當麻寺 [JOURNEY]
(今年のネタは今年のうちに 其の一)
大阪前乗りをするにあたり、また奈良あたりに足を伸ばそうと考えた。
でもメジャーな神社仏閣はどこも物凄い混雑に違いなく
できるだけあまり人が来なさそうなところを訪れたい。
そうだ、以前から行きたいと思っていた當麻寺はどうだろうか。
BS日テレの『ぶらぶら美術博物館』で紹介されていたのを観て
いつか行ってみたいなぁと思っていたのだ。
テレビで紹介されるくらいだから、マイナーではないのだろうけど
東大寺や興福寺、薬師寺なんかに比べたらきっと空いているはず。
そんな期待を込めて、新大阪から御堂筋線に乗り天王寺まで。
天王寺駅からほぼ直結の大阪阿部野橋駅から近鉄南大阪線に乗り換えて
当麻寺駅まで約1時間15分。
そこから更に徒歩で15分歩いたところに當麻寺はある。
ちなみに當麻寺は「たいまでら」と読む。
仁王門。
當麻寺はこういうお寺。
結構古いお寺なのである。
日本最古の梵鐘(国宝)。
こちらが本堂(曼陀羅堂)。
ご本尊は仏像ではなく文亀曼陀羅。
その曼陀羅が納められている巨大な厨子は天平時代に作られたもので、国宝。
その厨子が乗っている須弥壇も国宝で、螺鈿細工が美しい。
他には弘法大師参籠間、役行者の像、十一面観音菩薩、
中将姫二十九歳像などが納められている。
本堂を出て、伽藍を振り返るとこんな感じ。
左側が講堂、右側が金堂。
フフッ、全然人がいない。作戦成功( ̄m ̄)。
本堂の次は講堂を拝観するのだけど、普段は扉を閉めているようで
人が少ないので拝観者が来る度に「どうぞ〜お入りください」と開けてくれる。
案内してくださるのは近所の奥さん風の方で
しかも年長さんか小学校低学年と思われる男の子が
「どーぞ」なんてお堂の扉を開けてくれたりしてなんとも家庭的。
堂内の説明は予め録音されたものを流しているのだけど
その再生ボタンを押してくれたのも先程の男の子。
これが講堂。
ご本尊は藤原時代の阿弥陀如来像。
その他7つのお像が納められている(うち地蔵菩薩様は現在修復中)。
最後は金堂。
こちらのご本尊は弥勒佛。白鳳時代のもので、これまた国宝。
そう、當麻寺には実は国宝がいっぱいあるのだ。
弥勒佛を取り囲むように多聞天・持国天・増長天・広目天の四天王。
手前右にいる持国天がイケメン(^m^)。
メインの伽藍三堂を拝観し終えて外に出ると、案内の女性の方が
「もし時間があるようなら奥院にもぜひどうぞ」と仰るので
せっかくここまで来たし時間もあるから行ってみることにした。
おっとその前に日本最古の石灯籠を観ておかなくちゃ。
こちらも白鳳時代に松香石で造られたものとのこと。
梵鐘といい石灯籠といい「日本最古」が2つもあるなんてスゴイ。
當麻寺の本堂の裏に回ってそこから階段で上に上っていくとそこが奥院。
御影堂。
御影堂の裏に回ると、そこは浄土庭園。
まぁ冬なんで殺風景だけど…(^^;。
ところどころで牡丹が咲いている。
ふと振り返ると二つの塔が見える。
手前が西塔、奥が東塔。
いずれも三重塔で東塔は奈良時代に、西塔はそれよりやや遅れて作られたそう。
「東西両塔の二基の塔が創建当時から現存するのは當麻寺だけ」
…どやっ!。
こんな凄いお寺なんだからもっと人が来たっていい…と思う反面
いつまでもこんな風に穴場であって欲しいとも思う。
東西の塔を上から観たら、もっと近くで観てみたい気がしてきた。
塔に近づくにはどうしたらいいんだろう?。
境内マップを見たところ、西南院(さいないん)に行けば西塔に近づけそうである。
西南院。
拝観料を納めて本堂と書院の間に入って右手に回ると…
わぁっ!西塔だ!(*^^*)。
ここは池泉回遊庭園になっていて、池には西塔の姿が映る。
ステキ〜。
