this is not a samurai [EXHIBITION]
先週の木曜日に観てきた展覧会。
『野口哲哉展 this is not a samurai』。
ちょうど今から1年前、群馬県立館林美術館を巡回していた展覧会。
行きたい!行こう!と思っていたのに
新型コロナウイルスの感染拡大により各地で緊急事態宣言が発令。
県を跨ぐ移動が憚られるようになり、断念。
あー、観られなかったー残念…(T^T)と思っていたら
つい最近、銀座のポーラ ミュージアム アネックスで
開催されていることを知った。
行かねば!。
ただ、ポーラ ミュージアム アネックスは
美術館というよりもギャラリーと言った方がいいくらいの広さなので
各地の美術館で開催されていた時よりも展示作品の点数も少ないだろう。
おそらくグッズの販売などもないと思われる(その方が助かるけどね^^;)。
それでも代表的な作品は観られるだろうし、
新作もあるというから行かない手はない。
(なんと言っても入場無料だし!笑)。
…というわけで、ポーラ ミュージアム アネックス。
ここを訪れたのは2018年の『田中智 ミニチュアワールド』以来。
最近だと思っていたけど、もう4年も前だった。
入口を入って左手の壁に野口哲哉氏からのメッセージ。
野口哲哉氏は、1980年香川県生まれ。
「鎧と人間」をモチーフに、樹脂やアクリル絵具を使って
彫刻や絵画作品を制作している。
最初に目に飛び込んでくるのがこちらの絵画作品。
『DANCE MAN』
後ろ姿の人物が、まるで厚紙を貼り付けたみたいに
浮き上がって見えるけど、よく観たら平面だった。
『Talking Head』
あ、これよく見る有名なやつだ。
ガミガミ怒ってる風の兜と、「ハァ?」って感じで意に介さぬ若い武将。
『Small sweet passion 〜南北朝の花〜』(部分)
こういう顔のおじいちゃん、いる。
『The gradation −河津伊豆守祐邦像』
河津伊豆守祐は実在の人物で、幕府使節団の一員としてフランスに渡り
ナポレオン3世と謁見した人物とのこと。
実際の河津祐邦の写真が残っているけど、
風貌を観るに、その写真を元に制作したわけではなさそう。
…というか、こういう顔のおじさんもそこらにいそう(笑)。
あまりにリアルな表情なので、作者の身近にモデルがいるのかな?
などと考えてしまう。
以上の3点は比較的大きめのサイズの作品。
展示室のメインは一般的なフィギュアくらいのサイズの作品。
『deep sleep』
武将が寝ている台はティッシュの箱くらいの大きさ。
それでも半開きの口からはちゃんと歯が見えている。
ふと展示室の奥の方を観てみると…
おぉっ!あれは作家ご本人ではっ?!。
割と小柄でワンレンボブ。いかにも知的なアーティストっぽい方である。
壁に貼り付けたはがきくらいの大きさの紙に即興で何か描いている。
最初に観たときにはまだ下描きみたいな状態だったのに
30分後に観てみたらすっかり彩色が施されていて驚いた。
少し前に観たMozuさんもそうだけど、
彼らの目と指先はいったいどうなっているんだ!。
自分も細かいモノを作るのは好きだけど、もう目が無理(笑)。
右:『シャネル侍着甲坐像』
左:『シャネル紋二枚胴具足図』
シャネルのロゴが入った甲冑を纏う侍…だけど顔は普通のおっさん(笑)。
野口氏の作る侍の多くは
中年の悲哀を感じずにはいられないおっさんだったり
どこか無気力そうな若者だ。
『Shoulder bag and Sneaker and SAMURAI』(後ろ姿)
『Grand Helm & Cheep Japanese』
うわぁぁぁぁ、なんかリアル過ぎてちょっとコワイ(^^;。
絵画作品も何点かあるのだけど、
額縁のガラスが反射してしまって綺麗な写真が撮れない。
が、下の作品はガラスが填められていないので
あまり反射せずに撮ることが出来た。
『21st Century Light Series 〜The Tap〜』
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの絵画を思わせる。
『rocket fuel』
郷土玩具のキジウマに乗る武将。
ちょっと『STAR WARS』っぽい…と思うのはアタシだけだろうか。
『Shellz』
エッグチェアに座る3人の武将。
もう少しリラックスしては?(笑)。
『Three Wise Monkeys』
こちらは7〜8cmくらいのとても小さな作品。
部屋に飾っておきたくなる。
サーッと観て帰ろうと思っていたのに、
作家ご本人がライブパフォーマンスをしていることもあり
1時間近く居座ってしまった(^^;ゞ。
作品によっては、あまりにリアル過ぎて怖さが際立つものもあるけれど
それでもやっぱり目をそらすことなくじっくり見つめてしまう。
野口氏の作品はそんな不思議な魅力を持っている。
規模は小さいけれど、去年諦めた展覧会を
こうして今観ることができたことが嬉しかった。
-----------------------------------
《オマケ》
今日で終わってしまうので、再び『KAGAYA 星空の世界展』へ。
ポストカードと下敷きを買ってきた。
勿体なくて袋から出せない(笑)。
『野口哲哉展 this is not a samurai』。
ちょうど今から1年前、群馬県立館林美術館を巡回していた展覧会。
行きたい!行こう!と思っていたのに
新型コロナウイルスの感染拡大により各地で緊急事態宣言が発令。
県を跨ぐ移動が憚られるようになり、断念。
あー、観られなかったー残念…(T^T)と思っていたら
つい最近、銀座のポーラ ミュージアム アネックスで
