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会田誠展:天才でごめんなさい [EXHIBITION]

なにやらいろんな意味でスゴイ展覧会(・o・:)。

元々あまり興味はなく、去年の秋にテディベアの展覧会を観に来た時に
ふーん、こんな展覧会が始まるんだ、くらいにしか思っていなかった。
ところが先日BS日テレの『ぶらぶら美術・博物館』で、
この展覧会を特集しているのを観て、
ちょっと観てみたいかも…という気持ちになった。

場所は六本木ヒルズ・森美術館。
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こんな個性的な展覧会を開催しようってんだから、さすが。

なんというか…アートはアートだけれども
その作風はエンターテイメント色が強いというか、
劇画風あるいは漫画風のタッチなんだけれども
それでいて琳派とか浮世絵とか美人画を踏襲したものだったり、
まるで本当に子供が書いたように見える稚拙な絵を描いてみたり、
何を伝えたいのかよくわからない立体作品だったり、
エロチックだったりグロテスクだったりしたかと思えば
政治的・社会的なメッセージを発信するような作比を作ったり、
挙げ句の果ては「おにぎり仮面」だったり(笑)。

《天才でごめんなさい》というサブタイトルが、言い得て妙。

だって何を描いても巧すぎる。
巧すぎてリアルだから『ジューサーミキサー』とか『灰色の山』、
『電信柱、カラス、その他』といった大作はホントに怖い。
目をそむけたくなるようなテーマが描かれているのに
ついついどうしても観てしまう。目が離せない。
そのディテールまでもを観てしまう(そしてちょっとオエッとなる^^;)。

それら大作はもちろん激しく印象に残るのだけど
個人的には『火炎縁蜚蠊図』も相当印象的だった。
それと『ピンクの部屋』。
あんまり長居したくないようなドギツい色合いと模様の部屋なんだけど、
そこに設置されたソファに腰掛けていた初老の(ちょっと疲れた)男性が
まるで作品の一部と化しているのが面白かった(^^;。

あとはやっぱり「おにぎり仮面」か(笑)。
東海道新幹線に乗っていると必ず目に入る
「727 cosmetics」の看板に腰掛ける「おにぎり仮面」の絵『727』、
そしてこの「おにぎり仮面」をモチーフにした、
まるで弥勒菩薩のような『考えない人』。
極めつけは、映像作品の『おにぎり仮面の小さすぎる旅』。
いやー、おにぎり仮面、いいっ!(笑)。

そういえば、この「おにぎり仮面」の『考えない人』は
今回の展示作品の中で唯一写真撮影が許可されている。
が…、そんなこととは知らなかったから
例によってカメラも携帯も全部クロークに預けてきちゃったんだよね(-_-;。
あー、残念。


あまりにも過激すぎて小中学生が観るに相応しくない作品
(つまり過激な性描写など刺激が強すぎるもの)は
通称《18禁部屋》という展示室に集められている。
自分はもういい大人なので堂々と入ったが(笑)、
確かにこれはお子様には見せられない。
(でも思っていたほどではなかったな。もっとスゴイのかと思ってた^o^;)。

展示中の作品の中には、まだ未完成のものもいくつかあって
展覧会開催中(閉館時間)に会田誠氏本人がやってきて
加筆していたりすることもあるそうだ。

展示作品に会田氏本人によるの解説が添えられていたり
音声ガイドにも会田氏本人の声で「これこれこういう意図で作りました」
という話が収録されいたりする。
まぁ解説がないと理解するのが難しい作品もあるから
それはそれで助かるのだけど、ホントは解説なんかしないで
「勝手に観ろっ!」って感じの方がカッコイイのになぁ…
なんて思ったり思わなかったり(笑)。


とにかくまぁ、言葉で言い表すのはなかなか難しい、
非常に興味深く面白い展覧会ではあった…。
(それゆえどうも感想もまとまらない)。

買ってきたのは「おにぎり仮面」のブロマイド…
じゃなくてポストカードのみ(^^;ゞ。
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なおち

本当『すごい』ですね(^^;)
思わず『ジューサーミキサー』を検索して見ましたが、
なかなか強烈でした(><)
このチラシの『滝の絵』とかはさわやかな感じに見える
んですが、よく見ると実は・・・だったりして?

長男が将来デザイン関係の仕事をしたいそうなので、
色んな絵画を見せておきたいな~なんて思ってるんですが
コレはどうでしょうね(^^;)
by なおち (2013-02-02 10:49) 

梅屋千年堂

>なおちさん
非常に刺激的な展覧会でした(^^;。
一度観たら一生忘れられないであろう作品がいくつもありました。

ご長男さん、デザイン関係のお仕事を目指しているのですね。
是非とも頑張って夢を叶えて欲しいです。
若いうちにいろんな作品を幅広く観ておくのは、いいことだと思います。
(って、まだ小中学生だとしたら会田誠はちょっと刺激が強すぎるかもですが^^;)。

アタシもこの歳になって、いろんな展覧会を観るようになりましたが
「あー、自分は意外とこんなのも好きなんだなー」なんて
自分自身の中にも新しい発見があったりして楽しいですよ。

by 梅屋千年堂 (2013-02-02 23:52) 

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