水琴窟もあって、静けさの中に心地良い音が聞こえてくる。
庭園を一回りして出口に向かいながら、思い出した。
そういえばさっき「みはらし台→」って案内があったっけ。
再度本堂と書院の間を入っていくと…あった!。
階段を上がっていくと、みはらし台はほんの小さなスペースだけど
わっ、これまた素敵な眺め。
大満足で西南院を後にして歩いていると、
右手に更に西塔に近づける場所があった。
ところで東塔に近づくにはどうしたら…?と再度境内マップを確認。
…中ノ坊に入れば近くで観られそうだ。
またまた拝観料を納めて中に入る。
…なにやら拝観料と御賽銭で結構使った気がする(^^;。
いや、これでなにか御利益があると思えば安いもんだ(笑)。
あった!東塔。
こちらも池泉回遊庭園。
書院や茶室があって、とても趣がある。
中ノ坊に限らずだけど、當麻寺はあちこち苔生していて渋いのなんの!。
客殿には前田整頓など近現代の画家が手掛けた絵天井があって
そこで写仏や写経もできるのだけど…さすがにそこまでの時間はない。
残念だけど絵天井は外から覗き込むだけに留めた。
いやー…なんだかすっごく気持ちがスッキリしたのは何故だろう。
思わずマスクを外して深呼吸。
自分、案外このお寺さんと相性がいいのかも。
さて、當麻寺に来たついでに立ち寄りたい場所が実はもう一つ。
それは『相撲館けはや座』。
相撲の開祖「當麻蹶速」を顕彰する目的で作られた施設。
本場所と同サイズの土俵があって、女性でも上がることができるらしい。
當麻寺から当麻寺駅までの途中にあるんだけど…
ガーン( ̄口 ̄;)!!!
本日休館!!!
水曜休館って書いてあったから今日はやってると思ったのにー_| ̄|◯。
ま、年末年始だし仕方ないか(笑)。
駅に向かって歩いて行く道すがら、デザインマンホール発見!。
三重塔と牡丹と二上山。
二上山は、その名の通り雄岳と雌岳の二つの頂が並ぶ山。
五木寛之の小説『親鸞』にも登場する。
その姿を写真を撮りたいと思いながら歩いてきたけど
いまひとつ「ここだ!」という場所が見つからないまま当麻寺駅。
駅のホームに立ち、もしかしてこのホームの端っこなら
二上山が撮れるかも?と行ってみたところ…
まぁまぁな感じ。
ここに沈む夕日がとても美しいらしい。
いつか観てみたいな。
大阪前乗りをするにあたり、また奈良あたりに足を伸ばそうと考えた。
でもメジャーな神社仏閣はどこも物凄い混雑に違いなく
できるだけあまり人が来なさそうなところを訪れたい。
そうだ、以前から行きたいと思っていた當麻寺はどうだろうか。
BS日テレの『ぶらぶら美術博物館』で紹介されていたのを観て
いつか行ってみたいなぁと思っていたのだ。
テレビで紹介されるくらいだから、マイナーではないのだろうけど
東大寺や興福寺、薬師寺なんかに比べたらきっと空いているはず。
そんな期待を込めて、新大阪から御堂筋線に乗り天王寺まで。
天王寺駅からほぼ直結の大阪阿部野橋駅から近鉄南大阪線に乗り換えて
当麻寺駅まで約1時間15分。
そこから更に徒歩で15分歩いたところに當麻寺はある。
ちなみに當麻寺は「たいまでら」と読む。
仁王門。
當麻寺はこういうお寺。
結構古いお寺なのである。
日本最古の梵鐘(国宝)。
こちらが本堂(曼陀羅堂)。
ご本尊は仏像ではなく文亀曼陀羅。
その曼陀羅が納められている巨大な厨子は天平時代に作られたもので、国宝。
その厨子が乗っている須弥壇も国宝で、螺鈿細工が美しい。
他には弘法大師参籠間、役行者の像、十一面観音菩薩、
中将姫二十九歳像などが納められている。
本堂を出て、伽藍を振り返るとこんな感じ。
左側が講堂、右側が金堂。
フフッ、全然人がいない。作戦成功( ̄m ̄)。
本堂の次は講堂を拝観するのだけど、普段は扉を閉めているようで