開催されていることを知った。
行かねば!。
ただ、ポーラ ミュージアム アネックスは
美術館というよりもギャラリーと言った方がいいくらいの広さなので
各地の美術館で開催されていた時よりも展示作品の点数も少ないだろう。
おそらくグッズの販売などもないと思われる(その方が助かるけどね^^;)。
それでも代表的な作品は観られるだろうし、
新作もあるというから行かない手はない。
(なんと言っても入場無料だし!笑)。
…というわけで、ポーラ ミュージアム アネックス。
ここを訪れたのは2018年の『田中智 ミニチュアワールド』以来。
最近だと思っていたけど、もう4年も前だった。
入口を入って左手の壁に野口哲哉氏からのメッセージ。
野口哲哉氏は、1980年香川県生まれ。
「鎧と人間」をモチーフに、樹脂やアクリル絵具を使って
彫刻や絵画作品を制作している。
最初に目に飛び込んでくるのがこちらの絵画作品。
『DANCE MAN』
後ろ姿の人物が、まるで厚紙を貼り付けたみたいに
浮き上がって見えるけど、よく観たら平面だった。
『Talking Head』
あ、これよく見る有名なやつだ。
ガミガミ怒ってる風の兜と、「ハァ?」って感じで意に介さぬ若い武将。
『Small sweet passion 〜南北朝の花〜』(部分)
こういう顔のおじいちゃん、いる。
『The gradation −河津伊豆守祐邦像』
河津伊豆守祐は実在の人物で、幕府使節団の一員としてフランスに渡り
ナポレオン3世と謁見した人物とのこと。
実際の河津祐邦の写真が残っているけど、
風貌を観るに、その写真を元に制作したわけではなさそう。
…というか、こういう顔のおじさんもそこらにいそう(笑)。
あまりにリアルな表情なので、作者の身近にモデルがいるのかな?
などと考えてしまう。
以上の3点は比較的大きめのサイズの作品。
展示室のメインは一般的なフィギュアくらいのサイズの作品。
『deep sleep』
武将が寝ている台はティッシュの箱くらいの大きさ。
それでも半開きの口からはちゃんと歯が見えている。
ふと展示室の奥の方を観てみると…
おぉっ!あれは作家ご本人ではっ?!。
割と小柄でワンレンボブ。いかにも知的なアーティストっぽい方である。
壁に貼り付けたはがきくらいの大きさの紙に即興で何か描いている。
最初に観たときにはまだ下描きみたいな状態だったのに
30分後に観てみたらすっかり彩色が施されていて驚いた。
少し前に観たMozuさんもそうだけど、
彼らの目と指先はいったいどうなっているんだ!。
自分も細かいモノを作るのは好きだけど、もう目が無理(笑)。
右:『シャネル侍着甲坐像』
左:『シャネル紋二枚胴具足図』
シャネルのロゴが入った甲冑を纏う侍…だけど顔は普通のおっさん(笑)。
野口氏の作る侍の多くは
中年の悲哀を感じずにはいられないおっさんだったり
どこか無気力そうな若者だ。
『Shoulder bag and Sneaker and SAMURAI』(後ろ姿)
『Grand Helm & Cheep Japanese』
うわぁぁぁぁ、なんかリアル過ぎてちょっとコワイ(^^;。
絵画作品も何点かあるのだけど、
額縁のガラスが反射してしまって綺麗な写真が撮れない。
が、下の作品はガラスが填められていないので
あまり反射せずに撮ることが出来た。
『21st Century Light Series 〜The Tap〜』
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの絵画を思わせる。
『rocket fuel』
郷土玩具のキジウマに乗る武将。
ちょっと『STAR WARS』っぽい…と思うのはアタシだけだろうか。
『Shellz』
エッグチェアに座る3人の武将。
もう少しリラックスしては?(笑)。
『Three Wise Monkeys』
こちらは7〜8cmくらいのとても小さな作品。
部屋に飾っておきたくなる。
サーッと観て帰ろうと思っていたのに、
作家ご本人がライブパフォーマンスをしていることもあり
1時間近く居座ってしまった(^^;ゞ。
作品によっては、あまりにリアル過ぎて怖さが際立つものもあるけれど
それでもやっぱり目をそらすことなくじっくり見つめてしまう。
野口氏の作品はそんな不思議な魅力を持っている。
規模は小さいけれど、去年諦めた展覧会を
こうして今観ることができたことが嬉しかった。
-----------------------------------
《オマケ》
今日で終わってしまうので、再び『KAGAYA 星空の世界展』へ。
ポストカードと下敷きを買ってきた。
勿体なくて袋から出せない(笑)。
2022-08-31 20:54
コメント(2)
面白い展示会ですね。兜や鎧は私も好きなので、近かったら観に行きたかったです。
『rocket fuel』、本当に、スターウォーズのスピーダーバイクに乗ってるみたい(笑)
それに作者さんのライブパフォーマンスを見れたなんて、凄いラッキーですね。
by YAYOI (2022-09-01 06:49)
>YAYOIさん
鎧兜は樹脂で作られているそうなのですが
質感表現が巧みで金属としか思えない出来映えです。
もしいつか野口さんの作品を観る機会がありましたら是非。
作家さんは毎日いらしているのか、
はたまたたまたま運良く出くわしただけのかわかりませんが
ご本人を目の当たりにできるのは嬉しいです。
(昨日は『KAGAYA 星空の世界展』でKAGAYAさんに
会えるかなーと期待しましたが、叶いませんでした…残念)。
by 梅屋千年堂 (2022-09-01 12:44)