ベルリン国立美術館展 [EXHIBITION]
上野の美術館に、2点のフェルメールがやってきている。
一つは最近リニューアルオープンしたばかりの東京都美術館で開催中の
『マウリッツハイス美術館展』の《真珠の耳飾りの少女》。
もう一つが国立西洋美術館の
『ベルリン美術館展』の《真珠の首飾りの少女》。
どちらの展覧会も既に前売り券を購入し、行く気マンマン。
だがしかし、6月中はバタバタと忙しく
なんとなく伸び伸びになって、7月も中旬なってしまった。
どちらの展覧会も、当然の如く大盛況のようで既に来場者10万人を突破。
夏休みに入るとますます混雑すると思われたので
少なくともどちらかの展覧会は今週中に行っておきたい。
どちらも上野公園内にあるので、
一度に2館のハシゴもできないわけではないが
どう考えても疲れるし(^^;、陽の高い時間帯は間違いなく激混みなので
できることなら最も空いていると思われる夕方、
閉館2時間前くらいを狙いたい。
となると、やっぱりハシゴはキビシイ。
うーん…マウリッツか、ベルリンか…。
耳飾りか、首飾りか…(笑)。
悩みに悩んで、今日は『ベルリン国立美術館展』の方へ行くことに。
なんでも『マウリッツ〜』の方は
混雑緩和のため、7月21日から8月31日までは
18時30分まで開室時間を延長してくれるとのこと。
だったらこの時期の夕方狙いで行けばいっか、と。
というわけで、15時過ぎに国立西洋美術館に到着。
大体予想した通りの混雑具合。
いや、思っていたよりも空いていた、と言えるかも知れない。
展覧会の構成は、
I部 絵画/彫刻
第一章 15世紀:宗教と日常生活
第二章 15〜16世紀:魅惑の肖像画
第三章 16世紀:マニエリスムの身体
第四章 17世紀:絵画の黄金時代
第五章 18世紀:啓蒙の近代へ
II部 素描
第六章 魅惑のイタリア・ルネサンス素描
こんな感じになっている。
《学べるヨーロッパ絵画の400年》というサブタイトルが付いているけれど、
主に1450年頃の作品から1770年頃の作品がメインなので
400年と言うよりは、300年じゃないか?(^^;という感じ。
集められた作品も、先日観に行った国立新美術館の
『大エルミタージュ美術館展』ほどバラエティには富んでおらず、
宗教画や神話を主題にした作品が大半を占めていて
《学べるヨーロッパ美術の400年》ってのは
なんかちょ〜っと違うんじゃないかなーという気がしないでもなかった。
それでも、この時代の絵画は個人的に好きなジャンルなので
大いに楽しめたことは確か。
例によって、印象に残った作品を挙げていくと…
●ティルマン・リーメンシュナイダー
《龍を退治する馬上の聖ゲオルギウス》
とても木彫りの彫刻とは思えない精緻さ!。
●ティルマン・リーメンシュナイダーと工房《奏楽天使》。
こちらも見事は木彫りの作品。
しかし、天使と云いながら誰一人背中に羽根がないのが「???」。
●ルーカス・クラーナハ(父)の工房《マルティン・ルターの肖像》。
●アルブレヒト・デューラー《ヤーコブ・ムッフェルの肖像》。
●ルーカス・クラーナハ(父)《ルクレティア》。
いかにもクラーナハだな〜という作品。
●ディエゴ・ベラスケス《3人の音楽家》。
かのベラスケスの、若かりし頃の作品。
●ピーテル・パウル・ルーベンス《難破する聖パウロのいる風景》。
かのルーベンスの作品。
聖パウロがどこにいるのか一見よくわからない(^^;。
●ヤン・ダヴィッドゾーン・デ・ヘーム
《果物、花、ワイングラスのある静物》。
●ヨハネス・フェルメール《真珠の首飾りの少女》。
なんと言っても今回の展覧会の目玉。
日本初来日だけあって、この絵の前だけはものすごい人集り。
●レンブラント・ファン・レイン《ミネルヴァ》。
でもアタシは個人的にはフェルメールよりも
こちらのレンブラントの作品の方が「イイな」と思った。
●レンブラント派《黄金の兜の男》。
黄金の兜の、絵の具の盛り方がスゴイ(@o@)。
●イグナーツ・エルハーフェン《イノシシ狩り》と《シカ狩り》。
どちらも小さな木彫りのレリーフなのだけど、
その細密さ・緻密さに舌を巻く。ホントに木なの?コレ?!と。
II部のイタリア・ルネサンス期の素描も、地味ながら見応え十分。
こちらには、あのボッティチェリとミケランジェロの素描が来ている。
ボッティチェリの素描《ダンテ『新曲』「煉獄篇」》は
あまりの細かさに、「これホントにボッティチェリなの?(^^;」
と思ってしまいそうになるのだけど、
単眼鏡で拡大して隅々まで観てみると、
