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日本の木のイス展 [EXHIBITION]

たまにチェックすると結構面白い展覧会をやっている横須賀美術館。
久しぶりに行ってみようかな〜と、WEBサイトを見てみたら
『日本の木のイス展』と『70's バイブレーション』という
興味深い2つの展覧会が開催中だった。

まずは『日本の木のイス展』の話。

01_kinoisu.jpg

自分の好みの一貫性のなさに呆れるけれど、
こういったインダストリアルデザイン的な展覧会も大好きだったりする。
単なる道具で終わってしまうようなものに対して
使いやすさを追求したり、あるいは使いやすさは度外視して見た目を追求したり、
デザインした人の思いが伝わってくるのが楽しい。

この展覧会の正式なタイトルは
『日本の木のイス展 くつろぎのデザイン・かぞくの空間』。
1920年代から70年代に日本でデザイン&製作された
「一人掛け」の木製のイスを中心に70余点の「作品」が展示されている。

日本でデザイン&制作されたと言っても、
かのフランク・ロイド・ライトやブルーノ・タウトが
デザインしたイスも展示されいてる。

柳宗理のバタフライ・スツールや、剣持勇のスタッキングスツール、
田辺麗子デザインの天童木工のムライスツールなど、
「どっかで見たことのある」馴染みのあるイスなどもあって、
改めて「へぇ〜そうなんだ」と思ったり。
そうした超ロングセラーのイスは現行モデルが展示されているのだけど、
中には大正〜昭和初期、あるいは戦後間もない頃のイスもあり、
古いものを大事に使うってのは素敵なことだなぁ…と感じた。

多くのイスが、どこか「昭和における日本の家屋」に合うように
デザイン・設計されているので、なんだか懐かしい匂いがする。
今まで全然考えたこともなかったのだけど、
山葉文化椅子セットの「畳摺り」と呼ばれる脚は
畳を傷つけないように考えてデザインされたものなのだと知って
「ほぉ〜、この脚にはそんな意味があったのか!」と今更感心したりして(^^;ゞ。

いろ〜んな素敵な「日本の木のイス」があったけれど、
直感的に「素敵だなぁ〜」「座ってみたいなぁ〜」と思ったのは
●森谷延雄「朱の食堂」の肘掛け椅子
●剣持勇「籐丸椅子」
●豊口克平「スポークチェア」






いや…買わない(買えない)けどね(^^;。


デザインした人、作った人の気持ちが伝わってくるような
なんだかあったかい「イスの展覧会」だった。

09_chirashi.jpg
(ちなみに左側のチラシにドドーン!と出ているのが「朱の食堂」の肘掛け椅子)

次は『70's バイブレーション』のお話。
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コメント 2

絵夢

木の椅子・・いいですねぇ。
椅子はただ座るだけのものではないですね!居心地と同じで座り心地が椅子によってぜんぜん違います。
そして・・・例えば我が家の食堂の椅子でも、全部同じなのに自分の位置というのがあって椅子も自分の椅子は絶対他の人と変えたくないし、座ってほしくないし、自分も座りたくないと思えるほど拘ってしまいます。
木の温かさも感触も大好きです。
そこにあるだけで何かを語っているような・・・家具屋さんに行くのも好きです。
そんなイス展、目の保養に行きたいです!
((ちなみに私の町は家具の町として栄えたものでした))・・でも今は住まいの様式も違ってきて・・アウトレットのお店ができて、ホームセンターにまでありますからね~手作りの家具を求める人も減っていき、特に婚礼家具は激減!家具屋さんも職人さんもほんとに減りました!寂しいです。
すみません、話が脱線したかもm(--)m
by 絵夢 (2013-03-28 01:53) 

梅屋千年堂

>絵夢さん
椅子は大事ですよね〜。
「自分の椅子は絶対他の人と変えたくない」これ、すごく分かります〜。
我が家の食堂(やっぱり「ダイニング」じゃなく「食堂」って言いますよね^o^;)でも
自分の席に父が座っていたりすると「ちょっとぉ〜、ここアタシの席!」
なんて言ってどいてもらったりしますし、
来客があって、たまたまお客様がそこに座ったりすると
内心ちょっとだけ「ちぇっ」なんて思ったり(笑)。

今では殆どないと思いますが、小学生の時の重たい木製のイス!。
あれも席替えで他の席に移ったりすると、微妙に座り心地が違って
慣れるのにちょっと時間がかかったり。

なんかこう、手作り感のある木のイスって素敵ですよね。

この展覧会、実際に展示されている椅子に座ってもいいコーナーもありましてね
(一人で行ったんで、座らなかったのですけど^^;ゞ)
小規模ながらなかなか楽しめる展覧会でしたよ〜。

by 梅屋千年堂 (2013-03-28 02:28) 

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