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博物館で初もうで【2】 [EXHIBITION]

(前記事のつづき)

本館7室は《屏風と襖絵 − 桃山〜江戸》。
ここでの個人的目玉は伊藤若冲『松梅群鶏図屏風』。
こちらも混んでて正面から撮れない、しかも部分的だけれど。
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右隻。

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左隻。

キャプションに「石灯籠は大小の無数の点で描かれて…」とあったので
どれどれ?と注目してみると…
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うわっ!ホントだ!。
点描画家スーラの影響がこんな極東の国に?!と思ったけど
若冲の方が先に生まれてた。

鶏の表情もユーモアたっぷり。
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更に進むと安土桃山〜江戸時代の調度品。
ここにも「好き」がいっぱい。

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仁清『色絵紅葉賀図茶碗』。
人物を描かずに「源氏物語」の「紅葉賀の巻」を表しているそう。


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京焼『染付銹絵松竹梅文徳利』。


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京焼『色絵秋草文扇型皿』


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鶴の顔がカワイイ!(*^^*)。
薩摩・竪野系『黒象嵌立鶴文茶碗』。


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こちらは左側の虎の目つきがイイ(^m^)。
狩野常信『龍虎図』。
この時代の絵師たちは、実際の虎を見たことがなく
中国の虎図を参考にしたり、毛皮を見て想像で描いたので
なんかちょっとかわいい感じのが多かったりする。
でも龍も想像なんだから、虎も想像で描いたっていいと思う。


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金井烏洲『月ヶ瀬探梅図巻』
こちらもどこか点描画風。
こうした景色が絵巻を通してずーっと連なっている。


浮世絵のコーナーはお正月にちなんだ縁起の良い作品の特集。
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葛飾北斎『見立大黒・弁天・恵比寿』。
画像ではわかりづらいけれど、結構ちっちゃな摺り物で
それはそれは繊細な線で描かれている。


最後は根付。
まずは江戸〜明治時代のものから『犬木彫漆塗根付』。
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めちゃめちゃカワイイ。


そして高円宮コレクションの現代根付。
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阪井正美『狸』。


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リン・リチャードソン『ハンプティ・ダンプティ』
根付として使う時、帽子と星はどうするんだろう?。
帽子=蓋がちゃんと閉まる仕掛けになってるのかな。


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斎藤保房『八咫烏』。
日本代表!って感じ?。


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小林仙歩『鎧瓦に蝉』。
これは渋い。


あ〜眼福眼福。そろそろ帰るか…と大階段を降りようとしたら
これまたゴージャスな生け花。
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真生流家元 山根由美さんによる作品。


地下のロッカーに預けた荷物を取り出しに行ったところで、ハタと気付いた。
あれっ?肝心の『博物館に初もうで 謹賀辰年−年の初めの龍づくし』を
見ないで降りてきちゃったじゃん( ̄口 ̄;)。


急いでまた階段上がって2階の企画展示室へ。
ここでは辰(龍)にちなんだ作品が集められているのだけど…

うわっ、すっごく混んでる。
ここでは浄瑠璃寺伝来の十二神将立像(辰神)や
龍涛螺鈿稜花盆、自在龍置物(里美重義作)などが展示されているのだけど
人集りが凄すぎて近づけない…(-_-;。
まともに見られたのは大きな屏風絵のこちらくらい。

安土桃山〜江戸時代の曽我直庵『龍虎図屏風』
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右隻。

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左隻。…やっぱり虎がどこかコミカル。



というわけで、今年一発目の館巡りはこれにして終了。

以下、今年観たい展覧会(開催中含む)の覚え書き
●皇室のみやび −受け継ぐ美−(皇居三の丸尚蔵館)
●特別展 本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館 平成館)
●建立900年 特別展 中尊寺金色堂(東京国立博物館 本館)
●マティス 自由なフォルム(国立新美術館)
●横浜トリエンナーレ(横浜美術館他)
●特別展 法然と極楽浄土(東京国立博物館 平成館)
●デ・キリコ展(東京都美術館)
●広重 −摺の極−(あべのハルカス美術館)←大阪なんで多分ムリ
●田中一村展 奄美の光 魂の絵画(東京都美術館)

果たしてどれくらい行かれるかなぁ…。
(本阿弥光悦と中尊寺は既にチケット購入済み…絶対行かねば)。
コメント(3) 

コメント 3

溺愛猫的女人

鶏さんのお顔が可愛い♡
by 溺愛猫的女人 (2024-01-06 11:42) 

YAYOI

観忘れたまま退館しなくてよかったですね。
八咫烏、カッコいい!
でも三連休も混んでるでしょうね。
今月末までに行けるかなぁ?

毎年梅屋さんの観たい展覧会リストを参考に、各展覧会をチェックしていますが、あべのハルカス、大阪ですもんね。
このためだけに行ったら「久能整くん」ですね。
でも今やっている「コシノジュンコ 原点から起点」面白そうです。
でも大阪…(しつこい(笑))
by YAYOI (2024-01-06 12:27) 

梅屋千年堂

>溺愛猫的女人さん
若冲の群鶏図はたくさんありますが、
どの作品もずーっと眺めていても飽きません(*^^*)。




>YAYOIさん
「これ観たい!」と思って場所を調べて地方だった時の虚しさ…。
ライブ遠征と併せて行かれれば一番良いのですが
なかなかそううまく行かないんですよね┐(´_`)┌。

>>このためだけに行ったら
実はかれこれ10年ほど前、午前中に美容院へ行った後
そのまま新幹線で京都に行き、
京博の『鳥獣戯画と高山寺展』を観に行ったことがありました(^^;ゞ。
大人気の展覧会なので15時過ぎに到着し、そこから70分待ちでした。
京都での滞在時間約3時間半…鳥獣戯画のためだけに。
(もちろん駅弁も堪能しましたが)実に贅沢な旅でした。

by 梅屋千年堂 (2024-01-06 23:02) 

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