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オルセー美術館展2010 [ポスト印象派] [EXHIBITION]

今年はなんだか印象派系の展覧会が多い。

オルセー美術館が改装工事中ってことで
ここに収蔵されている名だたる名画が100点以上貸し出されて
世界を巡回しているらしい。

元々、印象派絵画はさほど好きではない、
と前々から言っているアタシだが、さすがにかのオルセーから
100以上の名画がやってくるとなったら、
こりゃ見とかんと!ということになる。

そんなわけで、六本木の国立新美術館へ。

往々にして午前中から昼の時間帯にかけては混雑するので
わざと午後の3時過ぎに入館。
まぁいくら大きな展覧会だからと言って、
観るのに3時間はかからないだろう。

館内に入り、いつものように500円で音声ガイドを借りる。
だがしかし!
この音声ガイドが実にいただけないシロモノであった。
昨今主流になっているヘッドフォンタイプではなく、
電話の受話器のように、手で持って耳に当てながら聴くタイプ。
しかもある程度の長さがあるものならまだ良いのだけど
10cmくらいしかない小型のものなので
結構腕を高く上げていなければならない。しかも決して軽くはない。

音声ガイド本体にイヤフォンジャックらしきものがあったので
「そうだ、ここに自分の(iPod用の)ヘッドフォンを繋いでみよう!」
と思ったんだけど、シマッタ…
iPodはコインロッカーに置いてきたんだった_| ̄|◯。

更に悪いことに1作品あたりの解説がやたらと長い。
手はくたびれるし、音声ガイドマークがある絵の前は常に混雑&渋滞。
ナレーションもイマイチだし、
こんなダメダメな音声ガイド、今までお目にかかったことがない(-_-;。

それでもまぁ、せっかく借りたのだからと
音声ガイドを聴きながら比較的人の少ない作品の前で佇んでいたら
突然左足首に激痛!!!(>_<)。
一瞬何が起こったのかわからず、
思わず「イテッ…(怒)」と口走り足元を見ると
そこには車椅子に乗った老婦人。
どうやらその老婦人の車椅子がアタシの足に激突したらしい。
しかも老婦人知らんぷり(-_-;。
一言くらい謝ってくれてもいいんじゃないのか?
(ちなみにその老婦人、その後も次々と他の観客の足首を車椅子で攻撃し、
 そうやって自分の前にいる人をどかせながら最前エリアを悠々と移動。
 そんなんアリか?!)

もうこれで一気にテンション急降下。
腕はかったるいし、足は痛いし…なんだかとっても悲しい気持ち(泣)。
早くも帰りたい気分になってきたが、
1500円(+音声ガイド500円)も払っているので鑑賞続行。

足の痛さでちっとも集中して観られなかったけど
それでもそんな痛さを忘れさせてくれるほどの素晴らしい作品が
存在するところはさすが!。

例えば・・・
●モネの『ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光』
●ゴッホの『星降る夜』
●ギュスターヴ・モローの『オルフェウス』
●アンリ・ルソーの『蛇使いの女』
このあたりは、どこがどうっていう理屈抜きで
「うわーっ!」と圧倒される感じだった。

特にアタシの心の琴線に触れたのはモローとルソー。
なんというか、そこに描かれた【物語】が
アタマの中に浮かんでくるような、
そんな絵がやっぱりアタシは好きらしい。

あとは、その昔美術の教科書で見たような
●セザンヌの『サント=ヴィクトワール山』や『台所の静物』
●ゴッホの『アルルのゴッホの寝室』
●ゴーギャンの『タヒチの女たち』
●アンリ・ルソーの『戦争』
このあたりも「うわ〜、ホンモノだよ〜(*^^*)」と
胸躍らせながらしげしげと感慨深く鑑賞した。


ミュージアムショップもいろんなものがあったけど
購買意欲をそそられるものはなく、ホッと胸を撫で下ろして
展覧会場を後にする。

それにしても、さっきぶつけられた足首がいつまでも痛む…(-_-;。
なんでこんなに痛いんだ?と、ロビーに出てからよく見てみたら
なんと皮がズル剥けていた_| ̄|◯。


気を取り直して(笑)、次はこの展覧会に行こう。
国立西洋美術館
『カポディモンテ美術館展 ルネサンスからバロックまで』
(やっぱ印象派よりこのテの絵が好き^o^;)。


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オルセー美術館展2010[ポスト印象派]は
国立新美術館にて8/16(月)まで開催。
詳細はコチラから。
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コメント 7

あかね

王子情報のみならず、オルセー展が始まっていたことも
すっかり失念していました・・・。
詳しいレポート、ありがとうございました。

大昔にパリを訪れたとき、ルーヴルには行ったのですが、
その当時(30年ほど前)はオルセー美術館はまだ開館しておらず、
これから先に渡仏予定などもないため、是非とも今回を
逃してはならないと思ってるのです。

私も、梅屋さん特筆の数点のうち、

>●モネの『ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光』
>●ゴッホの『星降る夜』

などは、この眼で必ず見たいです!!!
『芸術新潮』を買って予習して行こうかというところです。

そうそう、ミュージアムショップも散財せずに済みそうな感じで
それを読んで、かなりホッとした次第です(笑)。
(例のUSB、私もポチってしまったひとりですので・・・)

何はともあれ、負傷された足首をお大事になさってくださいね。
by あかね (2010-07-09 01:14) 