人が少ないので拝観者が来る度に「どうぞ〜お入りください」と開けてくれる。
案内してくださるのは近所の奥さん風の方で
しかも年長さんか小学校低学年と思われる男の子が
「どーぞ」なんてお堂の扉を開けてくれたりしてなんとも家庭的。
堂内の説明は予め録音されたものを流しているのだけど
その再生ボタンを押してくれたのも先程の男の子。
これが講堂。
ご本尊は藤原時代の阿弥陀如来像。
その他7つのお像が納められている(うち地蔵菩薩様は現在修復中)。
最後は金堂。
こちらのご本尊は弥勒佛。白鳳時代のもので、これまた国宝。
そう、當麻寺には実は国宝がいっぱいあるのだ。
弥勒佛を取り囲むように多聞天・持国天・増長天・広目天の四天王。
手前右にいる持国天がイケメン(^m^)。
メインの伽藍三堂を拝観し終えて外に出ると、案内の女性の方が
「もし時間があるようなら奥院にもぜひどうぞ」と仰るので
せっかくここまで来たし時間もあるから行ってみることにした。
おっとその前に日本最古の石灯籠を観ておかなくちゃ。
こちらも白鳳時代に松香石で造られたものとのこと。
梵鐘といい石灯籠といい「日本最古」が2つもあるなんてスゴイ。
當麻寺の本堂の裏に回ってそこから階段で上に上っていくとそこが奥院。
御影堂。
御影堂の裏に回ると、そこは浄土庭園。
まぁ冬なんで殺風景だけど…(^^;。
ところどころで牡丹が咲いている。
ふと振り返ると二つの塔が見える。
手前が西塔、奥が東塔。
いずれも三重塔で東塔は奈良時代に、西塔はそれよりやや遅れて作られたそう。
「東西両塔の二基の塔が創建当時から現存するのは當麻寺だけ」
…どやっ!。
こんな凄いお寺なんだからもっと人が来たっていい…と思う反面
いつまでもこんな風に穴場であって欲しいとも思う。
東西の塔を上から観たら、もっと近くで観てみたい気がしてきた。
塔に近づくにはどうしたらいいんだろう?。
境内マップを見たところ、西南院(さいないん)に行けば西塔に近づけそうである。
西南院。
拝観料を納めて本堂と書院の間に入って右手に回ると…
わぁっ!西塔だ!(*^^*)。
ここは池泉回遊庭園になっていて、池には西塔の姿が映る。
ステキ〜。
水琴窟もあって、静けさの中に心地良い音が聞こえてくる。
庭園を一回りして出口に向かいながら、思い出した。
そういえばさっき「みはらし台→」って案内があったっけ。
再度本堂と書院の間を入っていくと…あった!。
階段を上がっていくと、みはらし台はほんの小さなスペースだけど
わっ、これまた素敵な眺め。
大満足で西南院を後にして歩いていると、
右手に更に西塔に近づける場所があった。
ところで東塔に近づくにはどうしたら…?と再度境内マップを確認。
…中ノ坊に入れば近くで観られそうだ。
またまた拝観料を納めて中に入る。
…なにやら拝観料と御賽銭で結構使った気がする(^^;。
いや、これでなにか御利益があると思えば安いもんだ(笑)。
あった!東塔。
こちらも池泉回遊庭園。
書院や茶室があって、とても趣がある。
中ノ坊に限らずだけど、當麻寺はあちこち苔生していて渋いのなんの!。
客殿には前田整頓など近現代の画家が手掛けた絵天井があって
そこで写仏や写経もできるのだけど…さすがにそこまでの時間はない。
残念だけど絵天井は外から覗き込むだけに留めた。
いやー…なんだかすっごく気持ちがスッキリしたのは何故だろう。
思わずマスクを外して深呼吸。
自分、案外このお寺さんと相性がいいのかも。
さて、當麻寺に来たついでに立ち寄りたい場所が実はもう一つ。
それは『相撲館けはや座』。
相撲の開祖「當麻蹶速」を顕彰する目的で作られた施設。
本場所と同サイズの土俵があって、女性でも上がることができるらしい。
當麻寺から当麻寺駅までの途中にあるんだけど…
ガーン( ̄口 ̄;)!!!
