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ルーベンス展 [EXHIBITION]

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の
『ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』。

3月9日から始まった展覧会だけれども、
会期が4月21日までと意外に短い。
4月になると、結構毎週のようにライブ三昧だったりするから
3月中に行っておかねば〜!と思っていた。

渋谷に出るときは、大抵京急で品川まで出て、
そこからJR山手線に乗り換えて行くのだけど
今日は新しい地下鉄渋谷駅を見てみたくて
みなとみらい線の日本大通り駅から渋谷へ向かった。
(確実に座りたいがために、横浜から乗車しないところがミソ^o^;)。

東横線渋谷駅は地下5階…。
さぞかし深いんだろうなぁ…
外に出るのに時間がかかりそうだなぁ…
てゆーか確実に迷子になるだろうなぁ…
そんな不安を胸に、渋谷到着。
ホームに降り立つと「←宮益坂改札」と「ヒカリエ改札→」と書いてある。
…「ハチ公口」とかじゃないわけね(^^;。
とりあえず宮益坂じゃーないわな、とヒカリエ方面へ。

途中、出口案内を見たら文化村(と、漢字で書いてあった笑)へは
3a出口とあったので、脇目もふらずひたすら3a出口を目指す。
そして無事、迷子にならずに3a出口から出てみると、
あ、ホントだ…Bunkamuraがちょっと先に見えていた。
おそらくこの出口は以前からあったのだろうけど
地下鉄で渋谷に来ることなど殆どなかったから
こんなところに出口があるとは知らなかった(・o・)。

ルーベンス展の公式サイトによれば、
平日の混雑状況は
10:00〜12:00…空いています
12:00〜15:00…混み合います
15:00〜19:00…空いています
とのこと。
ただ、渋谷という街の性質上、
おそらく午前中の方が空いてるだろうと10時に現地到着。
Rubens.jpg
既に前売り券も買ってあったのでそのまま入り口へ。

まだ午前10時だというのに、結構な人出だ。
が、確かに混み合ってはいない。
ほとんどストレスを感じずに、自分のペースで作品を見られる混み具合。

音声ガイドのナビゲーターは俳優の谷原章介氏。
なにやら気取った語り口が、若干こそばゆい感じがした(笑)。


さて、本題の展覧会だが、こちらは5部構成。

《第1章 イタリア美術からの着想》
ここで印象に残ったのは
『毛皮をまとった婦人像(ティツィアーノ作品の模写)』。
ティツィアーノ作品の模写だということで、
確かにオリジナルに忠実に描かれてはいるのだけど
女性の顔付きや二の腕の太さが、
やはりどーしてもルーベンス好みになっちゃっているのが面白い。


《第2章 ルーベンスとアントワープの工房》
ルーベンス自身が描いたとされる作品と、
その工房作品(つまり弟子達がその殆どを描いている)が展示されているのだけど
やっぱり「いいなぁ〜」と思うのは、ルーベンス自身が描いたもの。
いや…そう思って観るからかも知れないけど(^o^;。

ここで印象に残ったのは
『男の肖像(ニコラース・ロコックス?)』
『髭をはやした男の頭部』
『兄フィリプス・ルーベンスの肖像』
という3つの肖像画。
ドラマチックな宗教画ももちろん良いけれど、
個人的に「いいな」と思ったのはこれらの肖像画だった。

別の意味で印象に残ったのが『キリスト哀悼』。
十字架から降ろされたキリストをマリアや使徒たちが囲んで悲しんでいる、
そんな場面を描いた作品なのだけど、この横たわるキリストのポーズと構図…
なんかどこかで観たことがあるような…しかも最近…。

ルーベンスの作品って、ちょこ・ちょこっと日本にやってきてるからなぁ。
いったいどこで観たんだっけ(-"-?。
スッキリしないまま帰宅して、昼御飯を食べながら
たまたま一昨日放送した『ぶらぶら美術博物館』の録画を観ていたら
そこにこれと同じポーズをしたキリストの絵が映っていた!。
どこで観たのか…それは『リヒテンシュタイン展』だった。

作品のサイズは大分違うけれど、手前に投げ出されたキリストのポーズは
今日観てきたモノと殆ど一緒。あー、スッキリしたっ(笑)。

この章では『眠る二人の子供』という作品も展示されており
「これも絶対にどこかで観てるなぁ…(-"-?」という既視感。
が、それもそのはずで、こちらは元々国立西洋美術館の所蔵品。
常設展で観てるんだった(^o^;。


