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藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美 [EXHIBITION]

知らなかった…。

藤田美術館がこんなにたくさん国宝を持ってる美術館だったとは!。
というか、実は藤田美術館の存在すら知らなかった。

この展覧会のチラシで見た「曜変天目茶碗」がとても綺麗だったのと
上司から(またしても有り難いことに)タダ券を頂いたのとで
割とかる〜い気持ちで観に行ったのだけど、
次から次へと登場する国宝・重文(◎_◎)。
展示は既に後期展示なのだけど、
・大般若経(奈良時代 8世紀)
・仏功徳蒔絵経箱(平安時代 11世紀)
・紫式部日記絵詞(鎌倉時代 13世紀)
・玄奘三蔵絵(鎌倉時代 14世紀)
・深窓秘抄(平安時代 11世紀)
・柴門新月図(応永12年(1405年))
・曜変天目茶碗(中国・南宋時代12〜13世紀)
これだけの国宝が展示されている。

もちろん国宝だからと有り難がるわけではないけど、どれもヨイのだ。
「名品ずらり。めっちゃええやん!」というキャッチコピーは的を射ている。

特に素敵だなぁと思ったのが「深窓秘抄」。
百一首からなる和歌を書き写したものなのだけど
彩雲を散らしたような和紙に、流麗な文字で和歌がバランス良く書かれている。
そして、ちょっと前のアタシだったら
「うーん、何が書かれているのかわからないけど素敵だ〜(^o^;」
だったのだけど、くずし字の勉強が少しは功を奏しているのか
全部ではないけれど、ところどころ解読することも出来たのも嬉しかった。
(つまりそれだけ綺麗で整った文字で書かれている、ということ)。

それからなんと言っても「曜変天目茶碗」。
正直、この展覧会はこれだけを目当てに出掛けていったと言っても過言ではナイ。

「天目茶碗」とは天目釉という鉄釉をかけて焼かれた陶器製の茶碗のこと。
その黒い釉薬の上に星のような斑点が浮かび上がり、
その周りを瑠璃色または虹色の光彩が取り巻いているものを「曜変」という。

その模様は、意図的に作られたものなのか、
それとも偶然の産物なのかもわからないそうで
現存する「曜変天目茶碗」は世界に3つ(あるいは4つ)しかなく、
その全てが日本にある。
で、その3つのうちのひとつが藤田美術館のもの。
水戸徳川家に伝わるもので、外側にも曜変の斑紋が見えるのが特徴。

ガラスケースに鎮座する直径12〜13cmほどの濃い藍色の茶碗。
内側の斑紋は、なんというか宇宙的。
少し明るい青や白っぽくなったところは天の川のようで、
小さなプラネタリウムをひっくり返したような感じ。
期待通りの美しさ。

惜しむらくは照明が暗すぎて、器の外側の曜変がよく判らなかったこと。
それがこの茶碗の特徴だというのならば、
ほんのちょっとでいいから下の方からも照明をあてて見せて欲しかった。


国宝とか重文とか関係なく「あ、これ好き!」と思った作品も思いの外多かった。
・古今和歌集 巻第十八断簡(高野切)(平安時代 11世紀)
・田村文殊茶入(中国・宋〜明時代 13〜15世紀)
・雲鶴青磁下蕪花生(朝鮮時代 17〜18世紀)
・鴨形香合(野々村仁清作 江戸時代 17世紀)
・砧青磁双魚小鉢(中国・南宋時代12〜13世紀)
・銹絵絵替角皿(尾形乾山作・尾形光琳画 江戸時代 18世紀)
などなど…。
「鴨型香合」は可愛かったなぁ(*^^*)。

自分土産は、その可愛かった「鴨型香合」、
それと「曜変天目茶碗」のポストカード2種。
tenmoku.jpg
実物は外側の曜変がよくわからなかったから、それがわかるヤツを…(^^;ゞ。

さほど期待していなかったのが良かったのか、いい展覧会だった。
うーん、最近のサントリー美術館は
結構アタシのツボに来る展覧会をやってくれるなぁ!。
これからも要チェックだ。


ホントは近くにある21_21 DESING SIGHTの「動きのカガク展」も
ハシゴしたかったのだけど、ちょっとくたびれたので大人しく帰ってきた。
9月27日までに行かれるかなぁ〜…(-_-;。
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ナッキー

梅屋さん、こんばんは(^.^)

≪これから観に行こう展覧会リスト≫にこちらの展覧会も入れていたのに、”梅屋さん大阪まで観に行ったの?“とアホな勘違いをしてしまいました(^^ゞ

子供の頃から”図画・工作“が苦手で(ToT)でも造詣は無いものの観るのは好きなので、画家や作者の事を知らなくても展覧会名を見て頭や心の中で鐘が鳴ったものは観に行くようにしています。
こちらの展覧会はいつ観に行こうかな?

