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没後400年 特別展 長谷川等伯 [EXHIBITION]

おっといけねぇ、うっかりしてたら22日で終わっちまう!
…てことでやや慌て気味に行ってきた。

当初は「まぁ行けなかったら行けなかったでいっか」くらいに思っていたが
13日水曜日に、NHKの『歴史秘話ヒストリア』を観たら
「うーむ、これはどうしても行かねば!」という気持ちになった。

そこで会期を再チェックしたところ、なんと22日までではないか!。
そうだ…そうだったんだ。短かったんだよこの展覧会。
会期終了が近づけば近づくほど混雑度も増していくし
早いとこ行っとかないと−!!!。・・・となると、明日(翌14日)の休みしかない。

こうしたテレビ放送の翌日ってのもめちゃめちゃ混んでいそうな気がしたが
それでも最も混雑しているであろう昼前後の時間帯を避けて行くことにした。
そうかと行って、閉館ギリギリではゆっくり観られないので
まぁ大体14時目安に現地に着くように出掛けた。

実を言うと、家を出る直前に等伯展の公式サイトで
《本日の混雑状況》をチェックしていったのだけど
11時の時点でなんと80分待ち!!!( ̄口 ̄;)。
一瞬気持ちが萎えたが、まぁアタシが到着する頃には
混雑のピークも過ぎているであろうことを期待した。

途中の買い物で思いの外時間を取られたことが幸い?して
上野に着いたのが14時30分近く。
上野にはもう何度も来ているし、今日はカメラはいらないなと思って
愛機のCX-2は置いてきてしまったのだけど
なにやら綺麗な花が咲いていて・・・。
touhaku_4.jpg
携帯のカメラで撮ったけれど、この程度しか撮れない。
(しかも画像サイズの設定を間違えてて、こんな小さな写真になってしまった^^;)。
やっぱりデジカメを持ってくるべきだった。
今後はもう絶対に、『出掛ける時は忘れずに』なのだ。

国立博物館へ来ると、どうしてもここで写真を撮りたくなるらしいアタシ(^^;。
touhaku_1.jpg
(参考記事はコチラ

覚悟は出来ていたが・・・ゾ、ゾロゾロ並んでる〜〜〜!!!(@o@)
touhaku_2.jpg
それでも待ち時間は60分に短縮されていた。
(うむ、THE ALFEEのニューアルバムを聴きながら並ぶには丁度良い)。

ウネウネと蛇行して並ぶ人々。でも思ったよりも流れは速い。
touhaku_3.jpg
この写真だとちっちゃすぎて全然わからないけど
平成館と本館の間から、建設中の東京スカイツリーが見える。


ほどなく入場。
荷物をロッカーに預けていざ鑑賞。
お約束の音声ガイドを…と行きたいところだったのが
全部出払っていてこちらも20分待ちとのこと_| ̄|◯。
『その時 歴史が動いた』でお馴染み・元NHKアナウンサー松平定知の語りを
是非とも聴きたかったが、まぁ今日は諦めるか。

当たり前だが、館内もかーーーなーーーりの混雑ぶり。
作品が展示されているガラスケースに貼り付くように群がる人々。
これらの前半の展示作品は、もうほとんど後ろの方から流し見して
お目当ての目玉作品が並ぶ後半展示へと急ぐ。

目玉・其の一は、京都・智積院から運ばれてきた障壁画。
国宝《楓図屏風》と、同じく国宝《松に秋草図屏風》。
金箔の上に色とりどりに描かれた楓の葉や花々は
とても今から約400年前のものとは思えない。
前日の『歴史秘話ヒストリア』で、等伯と狩野派の鬩ぎ合いという
バックグラウンドも念頭に入れながら観ると感慨もひとしお。

圧巻は次の展示室に飾られた、重文《仏涅槃図》(京都・本法寺蔵)である。
隣の展示室からこの涅槃図が垣間見えた瞬間から既に鳥肌。
高さ10mの巨大な涅槃図(お釈迦様の入滅の様子を描いた図)。
館内の天井ギリギリから吊されているのだけど
それでも全部を垂直の状態で展示するのは不可能。
下の数メートルは、斜めになった床の上に展示されている。

なんだかもうとにかくスゴイ迫力に圧されて、ちょっとウルッと来てしまった。
個人的には、今回の展覧会で最も感動的な作品だった。

でもって最後は水墨画。
重文《枯木猿猴図》に描かれたお猿さんのふわふわの毛並みは
まったくもって墨で描かれたとは信じがたいほど。
この作品のみならず、なんで墨の濃淡だけでこれだけ表現出来るんだ?!。
しかも水墨画ってぶっつけ本番の一発勝負なわけで
もうここらへんはある意味、絵の具塗ったくりの西洋絵画などよりもスゴイのだ。

個人的には《松に鴉 柳に白鷺図屏風》も
鴉の黒と白鷺の白のコントラストが面白く、お気に入りの作品の一つである。

そんな素晴らしい水墨画の数々の最後を飾るのが
お馴染み、国宝《松林図屏風》である。
こればかりはさすがにガラスケースに貼り付いて観た。
松葉の1本1本が細いのに力強い。
一気に描き上げているようにも見えるけど
実際はちょっと描いては遠ざかって、また描いては遠ざかってと
細部にわたり計算しつくされてるのかも知れない。