本日休館!!!
水曜休館って書いてあったから今日はやってると思ったのにー_| ̄|◯。
ま、年末年始だし仕方ないか(笑)。
駅に向かって歩いて行く道すがら、デザインマンホール発見!。
三重塔と牡丹と二上山。
二上山は、その名の通り雄岳と雌岳の二つの頂が並ぶ山。
五木寛之の小説『親鸞』にも登場する。
その姿を写真を撮りたいと思いながら歩いてきたけど
いまひとつ「ここだ!」という場所が見つからないまま当麻寺駅。
駅のホームに立ち、もしかしてこのホームの端っこなら
二上山が撮れるかも?と行ってみたところ…
まぁまぁな感じ。
ここに沈む夕日がとても美しいらしい。
いつか観てみたいな。
2023-12-31 21:42
コメント(5)
當麻寺、初めてききました。橿原神宮の方なのですね、とても歴史があり素敵な趣のお寺さんですね。
奈良と夕日、合うでしょうね~。
by おかん (2024-01-01 12:52)
當麻寺は奈良博で時々特別展を開催されているようですが、一度も行っていないです。このような所なのですね。ほとんど人が写らない写真なので、このままかんこうがいどになりそうですね。
凡人の私ならばフツーに見落としてしまうような風景や小さな花、池に映る西塔にも梅屋さんは気付かれることにいつも感服します。まさに眼が眉の下…ではなく、脱毛…脱帽です。
このようなことにも気が付ける人間になりたいと思います。
by きゅう (2024-01-01 15:37)
>おかんさん
国宝もあるお寺さんなのに、不思議なくらい人がいませんでした(・_・)。
しかし本文にも書きましたが、塔頭ごとに拝観料を納めるので
気付いたら結構お金を使っていた気が(笑)。
でもこの素敵な環境を維持するためだと思えば惜しくはないです。
とてもいいところなので季節を変えてまた行ってみたいです。
>きゅうさん
>>池に映る西塔
いや、あれはですね、庭園の入口に「池に塔が映ります」という
立て札があってですね…(^^;(^^;(^^;
自分で発見したワケではないですハイ。
しかも塔にみとれて足元を見ておらず、敷石生えた苔で
足を滑らせそうになったことはナイショです。
by 梅屋千年堂 (2024-01-01 17:34)
當麻寺とは、また渋いお寺に行かれましたね。
私も名前だけは知ってましたが、奈良公園以外の奈良のお寺は交通のアクセスが不便な所が多くて。
でもおかげできっかけが出来ました。
次に関西に行くときは足を伸ばしてみようと思います。
遠いと言えば奈良の信貴山の朝護孫子寺も辺びな場所なのに、何度も行ってしまいます。
空気が合うんですよね。不思議です(笑)
ここも人が少ないお寺なので、いつか機会があったら行ってみて下さい。
by YAYOI (2024-01-02 00:24)
>YAYOIさん
>>交通のアクセスが不便な所が多くて
確かに。一昨年行った飛鳥寺もそうでしたが
他とのハシゴがなかなか難しいんですよね。
朝護孫子寺、調べてみました。
おぉ〜これはなかなか行きづらいですね(笑)。
でもすごく良さそう。いつか必ず行きます!。
by 梅屋千年堂 (2024-01-03 01:29)