《第3章 ルーベンスと版画制作》
ここでは、ルーベンスが描いたオリジナルを版画として複製したものが
多数展示されている。
そしてこの中に、かのアントワープ大聖堂の中央を飾る《キリスト降架》を
版刻した作品が含まれているのである。

実際に版画を作るのは版画職人なのだけど、
ルーベンスの厳しい監督の下に制作されているので、
これがもう実によく出来てる。
原作とは左右が反転してるし(版画だから?)、モノクロだし、
サイズも小さいのだけど「うわースゲー」と唸らずにはいられない。

ルーベンスのダメ出しがあまりにも厳しくて
この版画を手掛けたリュカス・フォルステルマンは
ルーベンスの暗殺までも企てたとか…。
頑張っても頑張っても「NO!」と言われ続けて、
相当頭に来ちゃったんだろうねぇ(^^;(^^;(^^;。


《第4章 工房の画家たち》
ルーベンス工房で活動した、著名な画家たちの作品を観る。
具体的にはヴァン・ダイク、ヨールダンス、ブックホルストなど。
ここで出色なのは、アントーン・ヴァン・ダイクの『悔悛のマグダラのマリア』。
(アンソニー・ヴァン・ダイクという呼び名の方が馴染みがあるけど
 この展覧会ではアントーン・ヴァン・ダイクになっている)。
実を言うと、目玉とされるルーベンスの大きな作品よりも
このヴァン・ダイクの『悔悛のマグダラのマリア』が
今回最もグッと来た作品だったりなんかして(小声^o^;)。
マグダラのマリアの、充血した目からこぼれ落ちた大粒の涙が何ともいえんのだ。


《第5章 専門画家たちとの共同製作》
動植物・静物のブリューゲル、静物・動物のスネイデルス、
風景のウィルデンス、そして人物のルーベンスというように
それぞれの得意分野を担当しながら共同製作された作品の数々。
ここではそれほど「おぉっ!」という作品はなかったかな。


すべての作品を観終わった後は、恒例のミュージアム・ショップ。
《キリスト降架》の版画のポストカードがあったら買おう♪と思っていたが
残念ながらなかった…残念_| ̄|◯。
ポストカード、クリアファイル、一筆箋、タオルハンカチ、
しおり、マグネット、お菓子など定番商品ばかりだが、
展覧会の規模の割りに、うーん…グッズのラインナップがいまひとつ。
「フランダースの犬」グッズもあったけど、こちらも「うーむ」。
アニメのラストシーンのフィギュアがあって、
これはイイ!と思ったけど、2万円以上だし…ムリムリ!(^^;。

そういえば一筆箋で、表紙に「Rubens」とロゴが書かれていながらも
そこに印刷されているのはヤン・ブリューゲル(父)の工房の画家の
『ガラス製の花瓶の花』という、不思議なグッズもあったなぁ。

というわけで、この展覧会のグッズは何も買わなかった。


その後でBunkamura ザ・ミュージアムの常設ショップで
何気なくポストカードの回転什器をぐるぐる回していたところ、
一番上の段に、バラの花の絵が半分のぞいていたので
「この絵はなんだろう?」と引っ張り出したら…

お…おぉ?!
meditative_rose_1.jpg
ダリの『瞑想するバラ』という作品。

オリジナルがあったのか〜。知らんかった(・_・)。
meditative_rose_2.jpg
勉強不足だった。まだまだ修行が足りんな…。

このポストカードを買って帰ったのは言うまでもナイ。



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《オマケ》
倉敷のチケットが届いたけど…

まーた2階だよぉ!!!。

ホントにこの春ツアー、全部2階カモ(・_・;)。
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ゆき

し前の『ロックばん』HPで、嬉しげにルーベンス展のチケットを手にしていた王子…
もう観に行ったのでしょうか。

美術に関する知識の乏しい私は、『ルーベンス』=『フランダースの犬』という安直な連想。。。をしてしまうのですが、展覧会入り口にパトラッシュがいて、ちょっとホッとしました!?
そうよね、そうよね、って、勝手に自分の安直さを肯定してしまいました(笑)
(ルーベンス展のHPで、告知映像の中にネロがルーベンスの絵を観たところが入っていたのは、ちょっとビックリしましたが…)


