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テラビシアにかける橋 [Music,Movie&Musical]

レディースデイだったので、またまた映画を観に行った。
今日は『テラビシアにかける橋』。
以下、ネタバレあり。
これから『テラビシアにかける橋』を観に行く予定の方はご注意ください。

以前から「これはなにやらアタシの好きそうなニオイのする映画だ」と
新聞広告などを観るたびに気になっていた作品だった。

『学校や家庭ではみ出し者の二人の子供が
 空想好きという共通点から友情を深め、二人で想像の世界を創りあげて
 それがやがて現実のものとなって大冒険を繰り広げる・・・』
そんな物語なのだろうと思っていた。

が、実はそうではなかった。
確かに主人公の二人は豊かな想像力で“テラビシア”という架空の王国を
創りあげるのだけど、それは最初から最後まであくまでも想像の世界。
『ナルニア国物語』のように“現実”になったりはしないのだ。

この映画はファンタジー映画のように云われているけど
実はそうじゃないな、とアタシは思った。
“テラビシア”の場面はあくまでも《飾り》というか《色づけ》というか
そんなものであって、別段必ずしも“テラビシア”でなくてもよいのだ。
大事なところはそこじゃなくて、
それまでどうも冴えない日常を送っていたジェスという主人公の男の子が
レスリーという心から分かり合える友達=同志を得たことで
人として大きく成長していく様を描いたところが重要なのだと思った。


ところで、この『テラビシア〜』について書かれた新聞や雑誌・ネット上のレビューを
映画を観る前にいくつか読んでみたのだが、それらはどれもこれも

「突然の悲劇がふたりを襲う」
「ある日突然の悲劇がジェスとレスリーを襲う」

・・・などと書いてあるのだ。
なんだなんだ???このお話は悲しい結末で終わるのか?(-"-?。
ファンタジー映画なのに???。

物語が進んで行くにしたがって
「そろそろか?」
「そろそろその悲劇とやらが来るのか?」と気が気ではなくなってくる。
突然の悲劇って何?。
多分二人の身内の誰かが死んでしまうのかも。
さしずめジェスのお父さんあたりか?、
それでジェスが生まれ育ったこの田舎町を去ることになり
せっかく仲良しになった二人は離ればなれになってしまう・・・とか?。

しかし、《突然の悲劇》はそんな甘っちょろいもんではなかった。
余りにも突然で、しかも衝撃的過ぎて一瞬開いた口が塞がらなかった。
(ま、ここではその悲劇については敢えて触れないでおこう。
 想像がついちゃう人には分かっちゃうだろうけど・・・)。

もうその《悲劇》以降、アタシは泣きっぱなしだったよ(^^;ゞ。
もう《お涙頂戴》だとは分かっていても
主人公が自分を責める場面などは
ダァーーー(T^T)と涙が勝手に出てきて止まらない。
果たしてこの悲しすぎる結末に救いはあるのか?。
そんな思いで終盤を見守った。

そして、ラストはやや意外な展開だったけど
上映時間95分にしては非常に中身の濃い、いい映画だった。
最近やたらと長い映画も多いけど
長けりゃいいってもんじゃないということがよく分かった。



この映画の出演者のみなさんもまた魅力的。
『チャーリーとチョコレート工場』のガム娘のアナソフィア・ロブの演じる
天真爛漫で真っ直ぐなレスリーは観ていてなんだかスカッとするし
(レスリーのファッションがこれまたカワイイのだ)
ジェス役のジョシュ・ハッチャーソンの、
少年のようだがどこか大人びたちょっと暗い眼差しはなんとも言えない。
ジェスの妹・メイベル役のベイリー・マディソンもとてもカワイイ。
(ちょっと『ナルニア〜』のルーシー役の子に雰囲気が似ている)。

ジェスのお父ちゃん役も最後の最後がすごく格好いい。
この、ジェスのお父ちゃん役の人
「なんか他の映画か海外ドラマで観てるよなぁ〜・・・誰だっけ?(-"-?」
と、ずーっと気になって仕方なかったんだけど
映画を見終わった後に、パンフレット読んでやっと判った。
『ターミネーター2』の液体金属男=T-1000だった。
そういや『X-Files』にも出ていたよ。
『X-Files』の時に既に「T-1000もオッサンになったな〜」と思ったけど
今回、T-1000であることがもはや思い出せないくらいに
シブくて“いいお父ちゃん”になってしまっていた(^o^;。

ジェスが思いを寄せる学校の音楽の先生を演じるのは
『あの頃ペニー・レインと』で、主人公の姉を演じていたズーイー・デシャネル。

原作の『テラビシア〜』の時代背景は、ベトナム戦争後の1970年代なので
この音楽の先生はヒッピー風の出で立ちで、床に胡座をかいて
ギターを弾きながら“風に吹かれて”や“わが祖国”や
“ゴッド・ブレス・アメリカ”などを授業で歌う
ちょっと突飛な人、ということになっている。

時代を現代に移した映画版『テラビシア〜』では
この先生がどんな人物像になってるんだろう?とちょっと期待していたんだけど
案外普通の美人音楽教師って感じでやや面白味に欠けた。
まぁでも小学校の音楽の時間にギター使うってのは面白いか。
(余談だが、映画のエドマンズ先生が使っていたのはギブソンのアコギだった)。




てなわけで、『テラビシアにかける橋』はいい映画だった。
実は数日前から原作本を読み始めて、
まだまだ全体の1/3くらいしか読んでいないのだけど
原作でもやっぱり泣いてしまうのだろうか・・・泣いちゃうんだろうなぁ・・・。

テラビシアにかける橋 (偕成社文庫 3264)

テラビシアにかける橋 (偕成社文庫 3264)

  • 作者: キャサリン・パターソン
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本


テラビシアにかける橋

テラビシアにかける橋

  • 作者: キャサリン・パターソン, 岡本 浜江, Katherine Paterson
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1981/01
  • メディア: -

『テラビシアにかける橋』オフィシャルサイト
http://www.terabithia.jp/

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《オマケ》
今日予告編を観て、今後鑑賞を検討したい映画。

『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
つくづくこういう映画が好きなアタシ・・・(^o^;。
でも「すっごく観たい!」と思ったわけではない。
もし時間があったら行こうかな、くらいの感じ。
これまた原作が三部作モノ。最近こーゆーの多いね(笑)。


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