ヨコハマトリエンナーレ2011【1】 [EXHIBITION]
6年ぶりに行ってきた。
3年に一度の、現代アートの国際展『ヨコハマトリエンナーレ』。
今から6年前の2005年に、実は一度観に行っている。
その時の記事がコチラ。
この時の記事を読んでも伺い知れるように、
なんだか入場料が高かった割に、ちっとも面白くなかったという
そんなマイナス・イメージしか残らなかった(^^;。
そんなわけで'08年のトリエンナーレには見向きもせず。
それなのに今年はどういうわけで行ってみようと思ったのか?。
まぁいろいろな理由があるけれど、
●各種メディアでの情報を見る限り、なかなか面白そう。
(BS日テレの『ぶらぶら美術博物館』でも紹介されていて面白かった)。
●メインの会場がちゃんとした美術館であること。
●美術検定を通して、現代アートに関する興味が湧いてきたこと。
こんなところだろうか。
でも一番の理由は2番目の
「メインの会場がちゃんとした美術館であること」かも。
横浜美術館が会場の一つになっているということに
なんだか例年になく気合いが感じられるのである。
ということで、横浜美術館。
タイトルは《OUR MAGIC HOUR -世界はどこまで知ることができるか?-》。
ビートルズの『MAGICAL MYSTERY TOUR』て感じ。
美術館の前で出迎えてくれるのは
ウーゴ・ロンディノーネの『月の出、東』という作品。
1月から12月まで12体の彫刻。但し並んでる順番はバラバラ。
バラバラなんだけど、作家が美術館の前に一列に並ぶことを意識して
この順番で、って決めたらしい。
結構かわいいと思うよ。
ちなみにアタシの生まれ月の11月は一番左端のこの方。
割と好きかも(^o^;。
チケットはいろんなところで買えるのだけど
別にどこで買っても同じなので現地で購入。
代金は相変わらず高く、¥1,600(特別連携セット券だと¥1,800)。
中に入ってみたら、写真を撮っている人がいたので
「写真撮ってもいいんですか?」とスタッフの方に尋ねたところ
作品によってはOKとのこと。
へぇ〜!。2005年の時は一切NGだったのに。ここらへんも変わったな。
カメラ持参してきてヨカッタ!。
ちなみに、音声ガイドも無料で借りることが出来る。
有料だったら迷うところだが、タダなので勿論借りる(笑)。
ウィルフレド・プリエト『ONE』。
28万個の模造ダイヤの中に、一つだけ本物のダイヤモンドが混ざっているんだとか。
だけど実は本物1個分の値段よりも、28万個の模造ダイヤの値段の方が
高くなっちゃってるらしい。
と、こんな風に1つ1つ解説してくのは大変なので、あとはサラッと(^o^;。
冨井大裕《ゴールドフィンガー》。
すべて画鋲。
これは綺麗だった!。
トビアス・レーベルガー《Andere》。
これは、美術館の入り口に入ってすぐのところに展示されている
尹秀珍(イン・シウジェン)《One Sentence》。
ほとんど映ってないけど、この作品の奥に
オノ・ヨーコの《TELEPHONE IN MAZE》がある。
アクリル板で仕切られた迷路のようなボックスの中央に電話が置いてあって
なんとその電話に、オノ・ヨーコ本人から不定期に電話がかかってくるらしい。
ホントに!、かかってくるらしい。
だから運良くそこに居合わせた人は、オノ・ヨーコと会話ができるのだそうだ。
工藤哲巳《あなたの肖像》。
チョン・ジュンホ《弥勒菩薩半跏思惟像》。
宝冠とポーズで、誰だかわかってしまうという…。
残念ながら撮影禁止だったのだけど、
この弥勒菩薩と同じ部屋に展示されていた
ダミアン・ハーストの作品がとっても綺麗だった。
遠目に見ると、教会のステンドグラスのようなのだけど
近くで観てみると、すべて蝶の羽根で出来ているという…。
(ココにちょこっと画像が出ている)。
ライアン・ガンダー
《何かを描こうとしていたまさにその時に私のテーブルからすべり床に落ちた一枚の紙》
た…タイトル長すぎ(^^;。
ちなみに奥の映像作品はまた別の作家のもので、
リヴァーネ・ノイエンシュワンダー《テナント》。
杉本博司《海景五輪塔、スペリオル湖》。
天才アラーキー、荒木経惟の作品が展示してある部屋。
愛猫チロの晩年の写真や、
家のベランダからいろんな空を撮影した《古希ノ写真》、
東日本大震災で被災した人に観て欲しいという椿の写真など、
美しくも切ない写真が展示されている。
なんだか、アタシの中でのアラーキーのイメージが変わった。
いやぁ〜これで全部観終わったぞ〜。かなり見応えあったなー。
ミュージアムショップでも見て、もう一つの会場に移動すっか〜…。
なんて思いながら、音声ガイドを返却し、1階に降りていく。
その途中に現れるのがこれ。
デワール&ジッケル《ホッキョクグマ》。
その向かいには、こんなスゴイのも。
森靖《絶対領域 -龍》。
とっても大きな木彫りの龍。
♪天高〜く 舞い上が〜れ〜…って感じ?。黄金じゃないけど(笑)。
満足して、ショップを覗いて、特に欲しいものはないことを確認し…
さーて外に出るか……。
ん?…ちょっと待てよ(-"-?。
横尾忠則の作品があったはずなのだが???。
石田徹也の作品もあるはずなのだが???。
歌川国芳の版画もあるはずなんだけど???。
…観てない。
慌ててフロアマップを確認。
うわわわわ!!!
