おもしろびじゅつワンダーランド2017 [EXHIBITION]
実は8月31日で終了してしまった展覧会@サントリー美術館。
開催期間も8月1日から31日ということで
子供たちの夏休みの自由研究にうってつけの展覧会。
そんなわけで、分かりやすい平易な言葉で美術品が解説されているのだけど
子供向けと侮るなかれ。
大人が観ても「ほぉ〜!そうなんだ!」と目からウロコの情報もあって
なかなかに面白くてためになる展覧会だったのだ。
と、その前に…
渋谷(ESP Museum)から移動してきて時刻はちょうど昼時。
てなわけで鑑賞前の腹拵え(^^;ゞ。
サントリー美術館の併設カフェで「期間限定 麩そうめんランチ」。
お麩の専門店がプロデュースしているだけあって
ここのメニューは常にお麩づくし。
動物性タンパク質が殆ど使われておらず、めちゃめちゃヘルシー。
お腹いっぱいになるけど、けっしてもたれることはない。
更に今回はお調子こいて、豪勢にこっちも行っちゃったりなんかして(^^;ゞ。
これまた期間限定の「抹茶パフェ」。
豆乳抹茶アイス、抹茶ゼリー、小豆、もちもちの生麩が入っている。
ウエハースの代わりにまあるい麩菓子。
生クリームは使っていないので、さっぱりしててやっぱりヘルシー。
ちょっとお腹が冷えちゃったけど、美味しかった〜。
お腹が満足したところで、いざ、「おもしろびじゅつワンダーランド」へ。
最初は《出現!鳳凰ワールド》と題して
狩野探幽作「桐鳳凰図屏風」をメインに、鳳凰のひみつを探ってみようというコーナー。
聖天子(徳の高い天子)の治政の兆しとして現れるとされる瑞鳥の鳳凰。
鳳凰とひとくくりで呼んでいるけど、オスが「鳳」、メスが「凰」なのだとか。
その外観は様々な鳥や動物の組み合わせでできていて
額=こうのとり、嘴=にわとり、顎=ツバメ、
首=ヘビ、背中=亀、文様=龍、尾=魚…しかもその羽根は五色絢爛。
桐の中にだけ棲み、竹の実だけを食べるという。
へぇ〜…そうなんだ!といきなり目からウロコ。
そして、フと振り返ると…あっ!アタシの大好きなヤツだ!(*^^*)。
野々村仁清「色絵鶴香合」。
この展覧会のマスコットである「サン美ツル太」のモデルになった
かわいらしい香合だ。
次の展示室は《きらきら!切子の宇宙》。
江戸〜明治時代後期に製作された切子が並ぶ。
「蓋付三段重」。
薄暗い展示室で、切子のカットが引き立つような照明が当てられて
更に壁に設置されたモニターにはカット文様のクローズアップが映し出されて
見せ方に工夫が凝らされている。
▼「三ツ組盃・盃台」「霰文盃」。
▼「薩摩切子 大皿」。
▼「薩摩切子 脚付盃」。
子供たちがたくさん訪れている展覧会だけど
この切子のコーナーは、ちょっと大人っぽい展示方法になっているので
スルーしていく子供が多いような気がした(^^;。
3番目の展示室は《かこまれて!くつろぎの宝尽ルーム》。
「色絵寿字宝尽文八角皿」。
このようにおめでたい宝物が描かれた皿や蒲団地が展示されている。
吹き抜け部分は《みんなで叫んで!吹墨文》。
様々な文様の焼き物が展示されている。
尾形乾山「白泥染付金彩芒文蓋物」。
内側は菱形の有職文様が描かれている…ハズ。
「薄瑠璃釉染付花紋皿」。
モダンな色とデザインから、これはきっと近現代の作品に違いないと思ったら
17世紀末に肥前・鍋島藩窯で焼かれたもの。意外に古かった(・o・)。
次の展示は《みて・きいて!鼠草紙絵巻》。
室町〜桃山時代に描かれたとされる「鼠草紙絵巻」を平易な解説で紹介する。
無料音声ガイドの貸出があって、それを聴きながら鑑賞すると
どんなお話なのかがよく理解出来る。
自分の子孫が鼠の姿から解放されることを望んで
人間の女性と結婚したいと願うネズミの権頭(ごんのかみ)。
毎日毎日清水寺にお詣りをしたところ、観音様からのお告げがあり
晴れて人間の姫君と結婚するが
