特別展 きもの KIMONO【2】 [EXHIBITION]
第2会場へ。
時計を見ると、既に観始めてから60分。
「90分以内を目安にご観覧下さいますよう…」と入口にあったけど
…ゴメンナサイ、ムリかも。
とは言うものの、場内の冷房がキツくて
ストールを羽織っていても体が冷え切って腰もつらくなってきた。
第2会場はサラッと観ていくことにしよう。
まずは《第2章 京モード 江戸モード》のつづきとして
「格式の美 −大奥のよそおい」。
ここで目を引くのは何と言っても天璋院篤姫の着物と調度品。
きものにも調度品にも、篤姫が好んだという雀の意匠が施されていて
お姫様なのに雀が好きというところになんとなく好感。
《第3章 男の美学》
ここまでは主に女性の着物がメインだったけれど、ここでは男性の着物。
いきなり登場するのが織田信長、豊臣秀吉、徳川家康
それぞれにゆかりのある陣羽織や胴服。
信長は『黒鳥毛揚羽蝶模様』という陣羽織。
背中に黒い鳥の羽根を敷き詰めて、
中央には同じく白い羽根で象った揚羽蝶の文様。
ちょっと判りづらいけれど襟まわりにはフリルのような装飾も。
秀吉は『淡茶地獅子模様唐織』の陣羽織。
3つの中で一番派手でお金もかかっていそう(笑)。
家康のは『染分平絹地雪輪銀杏模様』という胴服。
信長や秀吉のような奇抜さはないけれど、
紫と白のナナメの大胆な縞模様が印象的。
更に進んで行くと「江戸っ子の『いき』」として
何枚もの火消半纏が壁一面に飾られたコーナー。
鷲や龍虎、歴史上・伝説上の英雄などが背中の部分に描かれているのだけど
実はこの絵が描かれている面は半纏の裏地。
火事が起こると半纏の上から水を被って現場に駆けつけ、
仕事が終わると半纏を裏返して着て裏地の絵を見せつけながら
ドヤ顔で(…かどうかは知らないけど^^;)帰っていったのだとか。
ここでは歌川国芳の錦絵から、当時の男性ファッションのモードを
読み解くコーナーもあって楽しめる。
《第4章 モダニズムきもの》
時代は一気に現代に近づいて、明治・大正・昭和初期の
モダンなデザインの着物が広い展示室にダーーーッと展示されていて
ちょっとした着物のファッションショーのよう。
西洋の文化が入ってきたことにより、
きものであっても、柄のモチーフは洋風だったりするのが面白い。
洋花だったり洋風建築であったり。
一番凄かったのは『振袖 淡紅綸子地宮殿模様』。
その名の通り、ヨーロッパの宮殿の壁紙やらシャンデリアやらが
着物一面に、くどいほどに描かれている。
それはさながらヴェルサイユ宮殿の王妃の寝室。
これ、どんな人が着る?そしてどんな帯を合わせる???
観ているといろいろ想像が膨らんでくる。
同じ室内に展示されている高畠華宵により
六曲一双の屏風絵『移り行く姿』も面白い作品だった。
洋装・和装・スキーウエアにいたるまで
さまざまなよそおいに身を包んだ美しい女性たちの姿が総勢60名。
前期展示にあった国宝『婦女遊楽図屏風』の現代版みたいな感じで
ファッション雑誌を観ているよう。
今から何百年も経ったら、この絵も『婦女遊楽図屏風』のように
「当時の文化を伝える貴重な資料」として国宝になったりして(^m^)。
《第5章 KIMONOの現代》
最終章では現代の作家が生み出した着物を紹介。
ここで他を圧倒する迫力を見せているのが久保田一竹の『連作 光響』。
15領の着物がズラッと連なり、1つの風景となっている。
端から端に向かって歩いて行くと
季節の変化・時間の経過を感じることが出来る。
あー、行ってみたいな久保田一竹美術館…。
展示の最後はX JAPANのYOSHIKIがデザインした「YOSHIKIMONO」。
知らなかったんだけどYOSHIKIって呉服屋の倅だったんだそうだ。
岡本太郎の『TAROきもの』の横にあったキャプションに書かれていた
太郎のことばがとても印象的。
『きものは、柄でおさまってしまうよりも、むしろ「絵画」を身に付けて
誇らしく楽しむ、世界でもユニークな衣装だと思う』
確かに!!!。
さて、最後はお約束の特設ショップ。
