すゞしろ日記

今日は一日中ずーっと雨だったので、
家の中で最近買った本を読みふけっていた。

と言っても、一歩も外に出なかったわけではなく、
午後2時半頃、一瞬雨が小降りになったので
家から徒歩7〜8分のところにある郵便局へ、
THE ALFEEの武道館公演の振込に行ったのだけど
途中から尋常でない降りになって、あっと言う間にビッチョビチョ。
近所とはいえ、レインコートとレインブーツで出掛けて正解だった。

で、本題。

日がな一日読みふけっていたのが山口晃画伯の『すゞしろ日記』。

すゞしろ日記

• 作者: 山口 晃
• 出版社/メーカー: 羽鳥書店
• 発売日: 2009/08/01
• メディア: 単行本

山口晃画伯とは、アタシが敬愛する現代アーティスト。
その山口画伯が書いた（描いた）エッセー漫画。
2005年から東京大学出版会のPR誌『UP』に連載されている
『すゞしろ日記』を一冊にまとめたもの。
初版が刊行されたのが2009年なので、もう6年前の本だ。

山口画伯は、その作品のみならず、人となりについても
常々「面白いなぁ」と感じていたので、
ずっと以前から読みたいと思っていた本だった。

なので書店や美術館のショップで見掛けるたびに
手に取ってパラパラ…と眺めてみるのだけど、
ここ数年、近くの細かい文字がめっきり見づらくなったこともあり
文字も絵もやたらと細かいこの本…
立ち読みしようと思った瞬間に「無理！（^o^;」となるわけである。
（元々は近視なので、コンタクトレンズや眼鏡を外して見たいモノを近づければ
　ちゃんと見えるのだけれどもね^^;ゞ）。

しかも結構いいお値段（￥2,700）だったりする。

このたび、家用の眼鏡のレンズを遠近両用に変えたのを機に
…ってわけでもないのだけど、
これならいちいち眼鏡外さなくても読めるなと思って買って読み始めてみた。

ら、これが思っていた以上に面白い（^0^）。

《大根という野暮ったい響きを、「すゞしろ」と美しげに言いかえる様に、
　味気ない日常を賑やかしく妄想する侘びしさ》や
《面白き事も無き世を面白く的な事をすゞしろの題に託している》
（上記《》内は「端書き」より引用）のだそうだが、
「うーむ、深い！」と思わず唸ってしまうことから、
割とどうでもよさそうなことまで、内容は多岐にわたっている。
書くネタがなくて苦悩している様子なども、申し訳ないけどオカシイ（^ｍ^）。

著者が画家という特殊な職業であることを差し引いても、かなり面白い。
特に、頻繁に登場する画伯の夫人「カミさん」の存在が光っている。
全てがノンフィクションなのか、少しは脚色してるのか
そこらへんは謎だけれども、なんかこの夫婦、楽しそう。

世の中には腹立たしいことや、イラつくことも多いけど
ちょっと考え方を変えればそれほどでもない、ということを
改めて気付かせてくれる気がする。

読み終わったら絶対に『〜弐』も買お〜っと。

すゞしろ日記 弐

• 作者: 山口 晃
• 出版社/メーカー: 羽鳥書店
• 発売日: 2013/12/03
• メディア: 単行本

コメント 2

この本も山口晃さんのことも、知りませんでしたが、記事を読んで何となく心惹かれました(^.^)
が、すぐに書店で取り寄せて購入する自信はなくて、取りあえず図書館で借りてしまいました^_^;
中途半端な遠近両用眼鏡で、ちょっと目が疲れそうですが、手にすると とても落ち着くというか、特に雨の休日にぴったりな感じ。読み進むのが楽しみです。やはり購入して手元に置きたいかも ?
作品も今度機会があれば、是非見たいと思います。
ありがとうございました！
by ユリコ (2015-09-15 19:30) 

＞ユリコさん
その後アタシは早速「弐」を手に入れて、
毎日少しずつ、ニヤニヤしながら読んでいます。
今度の木曜日も雨みたいだから、また引き籠もって読書かも(^^;ゞ。
ちなみに「弐」の帯に書いてある言葉が
『読みにくい！手書き文字　にじみでる ひととなり』
…思わずプーッ！（￣ｍ￣）と笑ってしまいました。
（でも「弐」は最初の巻より文字もコマも少し大きくなって
　少しだけ読みやすくなっています）。

ここは「参」の発行が待たれるところですが、
東京大学出版会の「UP」のサイトを見てみたところ
最新号で「すゞしろ日記 125回」と…。
50回分たまらないと1冊の本にならないので、
「参」が出るのはおそらく2年以上先…_|￣|◯。
…とはいえ、2年なんてあっと言う間でしょうけども（笑）。

by 梅屋千年堂 (2015-09-15 20:28)