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美の祝典 I. やまと絵の四季 [EXHIBITION]

前日の「なんだかな〜(-_-;」気分を払拭すべく出光美術館へ。

この展覧会は、出光美術館の開館50周年を記念して開催されていて
目玉はなんと言っても、10年ぶりに公開される国宝『伴大納言絵巻』。
…などと書くと、なんだか以前からこの作品のことを知っていたような口ぶりだが
実はこの展覧会の告知を見るまで知らなかった(^o^;。

国宝、しかも10年ぶり。
もしかすると、次に観られるのはまた10年後かも知れない。
だったら観ておかなくては!とミーハー根性丸出し(笑)。

50周年記念展示は三部構成。
第一部は「やまと絵の四季」というテーマで5月8日(日)までだ。

展示の冒頭では『宇治橋柴舟図屏風』『吉野龍田図屏風』など
作者は不明だが美しい屏風絵が並ぶ。
『日月四季花鳥図屏風』には、太陽と月の形に切り取られた鉄板が
屏風に貼り付けてあるという変わり種。

お目当ての『伴大納言絵巻』は、割と早い段階で登場する。
まずは絵巻の登場人物と、ストーリーを解説するパネル展示。
これがあるとはないとでは、作品に対する興味と理解がまったく変わってくる。
「なんて親切なんだ!」と嬉しくなってしまった。

絵巻は866年に実際に起きた「応天門の変」について描かれている。
清和天皇の時代に、応天門が放火されるという事件が起きる。
大納言・伴善男は「犯人は左大臣の源信である」と天皇に告発。
それを訊いた天皇は、左大臣を処罰することにするが
太政大臣・藤原良房が「もっとよく調査すべき」と天皇に進言する。

このあと物語は、放火の真犯人が明らかになり大どんでん返し!となるわけだが
第一部の展示では天皇と藤原良房が面会しているところで「つづく」となる。

ここまででの一番の見どころは応天門が赤黒い炎に包まれて燃えさかっている場面。
風下には、火の粉を避けながら右往左往する群衆の様子、
風上には、オロオロした面持ちで火事を眺めている貴族の姿。
そんな人々の表情が一人一人個性を持って描かれているのがスゴイ。

思わず早く続きが観たい!なんて思ってしまった。
第二部・第三部も忘れずに行かねば!。



次の展示室には『真言八祖行状図』。
真言密教の8人の祖師の事跡を描いた8幅の掛け軸。
7年の歳月をかけての修復後、最初の公開となるそうなのだが
7年かけて修復してもこれか…と思うほどにハゲチョロだ。
修復前はいったいどれほど傷んでいたのだろうか。

他に興味深かったのは『阿弥陀来迎図』。
通常、合掌していることが多い勢至菩薩だが
この来迎図では、蓮の花を差し出す観音菩薩と同じように
手を差し伸べる姿で描かれている。

あとは『理趣経種子曼荼羅』。
書かれているのは梵字なので、何が書いてあるのかはサッパリだが
使われている料紙がとても綺麗だった(そこ?笑)。


俵屋宗達、あるいは伊年印の作品も展示されていて
いかにも琳派らしい『月に秋草図屏風』と
屏風に四季の草花がびっしり描かれた『四季草花図屏風』。
趣は異なるがどちらも綺麗な屏風絵だ。

そして最後は尾形乾山の『梅・撫子・萩・雪図』という4幅の掛け軸。
乾山が描いた絵に、和歌が添えられている。
相変わらず思い出した時だけ(^^;、「くずし字」の勉強をしているアタシなのだが
以前よりもほんの少し解読出来る文字が増えていることを実感し、
ちょっと嬉しかった。


最後はミュージアムショップ。
『伴大納言絵巻』の火災のシーンを切り取ったポストカードと…
新しくこんなグッズが出来ていたので思わず「おぉっ!」と
勢いで買ってきてしまった。

それは…

酒井抱一の『風神雷神図屏風』をモチーフにしたキューピーさん。
idemitsu_1.jpg


ハハッ、なんかカワイイ(^^;。
idemitsu_2.jpg
こういった国内外の名画をモチーフにしたキューピーさんは
今後の展覧会グッズとして「あり」かも。
真珠の耳飾りキューピーとか、モナリザキューピーとか、ダリキューピーとか…。
(でもそんなんが流行っちゃったら、集め始めちゃって大変だろうから
 やっぱりなくていいや^o^;)。



お友達ですよ。
idemitsu_3.jpg
今年もソロ、あるのかな〜。

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