自分がネズミであることを隠していた権頭、
ある日そのことがバレて、姫君に逃げられてしまう。
権頭はそれを悲しみ、仏門に入ってしまう…という、
ネズミの権頭がちょっと可愛そうなお話。
権頭…姫君のこと、大切にしてたのになぁ…。なんかせつない。
最後の展示は《おしゃれに!自分だけのキモノ・デザイン》。
江戸時代の女性の着物や能装束が展示されている。
「桐唐草紅白段模様縫箔」。
生地をアップにすると…細かい意匠が施されている。
「能装束 間道縞に桜蜘蛛巣模様縫箔」
モチーフは蜘蛛の巣と桜の花なのだけど、
なんだか五線譜に桜の音符が散っているように見えなくもない。
(いや、五線どころじゃないけれども)。
「紫絹縮地葦に鷺模様単衣」。
背中の模様をアップにすると、まるで日本画の一場面のよう。
ここの展示室では、タブレット端末を使って
様々な色や文様を組み合わせて、自分だけの着物のデザインを
描くことが出来るコーナーもあって楽しそうだった。
てな感じで、お子様向けの展示とはいえ
大人にもわかりやすくて楽しめる展覧会であった。
(ESP Museumで散財したので、ここでの自分土産はナシ)。
開催期間も8月1日から31日ということで
子供たちの夏休みの自由研究にうってつけの展覧会。
そんなわけで、分かりやすい平易な言葉で美術品が解説されているのだけど
子供向けと侮るなかれ。
大人が観ても「ほぉ〜!そうなんだ!」と目からウロコの情報もあって
なかなかに面白くてためになる展覧会だったのだ。
と、その前に…
渋谷(ESP Museum)から移動してきて時刻はちょうど昼時。
てなわけで鑑賞前の腹拵え(^^;ゞ。
サントリー美術館の併設カフェで「期間限定 麩そうめんランチ」。
お麩の専門店がプロデュースしているだけあって
ここのメニューは常にお麩づくし。
動物性タンパク質が殆ど使われておらず、めちゃめちゃヘルシー。
お腹いっぱいになるけど、けっしてもたれることはない。
更に今回はお調子こいて、豪勢にこっちも行っちゃったりなんかして(^^;ゞ。
これまた期間限定の「抹茶パフェ」。
豆乳抹茶アイス、抹茶ゼリー、小豆、もちもちの生麩が入っている。
ウエハースの代わりにまあるい麩菓子。
生クリームは使っていないので、さっぱりしててやっぱりヘルシー。
ちょっとお腹が冷えちゃったけど、美味しかった〜。
お腹が満足したところで、いざ、「おもしろびじゅつワンダーランド」へ。
最初は《出現!鳳凰ワールド》と題して
狩野探幽作「桐鳳凰図屏風」をメインに、鳳凰のひみつを探ってみようというコーナー。
聖天子(徳の高い天子)の治政の兆しとして現れるとされる瑞鳥の鳳凰。
鳳凰とひとくくりで呼んでいるけど、オスが「鳳」、メスが「凰」なのだとか。
その外観は様々な鳥や動物の組み合わせでできていて
額=こうのとり、嘴=にわとり、顎=ツバメ、
首=ヘビ、背中=亀、文様=龍、尾=魚…しかもその羽根は五色絢爛。
桐の中にだけ棲み、竹の実だけを食べるという。
へぇ〜…そうなんだ!といきなり目からウロコ。
そして、フと振り返ると…あっ!アタシの大好きなヤツだ!(*^^*)。
野々村仁清「色絵鶴香合」。
この展覧会のマスコットである「サン美ツル太」のモデルになった
かわいらしい香合だ。
次の展示室は《きらきら!切子の宇宙》。
江戸〜明治時代後期に製作された切子が並ぶ。
「蓋付三段重」。
薄暗い展示室で、切子のカットが引き立つような照明が当てられて
更に壁に設置されたモニターにはカット文様のクローズアップが映し出されて
見せ方に工夫が凝らされている。
▼「三ツ組盃・盃台」「霰文盃」。
▼「薩摩切子 大皿」。
▼「薩摩切子 脚付盃」。
子供たちがたくさん訪れている展覧会だけど
この切子のコーナーは、ちょっと大人っぽい展示方法になっているので
スルーしていく子供が多いような気がした(^^;。
3番目の展示室は《かこまれて!くつろぎの宝尽ルーム》。