田中功起の《美術館はいっぺんに使われる》という
何やらいろんな家具や道具がとっちらかった作品に気を取られて
展示室ひとかたまり全部スッ飛ばしてた!!!Σ( ̄口 ̄;)ガーン。
ハァー…と、心の中で大きくタメイキ(笑)。そして再入場。
どうも音声ガイドの説明も少ないと思ったんだよ(-_-;。
ヨカッタ、移動する前に思い出して。
だけど、もう1周したおかげで、
さっきは分からなかったものを見つけることも出来たのだ。
岩崎貴宏《アウト・オブ・ディスオーダー》。
この作品、2階のベランダ部分に設置された望遠鏡から
館内のどこかに設置されている小さな作品を覗く、というものなのだけど
その一つである《コスモワールド》を、
ヴェナンツォ・クロチェッティ《平和の若い騎士》の足元に発見。
高さは10cm程度。…ちっさ!!!(笑)。
他にこうした作品があと2つあるのだけど、
残りの2つについては、どこにあるのか見つけられなかった。
てなわけで、全部網羅。
もう一つの会場、日本郵船海岸通倉庫へ移動なのだ。
《TO BE CONTINUED...続く》
3年に一度の、現代アートの国際展『ヨコハマトリエンナーレ』。
今から6年前の2005年に、実は一度観に行っている。
その時の記事がコチラ。
この時の記事を読んでも伺い知れるように、
なんだか入場料が高かった割に、ちっとも面白くなかったという
そんなマイナス・イメージしか残らなかった(^^;。
そんなわけで'08年のトリエンナーレには見向きもせず。
それなのに今年はどういうわけで行ってみようと思ったのか?。
まぁいろいろな理由があるけれど、
●各種メディアでの情報を見る限り、なかなか面白そう。
(BS日テレの『ぶらぶら美術博物館』でも紹介されていて面白かった)。
●メインの会場がちゃんとした美術館であること。
●美術検定を通して、現代アートに関する興味が湧いてきたこと。
こんなところだろうか。
でも一番の理由は2番目の
「メインの会場がちゃんとした美術館であること」かも。
横浜美術館が会場の一つになっているということに
なんだか例年になく気合いが感じられるのである。
ということで、横浜美術館。
タイトルは《OUR MAGIC HOUR -世界はどこまで知ることができるか?-》。
ビートルズの『MAGICAL MYSTERY TOUR』て感じ。
美術館の前で出迎えてくれるのは
ウーゴ・ロンディノーネの『月の出、東』という作品。
1月から12月まで12体の彫刻。但し並んでる順番はバラバラ。
バラバラなんだけど、作家が美術館の前に一列に並ぶことを意識して
この順番で、って決めたらしい。
結構かわいいと思うよ。
ちなみにアタシの生まれ月の11月は一番左端のこの方。
割と好きかも(^o^;。
チケットはいろんなところで買えるのだけど
別にどこで買っても同じなので現地で購入。
代金は相変わらず高く、¥1,600(特別連携セット券だと¥1,800)。
中に入ってみたら、写真を撮っている人がいたので
「写真撮ってもいいんですか?」とスタッフの方に尋ねたところ
作品によってはOKとのこと。
へぇ〜!。2005年の時は一切NGだったのに。ここらへんも変わったな。