まぁ今回もなかなかに魅力的なラインナップではあったけれど
ここはグッと堪えに堪えて(笑)りらっくまコラボのポストカードと
光琳の「小袖 白綾地秋草模様」のポストカードのみ。
あとは最初にトーハクのミュージアムショップで見てきた
「白綾地秋草模様」の陶製のフリーカップ。
これは展覧会グッズではなく、トーハクのグッズとして販売されているもの。
ところが、帰宅してわくわくしながら箱を空けたら
中から出てきたのはまったく違う絵柄のカップではないか( ̄口 ̄;)。
改めて箱のラベルを見ると「花鳥文フリーカップ」と書いてある。
ちょっとぉーーーーー(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)。
どゆこと???。
翌日トーハクのミュージアムショップに電話で問い合わせしたところ
非常に丁寧な対応で快く交換に応じてくださって、
その日のうちに返送したら二日後には「秋草模様」のカップが送られてきた。
しかもクリアケースのオマケ付き…恐縮至極。
か…かわいいような…微妙なような…(^^;。
で、そのカップが2つ前の記事で水出しコーヒーを淹れたもの。
反対側はこんなデザイン。
実物の小袖もこのブルーの桔梗がとても綺麗なんだよね〜
(暗くてよくわからなかったけどさ←しつこい)。
これでとりあえず新型コロナ感染症流行前に
前売券を買ってあった展覧会はすべてクリアしたけれど
他にもいろいろ行きたい展覧会が満載。
出掛けたい気持ちと出掛けたくない気持ちが葛藤してる…(-_-;。
時計を見ると、既に観始めてから60分。
「90分以内を目安にご観覧下さいますよう…」と入口にあったけど
…ゴメンナサイ、ムリかも。
とは言うものの、場内の冷房がキツくて
ストールを羽織っていても体が冷え切って腰もつらくなってきた。
第2会場はサラッと観ていくことにしよう。
まずは《第2章 京モード 江戸モード》のつづきとして
「格式の美 −大奥のよそおい」。
ここで目を引くのは何と言っても天璋院篤姫の着物と調度品。
きものにも調度品にも、篤姫が好んだという雀の意匠が施されていて
お姫様なのに雀が好きというところになんとなく好感。
《第3章 男の美学》
ここまでは主に女性の着物がメインだったけれど、ここでは男性の着物。
いきなり登場するのが織田信長、豊臣秀吉、徳川家康
それぞれにゆかりのある陣羽織や胴服。
信長は『黒鳥毛揚羽蝶模様』という陣羽織。
背中に黒い鳥の羽根を敷き詰めて、
中央には同じく白い羽根で象った揚羽蝶の文様。
ちょっと判りづらいけれど襟まわりにはフリルのような装飾も。
秀吉は『淡茶地獅子模様唐織』の陣羽織。
3つの中で一番派手でお金もかかっていそう(笑)。
家康のは『染分平絹地雪輪銀杏模様』という胴服。
信長や秀吉のような奇抜さはないけれど、
紫と白のナナメの大胆な縞模様が印象的。
更に進んで行くと「江戸っ子の『いき』」として
何枚もの火消半纏が壁一面に飾られたコーナー。
鷲や龍虎、歴史上・伝説上の英雄などが背中の部分に描かれているのだけど
実はこの絵が描かれている面は半纏の裏地。
火事が起こると半纏の上から水を被って現場に駆けつけ、
仕事が終わると半纏を裏返して着て裏地の絵を見せつけながら
ドヤ顔で(…かどうかは知らないけど^^;)帰っていったのだとか。
ここでは歌川国芳の錦絵から、当時の男性ファッションのモードを
読み解くコーナーもあって楽しめる。
《第4章 モダニズムきもの》
時代は一気に現代に近づいて、明治・大正・昭和初期の
モダンなデザインの着物が広い展示室にダーーーッと展示されていて
ちょっとした着物のファッションショーのよう。
西洋の文化が入ってきたことにより、
きものであっても、柄のモチーフは洋風だったりするのが面白い。
洋花だったり洋風建築であったり。
一番凄かったのは『振袖 淡紅綸子地宮殿模様』。
その名の通り、ヨーロッパの宮殿の壁紙やらシャンデリアやらが
着物一面に、くどいほどに描かれている。
それはさながらヴェルサイユ宮殿の王妃の寝室。
これ、どんな人が着る?そしてどんな帯を合わせる???
