SSブログ

ゴヤ展 [EXHIBITION]

2012年最初の展覧会は、国立西洋美術館にて開催中の
『プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影』。

ゴヤが来てるな〜…行かねばな〜…と思っているうちに
いつものパターンで会期終了間近。ヤバイ、今月末で終わってしまう。
そんなワケで、お馴染みの国立西洋美術館。
goya_1.jpg

こういう展覧会は、終了間近になると混雑するのが常。
しかも到着したのが一番混むであろうと思われる時間帯(昼ちょい前)。
激混みだったらイヤだなぁ…と思ったけれど、それほどでもなかった。

この展覧会の目玉は、なんと言っても
プラド美術館から40年ぶりにやってきた『着衣のマハ』である。
またもったいぶって最後の方の展示室にあるんだろうと思っていたら
割と早い段階で登場したのでやや拍子抜け(^^;ゞ。
しかも、物凄い人集りになっているのでは?と覚悟していたけれども
こちらもそれほどでもなく、案外サラッと至近距離で観ることが出来た。

『着衣のマハ』は、『裸のマハ』と対になっていることで有名。
『裸の〜』の方は、『着衣の〜』と全く同じポーズのマハが
全裸の状態で描かれている。
この2点がいっぺんに来日したらスゴイことだったんだけど
さすがにプラド美術館もそこまではしてくれないらしい(^^;。

なぜ同じ構図ので裸と着衣があるのか、ハッキリした理由は不明らしいが
絵の依頼主が裸の絵の上に、着衣の絵を飾って
カモフラージュしていたんでは?という説を最もよく耳にする。
しかしまぁ、マハの視線といい、ポーズといい、結構挑発的で
『着衣の〜』とは言っても、これでも結構エロいよなぁ…なんて(^o^;。

この着衣のマハさんを観ていて、アタシは映画『タイタニック』を思い出した。
向きと手の位置はちょっと違うけれど、ジャックがローズをモデルにして
描いた絵も、確かこんなポーズだった気がする。
で、あのシーンではローズは首飾りだけを身に付けてあとは全裸だったけど
その後に来ていたドレス(?)が、このマハさんが着ていたのと同じような
白いフワッとしたもので、やはり淡いピンクの帯が付いていた気がする。
…ジェームス・キャメロンが、そのへん意識したのかどうかは知らないが。

もとい、油絵作品ではこの『着衣のマハ』の他
離宮を飾るタピスリーのための原画や、国王やその家族の肖像画の類が来ている。
この肖像画が結構スゴイ。何がスゴイのかというと、
「あー、きっとこの人ってこんな性格なんだろうな〜」
ということまでが伝わってきてしまうのだ。
うーん、あんまりゴヤに自分の肖像画を描かれたくないなぁ(笑)。

そしてこうした油絵の他に、おびただしい数の素描と版画が70余点。
こちらはどちらかというと、殆どが《怖い絵》系。
そう、アタシの中では、ゴヤっていうと《怖い絵》のイメージだ。
ただ、そういった《怖い絵》系の作品を
こんなにたくさん素描や版画で残しているとは知らなかった。

それはそうと、このたくさんの版画作品を眺めながら
そういえば去年の初夏に行った『レンブラント展』も
やたらと版画作品が多かった…ということを思い出した。
で、展覧会のタイトルが『レンブラント 光の探求/闇の誘惑』。
サブタイトル(というか宣伝文句?)が「光と、闇と、レンブラント」。
今回のゴヤは『ゴヤ 光と影』。…なんか似てる。
…展覧会の主旨がそうなんだから仕方ないと言われてしまえば
それまでだけど、もうちょっと違うタイトルなかったのかね(^^;。
いや、大きなお世話だけど。


たくさんの作品が展示されていたけれど
一番強烈に印象に残った作品は『アルバ女公爵と“ラ・ベアタ”』かな。
アルバ女公爵って人が、ふざけて召使いの老女を脅かしている場面を描いた
小さな作品なのだけど、後ろ姿で描かれたアルバ女公爵の顔は
ヘレナ・ボナム・カーターに違いない!と勝手に決めてしまうような(笑)
妙な想像力を掻き立てられる不思議な絵だった。
って、そんな理由かよ…(^o^;。
(ちなみに実際のアルバ女公爵は、ヘレナ・ボナム・カーターとは似ていない)。



最後はお約束のミュージアム・ショップ。
キタムラとのコラボのバッグや小物、美味しそうなスイーツもあったけど
ここは特に何も買わずに退散。
なぜならば、このあとハシゴしようと思っている展覧会があって、
こちらのグッズが実にヤバそうだからである…。
(その展覧会については次記事で)。



--------------------------------------------------------
『プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影』は
1月29日(日)まで、国立西洋美術館にて開催中。
公式サイトはコチラ
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

えの

アルバ公爵夫人、昨年結婚されてましたね。
なかなか個性的なお顔のおばあちゃんでしたが・・・。

ゴヤの肖像画で思い出すのは『カルロス4世の家族』で真ん中にいる王妃。
こわそうです。こんなお姑さんはいやです。
by えの (2012-01-20 22:26) 

梅屋千年堂

>えのさん
ゴヤが描いたアルバ女公爵の末裔である
ごっついおばあちゃんですよね(^^;。
財産全部捨てて25歳年下の男性と結婚したっていう…。

カルロス4世の家族の真ん中のおばちゃん、ヤですよね〜。
ゴヤによって、内面までバッチリ描かれちゃってます(汗)。
この家族の絵に描かれているマリア・ホセファ内親王と
王子(フランシスコ・デ・パウラ・アントニオ)の習作も
展示されてまして、王子はカワイイんですが
内親王(と言ってもおばあちゃん)も結構コワイです(^^;。

by 梅屋千年堂 (2012-01-20 22:41) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0