カメラ持参してきてヨカッタ!。
ちなみに、音声ガイドも無料で借りることが出来る。
有料だったら迷うところだが、タダなので勿論借りる(笑)。
ウィルフレド・プリエト『ONE』。
28万個の模造ダイヤの中に、一つだけ本物のダイヤモンドが混ざっているんだとか。
だけど実は本物1個分の値段よりも、28万個の模造ダイヤの値段の方が
高くなっちゃってるらしい。
と、こんな風に1つ1つ解説してくのは大変なので、あとはサラッと(^o^;。
冨井大裕《ゴールドフィンガー》。
すべて画鋲。
これは綺麗だった!。
トビアス・レーベルガー《Andere》。
これは、美術館の入り口に入ってすぐのところに展示されている
尹秀珍(イン・シウジェン)《One Sentence》。
ほとんど映ってないけど、この作品の奥に
オノ・ヨーコの《TELEPHONE IN MAZE》がある。
アクリル板で仕切られた迷路のようなボックスの中央に電話が置いてあって
なんとその電話に、オノ・ヨーコ本人から不定期に電話がかかってくるらしい。
ホントに!、かかってくるらしい。
だから運良くそこに居合わせた人は、オノ・ヨーコと会話ができるのだそうだ。
工藤哲巳《あなたの肖像》。
チョン・ジュンホ《弥勒菩薩半跏思惟像》。
宝冠とポーズで、誰だかわかってしまうという…。
残念ながら撮影禁止だったのだけど、
この弥勒菩薩と同じ部屋に展示されていた
ダミアン・ハーストの作品がとっても綺麗だった。
遠目に見ると、教会のステンドグラスのようなのだけど
近くで観てみると、すべて蝶の羽根で出来ているという…。
(ココにちょこっと画像が出ている)。
ライアン・ガンダー
《何かを描こうとしていたまさにその時に私のテーブルからすべり床に落ちた一枚の紙》
た…タイトル長すぎ(^^;。
ちなみに奥の映像作品はまた別の作家のもので、
リヴァーネ・ノイエンシュワンダー《テナント》。
杉本博司《海景五輪塔、スペリオル湖》。
天才アラーキー、荒木経惟の作品が展示してある部屋。
愛猫チロの晩年の写真や、
家のベランダからいろんな空を撮影した《古希ノ写真》、
東日本大震災で被災した人に観て欲しいという椿の写真など、
美しくも切ない写真が展示されている。
なんだか、アタシの中でのアラーキーのイメージが変わった。
いやぁ〜これで全部観終わったぞ〜。かなり見応えあったなー。
ミュージアムショップでも見て、もう一つの会場に移動すっか〜…。
なんて思いながら、音声ガイドを返却し、1階に降りていく。
その途中に現れるのがこれ。
デワール&ジッケル《ホッキョクグマ》。
その向かいには、こんなスゴイのも。
森靖《絶対領域 -龍》。
とっても大きな木彫りの龍。
♪天高〜く 舞い上が〜れ〜…って感じ?。黄金じゃないけど(笑)。
満足して、ショップを覗いて、特に欲しいものはないことを確認し…
さーて外に出るか……。
ん?…ちょっと待てよ(-"-?。
横尾忠則の作品があったはずなのだが???。
石田徹也の作品もあるはずなのだが???。
歌川国芳の版画もあるはずなんだけど???。
…観てない。
慌ててフロアマップを確認。
うわわわわ!!!