観ているといろいろ想像が膨らんでくる。
同じ室内に展示されている高畠華宵により
六曲一双の屏風絵『移り行く姿』も面白い作品だった。
洋装・和装・スキーウエアにいたるまで
さまざまなよそおいに身を包んだ美しい女性たちの姿が総勢60名。
前期展示にあった国宝『婦女遊楽図屏風』の現代版みたいな感じで
ファッション雑誌を観ているよう。
今から何百年も経ったら、この絵も『婦女遊楽図屏風』のように
「当時の文化を伝える貴重な資料」として国宝になったりして(^m^)。
《第5章 KIMONOの現代》
最終章では現代の作家が生み出した着物を紹介。
ここで他を圧倒する迫力を見せているのが久保田一竹の『連作 光響』。
15領の着物がズラッと連なり、1つの風景となっている。
端から端に向かって歩いて行くと
季節の変化・時間の経過を感じることが出来る。
あー、行ってみたいな久保田一竹美術館…。
展示の最後はX JAPANのYOSHIKIがデザインした「YOSHIKIMONO」。
知らなかったんだけどYOSHIKIって呉服屋の倅だったんだそうだ。
岡本太郎の『TAROきもの』の横にあったキャプションに書かれていた
太郎のことばがとても印象的。
『きものは、柄でおさまってしまうよりも、むしろ「絵画」を身に付けて
誇らしく楽しむ、世界でもユニークな衣装だと思う』
確かに!!!。
さて、最後はお約束の特設ショップ。
まぁ今回もなかなかに魅力的なラインナップではあったけれど
ここはグッと堪えに堪えて(笑)りらっくまコラボのポストカードと
光琳の「小袖 白綾地秋草模様」のポストカードのみ。
あとは最初にトーハクのミュージアムショップで見てきた
「白綾地秋草模様」の陶製のフリーカップ。
これは展覧会グッズではなく、トーハクのグッズとして販売されているもの。
ところが、帰宅してわくわくしながら箱を空けたら
中から出てきたのはまったく違う絵柄のカップではないか( ̄口 ̄;)。
改めて箱のラベルを見ると「花鳥文フリーカップ」と書いてある。
ちょっとぉーーーーー(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)。
どゆこと???。
翌日トーハクのミュージアムショップに電話で問い合わせしたところ
非常に丁寧な対応で快く交換に応じてくださって、
その日のうちに返送したら二日後には「秋草模様」のカップが送られてきた。
しかもクリアケースのオマケ付き…恐縮至極。
か…かわいいような…微妙なような…(^^;。
で、そのカップが2つ前の記事で水出しコーヒーを淹れたもの。
反対側はこんなデザイン。
実物の小袖もこのブルーの桔梗がとても綺麗なんだよね〜
(暗くてよくわからなかったけどさ←しつこい)。
これでとりあえず新型コロナ感染症流行前に
前売券を買ってあった展覧会はすべてクリアしたけれど
他にもいろいろ行きたい展覧会が満載。
出掛けたい気持ちと出掛けたくない気持ちが葛藤してる…(-_-;。
2020-08-12 15:12
コメント(2)
見応えありそうな展示会ですね。
行ってみたいけど、ここ最近の感染者数を思うと、残念ですが都内に出かけるのは躊躇われるので、代わりに梅屋さんの解説で行った気になります!
一竹さんの展示作品をググったら、二年前のトロントで開催された時の記事で写真を観ることができました!素晴らしいわ~♪
クリアファイルの犬…お顔が狛犬かシーサーに見えます(笑)
by YAYOI (2020-08-15 10:39)
>YAYOIさん
ハイ〜かなりの見応えです。
これを90分で鑑賞しろだなんて〜〜〜努力はしたけど無理でした(^^;ゞ。
都内へのお出掛け、ためらいますよね。
もうひとつ9月中旬までにどうしても観ておきたい展覧会があるのですが
コロナ禍にも増してこの暑さ…どうしたものかと悩んでいます。
>>クリアファイル
江戸時代(18世紀頃)に作られた紅ビロード地小犬水仙菊模様帯の
一部をグッズ化したファイルなのですが。
往々にして日本画に出てくる犬猫はかわいさがイマイチなものが多いのですが
それにしてももうちょっとなんとかならなかったものか…と思います(^^;。
by 梅屋千年堂 (2020-08-15 22:16)