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ピカソとその時代【1】 [EXHIBITION]

東京国立博物館の次は、国立西洋美術館へ。

今、ここでやっているのが
『ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展』。
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ベルクグリューン美術館?。
初めて聞くなぁ(って単に自分が無知なだけだけど)。
ハインツ・ベルクグリューンは1914年生まれの画商。
自らが敬愛する、限られた作家(ピカソ、マティス、クレー、
ジャコメッティなど)の作品収集に打ち込み
個性的で一貫性のあるコレクションを作り上げたとのこと。
特にピカソとは個人的にも親交が厚く、
コレクションの数もかなり充実しているそうで
今回その多くが日本初公開という。

ほぉ〜それは楽しみだ。
しかも殆どの作品が写真撮影OKだって!。太っ腹だなぁ。
(ちなみに撮影不可の作品の殆どは、日本の美術館が所有しているものだった)。

撮影OKだと、ついつい写真を撮ることばかりに一生懸命になってしまいがち。
大事なことはあくまでも自分の目で観ることだ。
そこに留意しつつ作品を観ていく。

まずは数は少ないがセザンヌのコレクションからスタート。
第II章からピカソの膨大なコレクションがダーーッ!と展示されている。
最初は、ジョルジュ・ブラックと共に
キュビスムを追求していたころの作品から始まる。

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パブロ・ピカソ『ポスターのある風景』
1912年にピカソが滞在していた南仏ソルグの街並みを描いた作品。


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パブロ・ピカソ『帽子の男/ジョルジュ・ブラックの肖像(通称)』
思わずジョルジュ・ブラックその人の写真と見比べてみる…
…あ〜、確かに。ナニゲに特徴を捉えているような気がする。。


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パブロ・ピカソ『一房のブドウのある静物』
ブドウの実は木屑が貼り付けられている。
こんなコラージュ的なこともやっていたんだ。


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パブロ・ピカソ『青いギターのある静物』
ブラックが戦争に出征すると、
ピカソは独自に新たなキュビスムの方向性を模索し始める。
そういわれてみれば、それまで割と幾何学的で直線的な印象だったけど
このあたりから描かれた対象が丸みを帯びてきている。


その後、1915年頃になるとまたまた作風は一変。
ピカソの「新古典主義時代」が始まる。
…何が描いてあるのかが分かり易い(^^;。

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パブロ・ピカソ『座って足を拭く裸婦』


このセクションにあって、ちょっと面白かったのがこれ。
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パブロ・ピカソ『踊るシレノス』
イラストあるいは漫画のようなタッチで描かれた、ギリシャ神話の登場人物。
ピカソのこういう絵、初めて観たかも。
同じようなタッチで描かれた『サーカスの馬』もかなり印象的だった。


それと、妙に気に入ってしまったのがこちら。
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パブロ・ピカソ『雄鶏』
これ、部屋に飾りたい!と直感的に思った。


第IV章は、1930年代後半〜40年代にかけてピカソが描いた女性の肖像。
ここで特に印象に残ったのがこの2作品。
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パブロ・ピカソ『緑色のマニキュアをつけたドラ・マール』
この展覧会のメインヴィジュアルにもなっている作品。
アタシの中で勝手に構築されているピカソが描く女性像とは
ちょっと一味違う。

どちらかというと、ピカソと言えばこういう↓感じ。
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パブロ・ピカソ『黄色のセーター』
今回観たピカソの中ではこれが一番好き。
こちらもモデルはドラ・マール。
こんな描かれ方でも、美人だったんだなということが見て取れる。
第二次世界大戦下、疎開先のロワイヤンという街で描かれた作品で、
ドラ・マールのどこか不安げな固い表情が
戦時下という状況を物語っている。


ここでピカソの作品は一旦一区切り。
このあとはピカソと同時代の作家であるクレーとマティスにスポットを当てる。




《TO BE CONTINUED...つづく》
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