋千年堂 (2022-02-23 01:22) 

おかん

確かに・・。
蝋燭の灯りとかならいい感じかもしれないですね。
by おかん (2022-02-23 17:59) 

梅屋千年堂

>おかんさん
…にしても、茶道具まで金ってのはどうかと思います(笑)。

by 梅屋千年堂 (2022-02-23 23:56) 

きゅう

私は開館当初から聖徳太子二歳像に心奪われています。「なぜ。」と言われても困るのですが、額に意図的につけられたような傷がついていることです。これをつけた理由はいろいろ言われていますが、昔美術館が発売した美術品にまつわる話をまとめた漫画があって、そこにあった話に納得したことがあります(詳しく書くのが難しいのですが…)。
by きゅう (2022-03-03 20:36) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
改めて聖徳太子立像の画像を検索して見てみました。
…ホントだ、旗本退屈男のような(あるいは朝ドラのるいちゃんのような)
額に傷がありますね。残念ながら傷の理由については出てきませんでしたが。

そういえばきゅうさんは子供の頃「紅白梅図屏風」のミニ屏風が
どうしても欲しくて親御さんに買ってもらったんでしたっけ。
きっときゅうさんにとってMOA美術館は
思い入れの強い場所なのですね。

by 梅屋千年堂 (2022-03-03 20:55) 

きゅう

傷の理由はわからずとも、いろいろと想像してしまいます。
美術館が開館前の建設中に全国を巡回する展覧会を行なっていまして、名古屋市博物館(だったかな)に観に行って買った記憶があります。聖徳太子もその時に観たと思います。
屏風は毎年玄関に正月から3月くらいまで飾るようにしています。すごいプチ情報を覚えていただいていてなんだか光栄です。さすが心のハードディスクの容量がだてじゃないですね。
by きゅう (2022-03-05 22:29) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
聖徳太子二歳像は、1月に行ったサントリー美術館での
「日出づる処の天子展」でも何体か展示されていましたが
皆同様に凛々しいお顔立ちなのが印象的でした。
どこかにオリジナルの太子二歳像があって
それが次々とコピー&伝播されていったのでしょうね。

>>すごいプチ情報
いや、渋いお子さまだったのだなぁと
とても印象に残っていたものですから(笑)。

by 梅屋千年堂 (2022-03-05 23:02) 

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