田中功起の《美術館はいっぺんに使われる》という
何やらいろんな家具や道具がとっちらかった作品に気を取られて
展示室ひとかたまり全部スッ飛ばしてた!!!Σ( ̄口 ̄;)ガーン。
ハァー…と、心の中で大きくタメイキ(笑)。そして再入場。
どうも音声ガイドの説明も少ないと思ったんだよ(-_-;。
ヨカッタ、移動する前に思い出して。
だけど、もう1周したおかげで、
さっきは分からなかったものを見つけることも出来たのだ。
岩崎貴宏《アウト・オブ・ディスオーダー》。
この作品、2階のベランダ部分に設置された望遠鏡から
館内のどこかに設置されている小さな作品を覗く、というものなのだけど
その一つである《コスモワールド》を、
ヴェナンツォ・クロチェッティ《平和の若い騎士》の足元に発見。
高さは10cm程度。…ちっさ!!!(笑)。
他にこうした作品があと2つあるのだけど、
残りの2つについては、どこにあるのか見つけられなかった。
てなわけで、全部網羅。
もう一つの会場、日本郵船海岸通倉庫へ移動なのだ。
《TO BE CONTINUED...続く》
2011-09-16 21:43
nice!(3)
コメント(6)
トラックバック(0)
お疲れ様でしたぁ。
観て回るのって、結構疲れますよね。
集中力がないと、いろんなものすっ飛ばしてたり、全然覚えてなかったり・・。
こういうアート展って、昔は、なんのこっちゃサッパリわかりませんでした。
だからわかりやすいのばかりに目が行ってたんですが、
最近はちょっと捉え方がかわってきました。
金沢の21世紀美術館ってご存知ですか?
仕事の都合で行った際に、結構好きでちょこちょこ行ってます。
ま、そんな時くらいしか行かないんですけど^^;
そこで見た映像の作品が摩訶不思議でした。
でも、じーっと見入ってしまって、意外とはっきり覚えてるんですよね〜。
若手の作家さんの作品も沢山出てました。
アラーキーの作品展示されてたんですね。
そういえば今発売中の雑誌の<Pen>にも載ってましたよ。
そういえば最近アートなものを見ていない・・・(・。・;
とりとめのない話を長々と失礼しました。。。
by あらせこにしき (2011-09-17 23:23)
>あらせこにしきさん
こういった展覧会って、全部を真剣に観て回るとホントに疲れますよね。
なので、最近は自分にとって重要度の低いものは
サラッと流すような感じで観ることにしています。
そうじゃないと、観終わった後、疲れただけで結局何も印象に残ってない…
なんてことになってしまうので(^^;。
金沢21世紀美術館は、去年初めて金沢に行った際に行きましたよ。
http://humezawa.blog.so-net.ne.jp/2010-05-21-1
http://humezawa.blog.so-net.ne.jp/2010-05-24
個人的にかなりお気に入りの美術館です。
機会があれば是非ともまた行きたいと思っています。
by 梅屋千年堂 (2011-09-18 00:45)
あれぇ?(^^;(^^;(^^;
ほんとですね。失礼しました。
by あらせこにしき (2011-09-18 01:07)
>あらせこにしきさん
いえいえ、そんなそんな。ちっとも失礼ではないです。
地味な記事ですから(^^;ゞ。
21世紀美術館のみならず、金沢という街が好きになったので
仕事のついで(?)に金沢にちょこちょこ行かれる
あらせこにしきさんが羨ましいです。
by 梅屋千年堂 (2011-09-18 01:13)
「アウト・オブ・ディスオーダー」は、3つの望遠鏡から覗くアートですが、
私が見たときは、望遠鏡のセッティングがずれていて観覧車が見えませんでした。ほかの二つが見えたので、きっと何かあるはず、と娘どんとさがすと、観覧車をみつけた、というわけです。
私たちの後に何人か望遠鏡を覗いていましたが、なんだかわからなかった人たちがたくさんいました。
最後の方にあった、ベルトとメジャーの作品もさっぱりわかりません。
私の心開いてないのかしら?
11月はこれだったんですね。
自分のどれだろう、と戻るのが面倒くさくて、確認を怠っていました。(笑
by ちゃあ~ (2011-09-19 21:00)
>ちゃあ〜さん
「アウト・オブ・ディスオーダー」の望遠鏡の横に
「望遠鏡には触れずに覗いてください」的な注意書きがあったにも関わらず
触っちゃう人、いるんですねぇ(-_-;。
ベルトとメジャーの作品は冨井大裕氏の作品だと思いますが
アタシは見た記憶すらありません(爆)。
隣のマン・レイの作品(メトロノームのやつね)は記憶があるんですが…(^^;。
本文にも書いたけど、現代アートなんて、
自分が好きか嫌いか、これに尽きるような気がします。
いや、現代アートに限らず、アートなんてそんなものかも。
《月の出、東》ですが、実はアタシも11月がなかなか見つけられず
(まさか一番最初のとは思いもせず…^^;)
「ないなぁ?」と2往復くらいして、
やっと「一番最初のかよ!」と気付いたのでした(苦笑)。
by 梅屋千年堂 (2011-09-19 22:24)