描かれた人々のポーズなんかが確かにボッティチェリだった。
他にもフィリッピーノ・リッピだの、ギルランダイオだの、
ラファエロだの、そうそうたる顔ぶれの作品が並ぶ素描コーナー。
一番最後の展示室で、もうみんなくたびれているのか
サラーッと通りすぎて行く人が多いが、実はスゴいのだ。
ところで、今回の展覧会の絵画作品の多くは
ベルリンの絵画館から借り入れたものである。
行ったんだよなぁー、絵画館…。
1999年、THE ALFEEのベルリン公演を観に行った時に。
これ、その時に現地で買ってきたガイドブック。
(解説は英語だからほとんど眺めてるだけなんだけど…^o^;)。
改めてパラパラと観てみると、
今日観てきた作品がちゃ〜んと載ってるんだよね〜(当たり前だけど)。
絵画館…頑張って隅々まで観たけれど、あまりに広大すぎて、
レンブラントもフェルメールも目にしただろうに記憶がナイ…_| ̄|◯。
まぁ、当時はまだやっと絵画鑑賞に興味を持ち始めたばかりの頃だったし
ルネサンス絵画にハマっていたので、
17世紀オランダ絵画にはまだ殆ど興味がなかった。
もしもタイムマシンがあったなら
ベルリンの絵画館へ行った'99年のあの日に戻って
もっといろんな作品をちゃんと見直してみたいものである。
最後は、恒例ミュージアム・ショップ。
シュタイフとのコラボレーション・テディがあるのは知ってはいたが…
観たらやっぱり買っちゃったよぉ〜〜〜(^o^;(^o^;(^o^;。
さすがに¥24,150のは買えないので、¥3,150のキーリング付きテディ。
ちゃんと『真珠の首飾りの少女』と同じ衣装と首飾りを身に付けている。
それと、ミニ・キャラメル・ワッフル。
一口サイズのかわいいワッフル。
間にキャラメルクリームがサンドされていて、
なんだかちょっと虫歯になりそうな味わい(笑)。
さーて、来月は《耳飾り》の方も観に行くぞ〜。
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《ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年》
9月17日(月・祝)まで、国立西洋美術館にて開催中。
気が早いけど、来年のこの展覧会もチョー楽しみ〜!。
一つは最近リニューアルオープンしたばかりの東京都美術館で開催中の
『マウリッツハイス美術館展』の《真珠の耳飾りの少女》。
もう一つが国立西洋美術館の
『ベルリン美術館展』の《真珠の首飾りの少女》。
どちらの展覧会も既に前売り券を購入し、行く気マンマン。
だがしかし、6月中はバタバタと忙しく
なんとなく伸び伸びになって、7月も中旬なってしまった。
どちらの展覧会も、当然の如く大盛況のようで既に来場者10万人を突破。
夏休みに入るとますます混雑すると思われたので
少なくともどちらかの展覧会は今週中に行っておきたい。
どちらも上野公園内にあるので、
一度に2館のハシゴもできないわけではないが
どう考えても疲れるし(^^;、陽の高い時間帯は間違いなく激混みなので
できることなら最も空いていると思われる夕方、
閉館2時間前くらいを狙いたい。
となると、やっぱりハシゴはキビシイ。
うーん…マウリッツか、ベルリンか…。
耳飾りか、首飾りか…(笑)。
悩みに悩んで、今日は『ベルリン国立美術館展』の方へ行くことに。
なんでも『マウリッツ〜』の方は
混雑緩和のため、7月21日から8月31日までは
18時30分まで開室時間を延長してくれるとのこと。
だったらこの時期の夕方狙いで行けばいっか、と。
というわけで、15時過ぎに国立西洋美術館に到着。
大体予想した通りの混雑具合。
いや、思っていたよりも空いていた、と言えるかも知れない。
展覧会の構成は、
I部 絵画/彫刻
第一章 15世紀:宗教と日常生活
第二章 15〜16世紀:魅惑の肖像画
第三章 16世紀:マニエリスムの身体
第四章 17世紀:絵画の黄金時代
第五章 18世紀:啓蒙の近代へ
II部 素描
第六章 魅惑のイタリア・ルネサンス素描
こんな感じになっている。
《学べるヨーロッパ絵画の400年》というサブタイトルが付いているけれど、
主に1450年頃の作品から1770年頃の作品がメインなので
400年と言うよりは、300年じゃないか?(^^;という感じ。
集められた作品も、先日観に行った国立新美術館の
『大エルミタージュ美術館展』ほどバラエティには富んでおらず、
宗教画や神話を主題にした作品が大半を占めていて
《学べるヨーロッパ美術の400年》ってのは
なんかちょ〜っと違うんじゃないかなーという気がしないでもなかった。