倉敷、届きました。私も2階でした。。。
ちなみに、びわ湖は3階(-_-;)
離れた所から照明を楽しむのもいいものですが、毎回となると…
ま、ライブが始まってしまえば、そんなこと関係なく盛り上がってしまうのですが。

なんにしろ、初日まであと2週間。
楽しみですね♪

by ゆき (2013-03-22 03:17) 

梅屋千年堂

>ゆきさん
王子は、ルーベンス展のチケットをもらったは良いけれども
そんな展覧会を悠長に観に行っている時間などあるのだろうか?
…と、あの時のロックばんの写真を観て思ったアタシです。
展覧会は映画と違って深夜にはやっていないですからね〜。
しかもあのような人が展覧会に来ていたら目立って仕方ないのでは?
…とも思いましたが、いや、でも美術展って
ちょっと変わった風貌の人もたくさんいるし(^o^;
みんな作品に釘付けだし、意外と他人のことなど観ていないから
気付かないかも???。

今回の展覧会とのコラボグッズかどうかはわかりませんが
ショップには「フランダースの犬」のキラキラクリアファイルや
スティッピー(貼って剥がせるブックマーク)も売っていましたよ。
残念ながら「欲しい!」と思えるシロモノではなかったですが(^^;ゞ。

ゆきさんも倉敷は2階でしたかー。
残るチケットは大宮・市川・名古屋ファイナル…
果たして1公演でも1階席は来るのでしょうか…。

by 梅屋千年堂 (2013-03-22 21:56) 

ゆき

>そんな展覧会を悠長に観に行っている時間などあるのだろうか?
私も思いました。
ツアーのリハーサルも始まっているようですしね…
が、嬉しげな顔をしていたので、観に行けるといいなと、他人事ながら思ってしまいます。

私は残るチケットは名古屋2デイズ。
できれば1階席へ行きたいです…

そろそろグッズ情報も出てきますかね。。。
王子のソロライブDVD、春に発売となっていたので、こちらもそろそろでしょうか。
物入りですね(笑)
結成40周年の今年、まだまだ物入りになりそで、嬉しい悲鳴!?

が、楽しみがあれば、仕事が忙しくても頑張れます。
幸せなことです。。。

by ゆき (2013-03-23 22:40) 

梅屋千年堂

>ゆきさん
意外と気配を消して、コソっと行ってるかも知れませんね。

よく著名人が国内の展覧会や海外の美術館を紹介する
テレビの特番があったりしますが、もしも王子がその手の番組に出たら、
かなり雄弁に蘊蓄を語ってくれそうで面白そうですよね。
先日のロックばんで、フラ・アンジェリコとフィリッポ・リッピについて
熱く(?)語っているのを聴いて思いました。

王子ソロDVDは、4月17日発売開始!
なーんて気がしているのはアタシだけでしょうか。
でも4月17日発売だったらとっくに告知が出ていますよね(^^;ゞ。

ツアーグッズも気になりますね。
どうかあんまり素敵なグッズが多すぎませんように(笑)。

by 梅屋千年堂 (2013-03-23 22:55) 

はは

タイトルにひかれ、Elizabethさんのところからやってきました。初めまして!
ルーベンス展。とても行きたいのです。
行きたいのですが、混雑が苦手で土日はありえず、平日に行こうかと思ったのですが予定がつかず・・・。
と思っていたら、こちらにますます行きたくなってしまうよなレポ。楽しく読ませていただきました~(^∇^*)
やっぱり本物を見ると違いますよね!
はぁ、一度は見てみたいなぁ。
by はは (2013-03-27 15:53) 

梅屋千年堂

>ははさん
初めまして、ようこそいらっしゃいました♪。

ルーベンス展なのに、一番印象に残ったのは
ヴァン・ダイクの「マグダラのマリア」だったという
本末転倒な記事でありますが(^o^;、
ご覧いただきまして誠にありがとうございます。

もちろんルーベンスも素晴らしかったです。
会期も短く、時間を作るのもなかなか大変だと思いますし、
混雑もつらいけれども
お好きであれば実物を観に行くことを強くお薦めします。
やはり「生」は迫力が違いますよ、迫力が!。

by 梅屋千年堂 (2013-03-28 00:56) 

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