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RIMPA 琳派名品展 [EXHIBITION]

日本橋三越新館で21日から始まった
『RIMPA 岡田美術館所蔵 琳派名品展〜知られざる名作初公開〜』。

デパートの催事という中規模な展覧会ながら、驚きの充実度!。

数日前、新聞をパラパラと眺めていたら
この展覧会に関する記事(というか広告?)がドドーンと1面。
えっ?!なにこれ!。
宗達&光悦はもちろんのこと、光琳・抱一・其一も来るの?!。
しかも2月2日まで?!。2週間しかないじゃん!。
入場料¥800?!。安い!。

これはいくしかない(・_・)。

そんなわけで、日本橋三越新館。
いつもだったら都営浅草線の日本橋駅から歩くのだけど
今日は雨だしあまりにも寒いので、銀座線で三越前まで行って傘いらず。
天気のせいか、場内はさほど混雑もしておらず
ほとんどストレスを感じることなく鑑賞出来る程度の混み具合。

展示作品数は40数点だが、その充実度がなかなか凄い。
宗達&光悦のコラボものが3点、
俵屋宗達の工房で作られた証しである「伊年印」の入ったものの他
宗達の作品とされる絵画も数点、
尾形光琳・乾山兄弟の作品も合わせて10点以上、
アタシの大好きな酒井抱一も6点、鈴木其一も2点、
速水御舟や加山又象まで来ている。
どれもこれも琳派好きには垂涎の作品ばかり。
しかも作品の殆どの状態が良い(◎_◎)。

ぬぉ〜…、岡田美術館オソルベシ!。

展覧会は、まず琳派以前の黎明期から始まり
宗達・光悦〜光琳・乾山〜抱一・其一と続き
明治・大正・昭和と近現代に至る系譜を辿る、という構成。

入口に入っていきなり目の前に飛び込んでくるのは
尾形光琳の『蕨図団扇』。
それに続くどの作品も美しくてカッコイイ。

俵屋宗達下絵・本阿弥光悦書の『柳に波下絵和歌色紙「ほととぎず」』。
緑色の地に金で波と柳が描かれた色紙の上に、光悦の端正な書。
うーん、カッコイイ!。読めないけれどカッコイイ!(爆)。
(多分「時鳥まだうちとけぬ忍び音はこぬ人を待つ我のみぞ聞く」かな?^^;)。

この展覧会の目玉の一つである、尾形光琳の『雪松群禽図屏風』。
いったいぜんたい、こんなに状態のいい光琳、
どっから出てきたの?!という感じである。

酒井抱一では『月に秋草図屏風』。
お月様と秋草…まさに抱一の真骨頂という感じ。
…なのだけど、個人的には掛け軸の『檜に啄木鳥・紅梅に鴛鴦図』
こっちの方が断然好き!と思った。

3幅の掛け軸から成る、鈴木其一の『名月に秋草図』も出色。
独特の奇抜さは身を潜めているが、全体のシャープさがいかにも其一。
左側の朝顔の群青色が物凄く綺麗な色。
絵の具に何か混ぜてあるのか、ビロードのようにしっとりキラキラしている。
メトロポリタン美術館にある『朝顔図屏風』も
きっとこんな風にキラキラしてるんだろうな。

尾形光琳の弟である尾形乾山の焼き物は
いわゆる琳派の煌びやかさはないけれど、その素朴な感じがいい。
様々な四季の情景を10枚の角皿に描いた『色絵絵替角皿』も素敵だし
『色絵春草文茶碗』も可愛かった。
(以前ちょっと欲しいと思った↓このお茶碗を思い出した…)。




展覧会場を出ると、そこはショップという名の危険地帯(笑)。
例によって気に入った作品のポストカードを買って帰ろうと
カードのラックを眺めるも…あれ?ちっともナイ(-"-?。
抱一の『月に秋草図屏風』はあるけれど、他のが全然ナイ。
なんだよ〜つまんないの!と思っていたところ10枚入りのセットを発見。
この中身をチェックしてみると、おぉ!気に入った作品がほぼ網羅されている!。
(抱一の『檜に啄木鳥・紅梅に鴛鴦図』はなかったんだけども)。

通常10枚ものポストカードを買うことなんてないのだけど…
えぇい、買ってしまえ〜!(^o^;(^o^;(^o^;。
rimpa_1.jpg



そして、琳派の作品を観るたびに、
この本を買おうかどうしようか迷ってしまう…

すぐわかる琳派の美術

すぐわかる琳派の美術

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 東京美術
  • 発売日: 2012/07/30
  • メディア: 単行本


ポチッと行くのも時間の問題か…。




岡田美術館では、4月3日から歌麿の『深川の雪』の再公開が予定されている。
去年見逃してしまったから、今度こそ行かなくては!と思っている。
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コメント 2

おーちゃん

会期が2週間しかないので行けないかも、と思っていたら、急な外出・直帰のおかげで見に行けました(^^)v
規模が大きくないからかな?大作もあるけど、お腹いっぱい~って感じにならず、1点1点じっくり見ちゃいました。初めて見るものばかり・・・新鮮!
抱一の掛け軸、どれもよいですね。私のお気に入りは、其一の「木蓮小禽図」。木蓮の紫の重なりが渋くて、実家の床の間に是非・・・(^^;)

来月からはMOA美術館、続いて根津美術館で光琳の「燕子花」と「紅白梅」が揃って見られるし、京都でも琳派400年祭をいろいろやっているようですし、琳派を極める時期が来ましたよ、梅屋さん!ささ、ポチッとどうぞ(笑)

「深川の雪」も見に行きたいものです。
by おーちゃん (2015-01-31 00:48) 

梅屋千年堂

>おーちゃんさん
ハイ…この展覧会を観た二日後にポチッと行きました>「すぐわかる琳派の美術」。
図版が多く、しかもフルカラーで実に美しく、そして本当にわかりやすい。
なかなかよき本です。

来月は熱海まで光琳の二大国宝を観に行きます。
(根津美術館は蚊が多いので目下検討中です…^o^;)
秋にはまた京都に行かなくちゃ(^^;ゞ。

by 梅屋千年堂 (2015-01-31 01:17) 

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