それでも、この時代の絵画は個人的に好きなジャンルなので
大いに楽しめたことは確か。
例によって、印象に残った作品を挙げていくと…
●ティルマン・リーメンシュナイダー
《龍を退治する馬上の聖ゲオルギウス》
とても木彫りの彫刻とは思えない精緻さ!。
●ティルマン・リーメンシュナイダーと工房《奏楽天使》。
こちらも見事は木彫りの作品。
しかし、天使と云いながら誰一人背中に羽根がないのが「???」。
●ルーカス・クラーナハ(父)の工房《マルティン・ルターの肖像》。
●アルブレヒト・デューラー《ヤーコブ・ムッフェルの肖像》。
●ルーカス・クラーナハ(父)《ルクレティア》。
いかにもクラーナハだな〜という作品。
●ディエゴ・ベラスケス《3人の音楽家》。
かのベラスケスの、若かりし頃の作品。
●ピーテル・パウル・ルーベンス《難破する聖パウロのいる風景》。
かのルーベンスの作品。
聖パウロがどこにいるのか一見よくわからない(^^;。
●ヤン・ダヴィッドゾーン・デ・ヘーム
《果物、花、ワイングラスのある静物》。
●ヨハネス・フェルメール《真珠の首飾りの少女》。
なんと言っても今回の展覧会の目玉。
日本初来日だけあって、この絵の前だけはものすごい人集り。
●レンブラント・ファン・レイン《ミネルヴァ》。
でもアタシは個人的にはフェルメールよりも
こちらのレンブラントの作品の方が「イイな」と思った。
●レンブラント派《黄金の兜の男》。
黄金の兜の、絵の具の盛り方がスゴイ(@o@)。
●イグナーツ・エルハーフェン《イノシシ狩り》と《シカ狩り》。
どちらも小さな木彫りのレリーフなのだけど、
その細密さ・緻密さに舌を巻く。ホントに木なの?コレ?!と。
II部のイタリア・ルネサンス期の素描も、地味ながら見応え十分。
こちらには、あのボッティチェリとミケランジェロの素描が来ている。
ボッティチェリの素描《ダンテ『新曲』「煉獄篇」》は
あまりの細かさに、「これホントにボッティチェリなの?(^^;」
と思ってしまいそうになるのだけど、
単眼鏡で拡大して隅々まで観てみると、
描かれた人々のポーズなんかが確かにボッティチェリだった。
他にもフィリッピーノ・リッピだの、ギルランダイオだの、
ラファエロだの、そうそうたる顔ぶれの作品が並ぶ素描コーナー。
一番最後の展示室で、もうみんなくたびれているのか
サラーッと通りすぎて行く人が多いが、実はスゴいのだ。
ところで、今回の展覧会の絵画作品の多くは
ベルリンの絵画館から借り入れたものである。
行ったんだよなぁー、絵画館…。
1999年、THE ALFEEのベルリン公演を観に行った時に。
これ、その時に現地で買ってきたガイドブック。
(解説は英語だからほとんど眺めてるだけなんだけど…^o^;)。
改めてパラパラと観てみると、
今日観てきた作品がちゃ〜んと載ってるんだよね〜(当たり前だけど)。
絵画館…頑張って隅々まで観たけれど、あまりに広大すぎて、
レンブラントもフェルメールも目にしただろうに記憶がナイ…_| ̄|◯。
まぁ、当時はまだやっと絵画鑑賞に興味を持ち始めたばかりの頃だったし
ルネサンス絵画にハマっていたので、
17世紀オランダ絵画にはまだ殆ど興味がなかった。
もしもタイムマシンがあったなら
ベルリンの絵画館へ行った'99年のあの日に戻って
もっといろんな作品をちゃんと見直してみたいものである。
最後は、恒例ミュージアム・ショップ。
シュタイフとのコラボレーション・テディがあるのは知ってはいたが…
観たらやっぱり買っちゃったよぉ〜〜〜(^o^;(^o^;(^o^;。
さすがに¥24,150のは買えないので、¥3,150のキーリング付きテディ。
ちゃんと『真珠の首飾りの少女』と同じ衣装と首飾りを身に付けている。
それと、ミニ・キャラメル・ワッフル。
一口サイズのかわいいワッフル。
間にキャラメルクリームがサンドされていて、
なんだかちょっと虫歯になりそうな味わい(笑)。
さーて、来月は《耳飾り》の方も観に行くぞ〜。
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《ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年》
9月17日(月・祝)まで、国立西洋美術館にて開催中。
気が早いけど、来年のこの展覧会もチョー楽しみ〜!。
2012-07-18 23:43
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