「色絵寿字宝尽文八角皿」。
このようにおめでたい宝物が描かれた皿や蒲団地が展示されている。
吹き抜け部分は《みんなで叫んで!吹墨文》。
様々な文様の焼き物が展示されている。
尾形乾山「白泥染付金彩芒文蓋物」。
内側は菱形の有職文様が描かれている…ハズ。
「薄瑠璃釉染付花紋皿」。
モダンな色とデザインから、これはきっと近現代の作品に違いないと思ったら
17世紀末に肥前・鍋島藩窯で焼かれたもの。意外に古かった(・o・)。
次の展示は《みて・きいて!鼠草紙絵巻》。
室町〜桃山時代に描かれたとされる「鼠草紙絵巻」を平易な解説で紹介する。
無料音声ガイドの貸出があって、それを聴きながら鑑賞すると
どんなお話なのかがよく理解出来る。
自分の子孫が鼠の姿から解放されることを望んで
人間の女性と結婚したいと願うネズミの権頭(ごんのかみ)。
毎日毎日清水寺にお詣りをしたところ、観音様からのお告げがあり
晴れて人間の姫君と結婚するが
自分がネズミであることを隠していた権頭、
ある日そのことがバレて、姫君に逃げられてしまう。
権頭はそれを悲しみ、仏門に入ってしまう…という、
ネズミの権頭がちょっと可愛そうなお話。
権頭…姫君のこと、大切にしてたのになぁ…。なんかせつない。
最後の展示は《おしゃれに!自分だけのキモノ・デザイン》。
江戸時代の女性の着物や能装束が展示されている。
「桐唐草紅白段模様縫箔」。
生地をアップにすると…細かい意匠が施されている。
「能装束 間道縞に桜蜘蛛巣模様縫箔」
モチーフは蜘蛛の巣と桜の花なのだけど、
なんだか五線譜に桜の音符が散っているように見えなくもない。
(いや、五線どころじゃないけれども)。
「紫絹縮地葦に鷺模様単衣」。
背中の模様をアップにすると、まるで日本画の一場面のよう。
ここの展示室では、タブレット端末を使って
様々な色や文様を組み合わせて、自分だけの着物のデザインを
描くことが出来るコーナーもあって楽しそうだった。
てな感じで、お子様向けの展示とはいえ
大人にもわかりやすくて楽しめる展覧会であった。
(ESP Museumで散財したので、ここでの自分土産はナシ)。
2017-09-01 00:03
nice!(1)
コメント(4)
こんな展示会があったんですね。知らなかったです。
あと3日開催してくれたら行けたかも…いや、やはり無理かも(笑)
横浜パシフィコ帰りの電車の中で、とても面白くレポを読ませていただきました。
また梅屋さんの興味をひく展示会・美術展がありましたらご紹介下さいね。楽しみにしてます♪
by YAYOI (2017-09-02 22:12)
>YAYOIさん
なかなか面白い展覧会でしたよ。
今アタシが《特に》楽しみにしてるのは
開催中の「横浜トリエンナーレ」、
1日から新宿髙島屋でやっている「MINITURE LIFE展 田中達也 見立ての世界」
(「ひよっこ」のタイトルバックのミニチュアを作っている人の展覧会です)、
岡田美術館の「深川の雪 吉原の桜」、
上野の森美術館の「怖い絵展」、
そして頑張ってチケットを取った、新宿に新しく出来る草間彌生美術館
…こんなところでしょうか。
by 梅屋千年堂 (2017-09-03 01:59)
梅屋さん、色々ご紹介下さってありがとうございます。
高島屋の面白そうですね。時間が取れれば見に行きたいなぁ…。
「怖い絵」展は国際フォーラムのついでに行けるかな?
体力と相談しながら検討してみます♪
by YAYOI (2017-09-03 21:55)
>YAYOIさん
新宿高島屋の「MINITURE LIFE展」は会期が短いので
アタシも次の休みには絶対に行かねば!です。
草間彌生美術館は11月に行くのですが
ついでに♪「か〜ぐらざか〜…」あたりもウロウロしてこようかな、
などと企んでいます。
by 梅屋千年堂 (2017-09-04 00:50)