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弥生の松本【1】 [EXHIBITION]

《弥生(三月)の松本でヤヨイちゃんの展覧会を観るの巻・其の壱》。

展覧会は7月22日までやっているので
急いで行かなくてもいいかな、という気もしていたのだけど
4月に入ってTHE ALFEEのツアーが始まると忙しくなるし(笑)
展覧会の初日に行ってきた同僚が「すっごく良かった!」というので
今のうちに行っておくことにした。

それはそうと、松本ってどうやって行くのだ?
…ということでルート検索してみると、自宅からだとまず八王子まで行って
そこから中央線の特急に乗るのが良さそうだ。
「まず八王子」と言っても、
自宅か八王子に行くまでに1時間半以上かかるんだけど(^^;。

不測の事態に備えて、少し早めに家を出て7時08分八王子到着。
駅構内の売店で駅弁を購入し、7時29分発特急スーパーあずさ1号に乗車。
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お〜、なんかカッコいいルックス。


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車内は思いのほか混んでいる。
あずさに乗るなら車窓の眺めの良いD席がオススメというのを何かで見たので、
進行方向向かって左側の窓側の指定席を取ったのだけど
駅弁を食べ終わった後は景色を楽しみつつも、
朝早かったのと、花粉症の薬で眠いのとでうつらうつら(-_-)zzz。

しかし、八王子までの横浜線もそうだったんだけど
このスーパーあずさも車内が寒い{{ (>_<) }}。
今日は松本でも日中は20度を超える予報なのだけど
さすがに朝は寒いだろうと、革ジャケの下に薄手のダウンを着てきたのだけど
それでも足元なんかが寒くて寒くてまいってしまった。

松本到着は9時39分。
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やっぱりまだ寒い。

展覧会会場の松本市美術館までは、駅から10分強。
美術館への道程に、展覧会のバナーがズラッと。
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これなら道に迷わずに済む…
と言っても駅から一直線で迷子になりようがないけども(^^;ゞ。

到着ーーーヽ(^。^)丿。
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《幻の華》(2002年製作)がどどーん!とお出迎え。
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展覧会の正式名は
『草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて』。
2月中旬に「新・YAYOIちゃんプラッシュ(松本限定版)付きセット券」という
企画前売券を買っておいたので、まずは忘れないうちに
総合受付にて新・YAYOIちゃんプラッシュを引き換え。
ミュージアムショップでは早くも品切れの入荷待ちということだったので
おぉ〜、このチケットにしておいてヨカッタ…と胸を撫で下ろす。

中に入ると、今度は大きな《ヤヨイちゃん》(2013)と
《トコトン》(2013)がドドーン!。
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2013年に静岡で観た《ヤヨイちゃん》とは衣装もポーズも違う。
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第二会場の入口には《真夜中に咲く花》(2014)。
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だが、こちらは第2会場なので、まずは第1会場の展示から。
草間彌生自身が朗読したり歌ったりする詩や歌も聴ける音声ガイドを借りて
中に入っていくと…

いきなり《命》(2014)、《シャングリラの鏡》という立体作品で
草間ワールドに引き込まれる。
更に次は《傷みのシャンデリア》(2011)という鏡を使った作品。
鏡に囲まれて空間が無限に広がっていく(ように見える)草間作品が
アタシはたまらなく好きで、もう早くもハイテンション。
体中の細胞がワーッ!と活性していくのを感じる。

更に続く《I’m Here, but Nothing》(2000/18)もスゴイ!。
入った瞬間に「うわ、なんだこれは?!(◎_◎)」と眩暈を感じる。
暗い展示室に、ピンク、イエロー、グリーンという蛍光色の
直径2.5cmほどの水玉が無数に広がっている。
徐々に眼が慣れてくると、そこにはテーブルに椅子、
ソファやテレビ、棚やぬいぐるみが置かれた「部屋」であることがわかる。
入った瞬間は目が回ったが、慣れてくると何故だかこれが心地良く
随分長い時間、ここで過ごしてしまった。

もはや草間ワールドを超越して、草間ユニバース(宇宙)である。
《鏡の通路》(1996)を抜けていくと
草間作品にしては小さめ(6〜20号サイズ)のキャンバスに描かれた
30余点の絵画作品がダーッ!と並んでいる。
これらはすべて2004年の作品。
個人的に「これ好き」と思ったのは《空を飛ぶ目》、
一見クラゲのように見える《南瓜》、《MUSHROOM TZXT》。


いやー、いきなり凄かった〜(◎_◎)などと圧倒されつつ次の展示室に移動すると、
今度は打って変わって、ここからは草間彌生の足跡を時系列で辿る展示。
一番初めに展示されているのは1934年頃にパステルと鉛筆で描かれたもの。
着物姿の女性が数人描かれているようだ。
1934年って…草間彌生は1929年生まれだから…5歳頃?!。
5歳児が描いたにしては…巧すぎる!。
やっぱり天才と呼ばれるようになる人には
幼少期からその片鱗があるのだなぁ…(・o・)。
というか、そんな風に子供の頃の絵がとっておいてあることが素晴らしい。

1940年代後半、すなわち10代後半の《ビワの葉》《たいはくの葉》などは
確かなデッサン力を示していて、ピカソや岡本太郎など
多くの抽象画家がそうであるように、
草間彌生もまた確かなデッサン力ありきの「今」なのだな、と思った。

そして20代、渡米前の草間彌生は
なんとなくいろんなことを模索しているような印象。
その中でも印象に残ったのは
《太陽に迫るアブ》(1952)と《風神》(1955)。

1957年に単身アメリカに渡ると、困窮を極め苦しい生活を送っていたけれど
《無限の網》シリーズで注目を集めると
その後はソフトスカルプチャー、インスタレーション、映像、
過激なパフォーマンスなどを展開し、『前衛の女王』なんて呼ばれるようになる。

この頃の作品の展示は多くはないけれど、
1962〜1967の間に製作された《自己消滅》シリーズという
コラージュ作品が、草間彌生らしくていいな、と思った。

1973年に体調を崩して日本に帰国。
その直後の作品はあんまり草間彌生らしくなくて、ひたすら暗い…(^^;。
が、《死を前にした魂》は印象的だった。


1990年代になると、再生したかのようにいきなり活発になる。
もうここから先はヤヨイちゃんの真骨頂、そんな感じ。
第1会場の最後はそんなヤヨイちゃんの再生を示すかのような
二つの展示室で締め括られる。

そのうちの一室は《Infinity Mirrored Room −信濃の灯》(2001)という
鏡を使ったタワー状の作品が中央に据えられて
それを取り囲むように、4つの壁面に
《ピンク・ドッツ−星の墓場で眠りたい》(1993-94)
《INFINITY NETS CBUX》(1999)
《レッド・ドッツ》(1985)
《太陽への道》(1988)
という4作品が掲げられていて、これがすっごく素敵だった。


ここまででもかなりの見応えなのだけど、
展覧会はまだまだ、第2会場へと続くのであった。




《TO BE CONTINUED…つづく》
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