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第8回 横浜トリエンナーレ【3】 [EXHIBITION]

(前記事のつづき)

次の会場に移動する前に、ランチを摂ることに。
本来だったら横浜美術館内のカフェで…というところなのだけど
カフェのリニューアルオープンは11月とのことで現在お休み中。

…ということで、MARK is みなとみらいの上島珈琲でひと休み。
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「よもぎのミルク珈琲」をいただく。
ちゃんとよもぎの味するし、意外にコーヒーと合う。



次なる会場は、みなとみらい線馬車道駅下車、BankART KAIKO。
BankART KAIKOは北仲ブリック&ホワイトという
駅直結の商業施設の中にある。
いつのまにこんな施設が出来たのだ?!と調べてみたら2020年6月にオープン。
あ、ビルボードライブ横浜って、ここにあったのね(^^;ゞ。

ここの展示はワンフロア。
テーマは《すべての河》。
イスラエルの作家ドリット・ラビニャンの小説『すべての河』から採ったそう。
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ピェ・ピョ・タット・ニョ『わたしたちの生の物語り』

一見、熱帯雨林の植物のような物体の正体は…
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ケーブルやホースなど人工物の塊だった。


壁に取り付けられた手指消毒器も作品。
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パピーズ・パピーズ『無題(サラヤ)』

幼い頃脳腫瘍の手術を受けた作者にとって病院で見掛ける手指消毒器は身近な存在。
作者はしばしばそれを作品のモチーフとして使用してきた。
それががコロナ禍で全世界に広がった時、
まるで自分の作品が世界に浸透したかのように感じたとのこと。
なんかわかる気がする。
今回の作品では、敢えて日本のメーカーの消毒器を使用している。


更に奥に入って行くと、何やらオフィスの倉庫のような一角…。
わっ!また丹羽良徳の作品だ!。
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丹羽良徳『自分の所有物を街で購入する』

どういうことをやっているのかと言うと、
まず最初のキオスクで普通に雑誌を1冊買う。
そしてそれを持って、別の書店へ赴く。
書店内を少しウロウロしたあと、さっきキオスクで買った雑誌を
その書店のレジに持っていき、シレッと普通に会計を済ます。
つまり「自分の所有物を街で購入する」のである。

もう一つの画面では、自分のうちの冷蔵庫から取りだしたオレンジを
スーバーに持参して、それをまたシレッとレジかごに入れてお会計(^^;。
なんだかすっごくギリギリなことをやっていてドキドキするが
丹羽氏のサイトで、その行為を行う意義を読むと
なにやら溜飲が下がる思いがする不思議。


BankART KAIKOでの展示は以上。
グッズ売場が魅力的ではあったが、グッと堪えて何も買わずに外へ。

馬車道駅をくぐる形で通り過ぎ、最後の会場、旧第一銀行横浜支店へ。

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これは帰りに撮った写真だけど
旧第一銀行横浜支店は、このような素敵な建物。

入口は反対側。
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ここの展示は3つの会場の中で最も脱力系。
…なんて書くと、ここに出展してる方々に怒られそうだけど(^^;。

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入ってすぐに、なにやらお店のようなスペースが。
グッズ売場?と思いきや、そうではない。
松本哉という活動家?文筆家?古物商?の展示である。
Wikiによれば、この方は高円寺でリサイクルショップ「素人の乱」を経営しながら
任意団体「貧乏人大反乱集団」を主宰している、とのこと。

そのリサイクルショップを再現した展示…って言ったらいいのか。
〈商品〉に付された値札の説明書きがもう!。
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灰皿じゃなくて「武器」らしい(笑)。


更に奥に進んで行くと、今度は山下陽光という方の展示。
『途中でやめる』というリメイクブランドを起ち上げてるらしい。

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こちら↑はどういった作品なのかと言うと…

こういう↓コンセプトのもとに制作したものだそう。
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こういう発想、好き。
しかもただ描いてるだけじゃなくてヒモとか布で再現してるのがイイ。

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こちらは冒涜系リメイクわさび画家・山わさび陽光の作品。

山わさびが大好きだけど、東京に住むようになって取りに行かれなくなったので
大井競馬場のフリマで500円で買ってきた絵にワサビを描き加え
3000円で販売する、という…(笑)。
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だめだ、笑いが込み上げちゃう( ̄m ̄)。

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↑これはかなり乱暴だけど…

↓これなんか全然違和感ない。
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今年の横浜トリエンナーレはなんだかヘビーで疲れるな…と
ここまでやってきたけれど、最後に観たのがこの展示でよかった(笑)。
アートを通して社会に何かを訴えかけるのももちろん大事だけれど、
どこかに心躍る何かがないと観ていてしんどい。
(いつものように真夏開催だったら途中で倒れてたかも^^;)。
「芸術はここちよくあってはならない」を岡本太郎は言ったけど
やっぱりアタシはアートを観て疲れたり落ち込んだりするよりも
ここちよく元気になりたい(個人の意見です)。
コメント(2) 

コメント 2

溺愛猫的女人

「よもぎのミルク珈琲」、美味しそうですね(*^^*)
by 溺愛猫的女人 (2024-05-01 10:14) 

梅屋千年堂

>溺愛猫的女人さん
最初ちょっと想像がつかなかったのですが、飲んでみたら美味しかったです。
同じく上島珈琲店の期間限定玉露ミルク珈琲も美味しそうです(*^^*)。

by 梅屋千年堂 (2024-05-01 21:36) 

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