アタシも今度はちょっと離れて観てみよう!と思ってガラスケースから離れてみたけど
いやもう絵の前は黒山の人集りで何にも見えない_| ̄|◯…ガックリ。
ダ・ヴィンチの《受胎告知》が来日した時のように
例えば、ちょっと後ろに一段高くなったスペースを設けて
離れたところからもよく見えるような工夫をして欲しかった。


激混みで、とても落ち着いて鑑賞できるような状況ではなかったけど
期待以上に良い展覧会だった。
今まで日本画の展覧会ってあんまり興味がなかったけど
これからはもうちょっとちゃんと観ていこうと思う。

そしてお約束のミュージアムショップでは
《楓図屏風》と《松林図屏風》のクリアファイルがあまりにも綺麗だったので
クリアファイルにしては値段が高かったのだけど
思わず買ってしまった(^^;ゞ。
touhaku_5.jpg
ハッキリ言って・・・もったいなくて使えない!。

あ〜あ、なんだか無性に京都に行きたくなってきちゃったなぁ〜・・・。
(別に4月の中旬じゃなくてもいいので笑)。

あ、ゴールデンウィークに金沢へ行ったら
等伯が生まれた七尾に行くって手もあるなぁ…
ってさすがにそんな時間ないか(^o^;。


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『没後400年 特別展 長谷川等伯』
東京国立博物館にて、3月22日(月・休)まで開催中。
詳しくはコチラ

4月10日(土)から5月9日までは、京都国立博物館にて開催。
詳しくはコチラ
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コメント 6

えの

行こうと思っていたのに、行きそびれそうな予感・・・。
クリアファイル綺麗ですね~。
たしかに、これはもったいなくて使えません。
うっかり折れ目なんて付いちゃったら・・・。
by えの (2010-03-15 13:33) 

梅屋千年堂

>えのさん
行きそびれそうですか?。では是非京都へ(笑)。
クリアファイル、写真ではイマイチ判りづらいかも知れませんが
絵が半透明の面に印刷されていて、
下の金地(または銀地)と重ね合わせると
オー!ビューティホー!!!なのです(^^;ゞ。

心なしか普通のクリアファイルよりも分厚くて思いです。
ちなみに1枚500円…たっけーーー!!!。

by 梅屋千年堂 (2010-03-15 22:20) 

きゅう

毎日新聞が主催している関係で我が家の購読している新聞にも連日記事が載っています。

私は長谷川等伯という名前は知りませんでしたが新聞でみる度に「あぁ、この画か」と思ってばかりです(勉強不足)。

昨年興福寺で阿修羅像のファイルを買ったのですがやはり半透明に阿修羅像、下地の面は金色のタイプでした。
でもクリアファイルって何の気無しに使っていると下側の継ぎ目がとれてくるので使っていません(笑)。
by きゅう (2010-03-16 01:40) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
かく言うアタシも、長谷川等伯のことは
その作品は目にしたことがあっても、名前をハッキリ認識したのは
美術検定の勉強を《真剣に》やり始めてからでした。

ポストカードでは小さいし、印刷の複製画なんて買っても飾らないし…
ってことで、とりあえず実用的なクリアファイルって
ついつい買ってしまいますよね。
でも実用に至ることはアタシもほとんどありません
ま、「その展覧会に行った」という記念品ってところでしょうか。

ちなみに、GWに予定している《4泊5日大遠征の旅》は
美術館巡りの旅にもなりそうで、今から楽しみです。

by 梅屋千年堂 (2010-03-17 00:27) 

絵夢

私も連日新聞で記事を読んだり、写真を見たりしていました。
梅ちゃんはきっと忙しい合間を縫って行かれるだろうなぁ~って思ってました。
お疲れさまでした!

涅槃図・・・写真見るだけで鳥肌でした!実際に鑑賞されたら遠目にでも
そのオーラのようなものだけで鳥肌ものだったと想像しちゃいます!
凄い時を経て今、私たちが鑑賞できる・・・不思議な気がします。

梅ちゃん、京都も金沢も色んなこと含めて(^^;)また楽しみができましたね!

記念品・・・私も必ず何点か買っちゃう人です。
クリアファイルもコレクションのひとつですし、一筆線とかポストカードは必ずといっていいほど買います。
それも楽しみのひとつ!ALFEEのグッズを必ず買うのと一緒で~す(^^)

皇后様も足を運ばれていましたね!
by 絵夢 (2010-03-18 23:11) 

梅屋千年堂

>絵夢さん
混んでましたが、行って良かったと思える展覧会でした。
あ、ちなみにこの春は京都は行きませんよ〜。
ライブとは別に、また《大人の遠足》として訪れたいと思っています。

よく天皇家の人々や芸能人が
激混み展覧会を貸切で鑑賞しているのを観ると
ものすごーく羨ましく(そして「ズルい!」と)感じます。
抽選でもいいから一般人もそういう機会を与えて欲しいものです。
(だから阿修羅ファンクラブの会員限定鑑賞会は好企画だったと思います。
 ・・・行ってないけど^o^;)。

グッズ類は「今日は買わないぞ!」と思っていても
ショップを覗くとついつい手が出てしまいます(弱いアタシ・・・)。
あの辻口博啓氏がこの展覧会のために作った和ラスクが
販売されているそうなのですが、連日早々に完売になるそうです。
テレビで観て、「買いたいな〜」と思ったのですが
アタシが行ったときも既にありませんでした…
(残念だけど、ある意味良かったカモ笑)。

by 梅屋千年堂 (2010-03-19 00:29) 

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