梅屋千年堂

>あかねさん
印象派はそれほど興味のないアタシでも、
モネの『ロンドン〜』と、ゴッホの『星降る夜』はスゴイ!と思いました。
ゴッホの作品の、絵の具のゴテゴテ具合を観ながら
「やっぱホンモノは違うね〜!」と思いました。
日本にいながらにして、これだけの名画をいっぺんに観られるというのは
ホントに素敵なことです。

ちなみにミュージアムショップは、
もしかしたら印象派にあまり興味のないアタシだから
殆ど購買意欲が湧かなかったのであって
印象派が好きな方にとってはかなりヤバいかも知れませんよ(^^;ゞ。

足首、若干擦り傷&内出血してますが、ダイジョブです。
お気遣いありがとうございます。

by 梅屋千年堂 (2010-07-09 03:13) 

えの

王子と入れ違いにパリに行った時、オルセーに行きました。
目的は白くまとピンクのくまの2shotを撮るため、だけではありませんが
あの旅行ではミュージアム・パスのありがたさを痛感しました。
そういえば、梅屋さん横浜地元ということは、ア・テスト受けられていますよね。
うちの主人がなんでそんなに絵を知っているのかと思ったら、
ア・テストで覚えたからだ、とか。

それにしても、そのおばあさんちょっとあんまりですね。
人より目線が低くて見えづらい、というのはわかりますが、
一言声かけてくれりゃみんな譲るでしょうに。
絵に夢中で、声かけてくれなくちゃ気づかないこともありますよね。
by えの (2010-07-09 09:57) 

ゆき

HPをのぞいたら、絵画に詳しくない私でも、知っている作品ばかり…
実物を観たい!!こういう時、地方在住は残念なのです。。。
が、少し前に友人が東京に引っ越したので、会いに行くのを自分の口実として、観に行ってみようかと思ったりしてます。
それにしても、皮が剥けるほどぶつかってくるとは(>_<)
むし暑い時って、ヒリヒリしたりするんですよね。
どうぞお大事なさってくださいね。

皆さんより随分出遅れた感がありますが、今日王子ソロUSB盤を予約してきました。
迷っていたのですが、この前の『Cyclopedia Box』を予約し損ね、結局名古屋のライブ会場では販売しておらず(泣)後悔したからです。
そう、梅屋さんの言うとおり、買わずに後悔、だめですね。
が、近くのツ○ヤで予約したのですが「予約枠がまだわからないので、発売日にお渡しできるかわからない」と言われ。。。
「それは買えないってこともあるってことですか?」と聞いたら、
「いえ、たぶんお買い求めいただけるとは思います、まだ随分先ですから」
と。なんだかちょっぴり不安を残しながら、帰ってきました。
by ゆき (2010-07-09 19:49) 

梅屋千年堂

>えのさん
ア・テスト!。わかる人にしかわからない懐かしい響きです(笑)。
そうそう美術もありましたね。
しかし当時のアタシは、美術部だったのにもかかわらず
巨匠の作品に触れることよりも、自分で描くことの方に夢中で
いわゆる美術史的なことを勉強するのはハッキリ言って嫌いでした。
(それが今じゃ真逆の状態ですが^^;)。
えのさんのご主人は、今でもいろいろ憶えているということは
きっと真面目に勉強した方だったんですね。

例の老婦人は、介助の人がいなかったことが問題かも知れません。
介助の人がいればこういったことは防げそうな気がします。
(順路も逆行したりしていて、ハタから観ていてヒヤヒヤしました)。
美術館のスタッフがさりげなく介助したりフォローしたりすればいいのに
そういうことが全くなかったのが残念です。



>ゆきさん
そうなんです。
この展覧会は「どこかで観たことがある絵」が目白押し。
教科書でしか観たことがなかった、あの名画のホンモノを
間近に(しかもいっぺんにたくさん)観られるという
またとないチャンスなのです。
(と、なんだか美術展の回し者のようになってますが)。

Cyclopedia Box、名古屋では販売していなかったのですねー。
なんだか無駄な期待とぬか喜びさせてしまって申し訳ありませんでした。

USB盤も、まだどんなものか殆どわからない状態で予約ってのも
我ながらなんだかなーという気がします(^^;。
ツ◯ヤの店員さんの応対がなにやらビミョーですが
無事に手に入ると良いですね。

by 梅屋千年堂 (2010-07-09 20:22) 

ちえぞう

私も印象派はあんまり興味ないのだけど、
華道家の假屋崎さんがモネの庭に庭師見習いに行く、ってTV番組をたまたま観ちゃったんだよね〜。
そのモネの庭が恐ろしいくらい美しくて、そんな庭作っちゃったモネとゆう人物に興味が湧いてしまった。

モネの作品は睡蓮をいくつか観たことあるだけだし、しかも興味がなかったからちゃんと観てないし(^^;)
モローも観たいので来週オルセー美術展に行ってきます〜。暑さで挫折しないようにがんばらねばっ。

by ちえぞう (2010-07-22 02:55) 

梅屋千年堂

>ちーちゃん
モネはいいよね。
あの庭、アタシも一度観てみたいよ。
テレビでよく見掛けるけど、絵のまんまだもんね〜。

印象派に興味がなくても、これだけの数の名画を
日本にいながらにして観られる機会はなかなかないと思うので
一見の価値は有りだと思うよ〜。
ただかなーり混んでいると思うのでそれなりの覚悟はいるかも。
(車椅子おばさんにもお気を付け下さい笑)。

by 梅屋千年堂 (2010-07-22 03:35) 

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