余談ですが、木曜日の《カンブリア宮殿》で崎陽軒の社長が出ていました。メインはシュウマイの話だったんですが、シュウマイがとっても美味しそうで(^.^)秋ツアーの西日本方面の遠征の時に、30年振りにシュウマイ食べてみようかな?と思いました(^^ゞ

横浜も大雨でしたが、梅屋さんのお宅は大丈夫でした?
by ナッキー (2015-09-12 23:28) 

梅屋千年堂

>ナッキーさん
曜変天目茶碗、素敵でしたよ。
もうちょっと明るい環境で観てみたかったですが
照明が暗いのは作品保護のためでしょうから、仕方ないですね。
この展覧会は今月27日までなので、どうぞお早めに。
アタシが行った時(10日)もド平日の割に、思ったよりも混んでました。

崎陽軒のシウマイは美味しいですよ。
横浜のソウルフードなので、我が家では食卓にもフツーに登場します。
(しかも割と頻繁に^^;ゞ)。

雨、凄かったですね。
でも幸いなことに9日は仕事が休みだったのでほぼ1日中家に閉じこもっていましたし
自宅も川沿いではありますが、問題ありませんでした。
(そして10日はのこのこと美術館へ足を運ぶノーテンキぶり…)。

by 梅屋千年堂 (2015-09-13 01:32) 

こたろう

梅屋さん、こんばんは。
おぉー!曜変天目茶碗!
綺麗!何ですか、この奥深い蒼の茶碗は⁈
まるでサファイアのようですね。
実物を観に行きたいけど…上京するための先立つものがない…>_<…
あちこちに遠征する予定の秋ツアーも始まるので、今回は諦めます。
でも、いつかサントリー美術館に行って、ポストカードだけでも、ゲットします!

梅屋さん、いつもステキな美術館情報、
ありがとうございます。
by こたろう (2015-09-15 22:10) 

梅屋千年堂

>こたろうさん
曜変天目茶碗は、普段は大阪の藤田美術館にあるので
いずれそちらに行ってみられるといいかもです。
曜変天目茶碗がいつ展示されるのかはわかりませんが
ポストカードはそちらでいつも買えるのではないかと…。
(サントリー美術館では今しか買えないと思われます)。

これからまたアート鑑賞が楽しい季節です。
今後は「琳派と秋の彩り」@山種美術館、
「Art of BVLGARI」@東京国立博物館表慶館
そして10月になったら「琳派 京を彩る」@京都国立博物館に遠征!
ってとこでしょうか(*^^*)。

by 梅屋千年堂 (2015-09-16 00:31) 

こたろう

梅屋さん、情報ありがとうございます。

10月に行ったらあるかな。なんて淡い期待をしていましたが、やっぱり無理ですよねー。
大阪、年末にツアーファイルで行くのですが、ぜーったい美術館はしてないだろうなぁ。
大阪城も閉まってたし(笑)
でも、いつか!と思い、来年のスケジュール帳に藤田美術館・曜変天目茶碗と記しておこうと思います。

芸術の秋、とりあえず、県内の展示会に行ったあと、教えていただいた国立博物館に行こうかしら。と考えてます。
by こたろう (2015-09-17 00:02) 

梅屋千年堂

>こたろうさん
そうなんですよねー。
年末年始って結構閉めちゃうとこ多いんですよね。
アタシも年末に大阪へ行くたびに
あべのハルカス美術館に行きたいと思うのですが
ここも年末年始、お休みなんですよー…
と思いつつも一応今年の休館日を見てみたら!
アラ!今年はやってるでないの!12月29日!。
(だけども観たい展示かどうかというと…そこはビミョーでした^o^;)。

藤田美術館の休館日も見てみましたら…
「展覧会期間以外(夏季・冬季)は休館」ですって(x。x)。
これじゃポストカード「いつも」なんて買えないですよね。
ウソ書いてスミマセン…_| ̄|◯。
しかし1年の半分が休みって…なんだかスゴイですね
(ちょっと羨ましいカモ笑)。

by 梅屋千年堂 (2015-09-17 01:07) 

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