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絵本の魔術師 エリック・カール展 [EXHIBITION]

『はらぺこあおむし』のエリック・カール展。

1ヶ月ちょいで終わってしまう展覧会なので
ウカウカしてると『源氏物語千年紀』の時のように、
気がついたら最終日!( ̄口 ̄;)なんてことも十分あり得るので、
開催初日の3日に行ってきた(←行動が極端である)。

当たり前だけど、『源氏物語千年紀』の時とは全く客層が違って
子連れのお母さんたちが多数訪れていた。

展示はポスターなどの初期の作品から始まって
初めて手掛けた『くまさん くまさん なにみてるの?』を始めとする絵本作品、
そして終盤は抽象的なインディペンデント・アート、という構成になっている。

観ていて楽しいのはもちろん絵本の原画。
本当に色とりどりで、子供じゃなくてもなんだかウキウキしてくる。

原画を観ながら思った。
こんな、まるで切り絵みたいなシャープな輪郭を
一体どうやって描いているんだろう???。

しばらくすると、エリック・カール氏がどのように作品を描くのかという
メイキングを表した写真が展示されていた。
それを観て大いに納得。
「切り絵みたいな」じゃなくて「切り絵そのもの」だった(^o^;。

ティッシューという薄紙に、アクリル絵の具で色を付け、
それを絵のパーツのカタチに切り抜いて、糊で貼り付けていたのだ。
で、そのティッシューはある作品を作る度に、それに合わせて彩色するのではなく
予めストックしてある中から「これがいいかな」なんて感じで選んで使う。

エリック・カール氏のアトリエにあるマップケースには
赤系・青系・黄系・緑系・・・みたいな感じで色分けされたティッシューが
何枚も入っていて、言ってみればこのマップケースが
エリック・カール氏のパレットというわけなのだ。

ティッシューを切る道具も、特別なものではなく
本当に普通のカミソリの刃を素手で摘んでササーッと切る。
一応下絵はあるけど、なんだかとってもアバウトなようにも見えるし
実は物凄く計算しつくされているようにも見える。
まさに神業(紙技?)という感じがした。


どの作品も色とりどりで綺麗なんだけど
アタシが一番「いいなぁ」と思ったのは、この絵本の原画。

とうさんはタツノオトシゴ

とうさんはタツノオトシゴ

  • 作者: エリック カール
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 大型本


この作品は、先にタツノオトシゴ型に切り抜いた紙に
後から彩色するという、他の作品とは違った手法で描かれているんだけど
とにかくタツノオトシゴの色が綺麗!。

この『とうさんはタツノオトシゴ』のポストカードが欲しいと思ったけど
単品では売っていなかったので、8枚セットのものを購入。
eric_carl.jpg
『阿修羅展』では買わなかった図録も、この展示のは迷わず購入(^^;ゞ。

とても素敵な展覧会だった。


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『絵本の魔術師 エリック・カール展』
横浜そごう内、そこう美術館にて5/6(水・祝振)まで開催。


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ありんこ

人気ですよね~。
うちには、「わたしだけのはらぺこあおむし」があります。
はらぺこあおむしの絵本がそのままぬり絵になっていて、自分で色をつけていくのです。友達から子供に贈られたのですが、これはいいプレゼントだな~と思いました。
しかし、当時3歳ぐらいの我が息子の塗り方は・・・・まあ記念だからいいかな?って感じです。(^^;(すごくもったいない感じに塗ってくれましたよ(TT))
今思えば、毎年買って、成長を見るのも楽しかったかなぁ?なんて。

とうさんはタツノオトシゴは、すごく綺麗ですね。こんな雰囲気の絵もあったとは!実ははらぺこあおむしは、顔が苦手で(^^;
でもこのタツノオトシゴはすごく可愛い~!!
本屋で探してみたいと思います。
by ありんこ (2009-04-08 21:49) 

梅屋千年堂

>ありんこさん
へぇ〜!そんなのがあるんですね。大人でも楽しめそう。
でも結局本物と同じような色に塗ってしまいそうだけど(^^;。
子供の塗り絵って、
「えーっ?!そこはその色じゃないでしょー(この子ダイジョブか?!)」って感じで
時々信じられない色をつけることがあるよね。
子供の感性ってのはスゴイです。

「あおむしは顔が苦手」に笑ってしまいました。
確かに、あの素っ頓狂な顔はなんなのでしょうね。
「タツノオトシゴ」、実はあれからAmazonで買ってしまいました。
しかもわざわざ到着に時間のかかる洋書の方を・・・(^^;ゞ。
by 梅屋千年堂 (2009-04-08 23:58) 

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