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クリスマス・カロル [READING]

何故か今頃こんな本の感想文(^^;。

なんで今頃かっていうと、答えはカンタン。
読み始めたのがクリスマスだったから。

・・・いきなり話はズレる(笑)。
憶えている方もいるかと思うが、
この、ディケンズの『クリスマス・カロル(キャロル)』は、
昔・昔・その昔のTHE ALFEE OFFICIAL SITEのメンバー・プロフィールのページで
高見沢王子の推薦図書の一冊として挙げられていた本である。
「よーし!これらの本を読破するぞ!」と心に決めたアタシは
とりあえず文庫で出ているものを買うだけ買って(笑)
気が向いた時に本棚から取り出しては、一冊ずつ読んでいたのだった。

しかし、この『クリスマス・カロル』に関しては
ディズニーの短編アニメにもなっているくらい超有名な物語で、
ストーリーも知っていたのでずーっと後回しになっていた。
それに、遥か彼方昔の小学生の頃、
父親の本棚にあった『世界文学全集』みたいなシリーズの中に
この『クリスマス・カロル』を見つけて、興味本位で読み始めたこともあったのだ。

その時は“クリスマス”という楽しげな言葉に釣られて読み始めたのに
おどろおどろしい幽霊が次から次へ出てくるもんで
だんだん怖くなってきてしまって、結局最後まで読むことが出来なかった。
ホンットに怖くて、その後の数日はなかなか寝付けないくらいだった(^^;。

そんなトラウマ(笑)も、後回しになっていた理由なのだが、
今回約30年ぶりに改めて読んでみて・・・
・・・夜ベッドの中で読んでるとやっぱりコワイ〜〜〜!!!(爆)。
ということで、仕事の昼休みにちょっとずつちょっとずつ読み進めたので
たった150頁程度のうっすい文庫本なのに、随分時間がかかってしまった。


さて、『クリスマス・カロル』のストーリーはといえば
ケチ・強欲・冷酷・人嫌いの老人・スクルージが
クリスマス・イヴの夜、“クリスマスの幽霊”に導かれて
自分の過去・現在・未来の姿を見せられて
その(特に未来における自分の姿の)あまりの悲惨さに
ついに改心する、という非常に道徳的・倫理的なものである。

そんなごくごく当たり前の“心温まる物語”なのだが、
もう、読んでいて泣けて泣けて仕方なかった。
真っ昼間の社員食堂で本読みながら涙浮かべてる女・・・アヤシ過ぎる(笑)。

スクルージが、自分の過去や現在のクリスマスの暖かさに触れたり
思わず冷たくあしらってしまった人々に対する後悔の念を抱いたりして
徐々に改心していく様はホントに泣けてくる。
それだけでもう十分改心して、“善い人”になったと思われるスクルージだが
“クリスマスの幽霊”はトドメを指すまで容赦しない。
最後に「今までの生き方を続けているとこうなるぞ」という
スクルージの悲惨な未来を見せつけて去っていく。

翌、クリスマスの朝から、まるで別人のようになったスクルージは
自分が今まで冷たく扱ってきた人々に、心からの施しを与え
今までに感じたことがなかったような気持ちになる。
スクルージはすっかり心を入れ替えて、
とても温かい人間になりましたとさ、めでたしめでたし。

と、こんなに単純極まりない物語なのに、ホントに心底感動して泣いてしまった。
(アタシ、お疲れ気味なのかなぁ〜・・・^^;)。
でも、高見沢王子がこの本を推薦図書に挙げていたのが
わかるような気もした。
だってこれはマジでい〜ぃ話だもん(*^o^*)。

クリスマスの本来の意味、正しいクリスマスの過ごし方・・・
そんなことを忘れかけた時には是非また読みたい一冊である。

クリスマス・カロル

クリスマス・カロル

  • 作者: 村岡 花子, ディケンズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1952/11
  • メディア: 文庫


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コメント 4

ひなた

クリスマス・カロル、読んだことあります。
でも忘れてしまったデスよね~。イジワルな偏屈ジジィが
幽霊に…という設定は覚えてるけど、後は全く^^;;何故だ。
ディケンズは、二都物語も読みましたが、これもまたラストが
ショックだった、ということ以外の記憶がない。
でも好きな話だったような気がします(記憶喪失か)
文章が読みにくいからなのかな?
時間のあるとき再読してみたいと思いマス^^;;
by ひなた (2006-01-21 03:15) 

梅屋千年堂

>ひなたさん
“二都物語”はラストがショッキングなんですね?。
今度機会があったらチャレンジしてみます。
ちなみに、ちょっとディケンズに興味が湧いたので
現在Amazonにて“オリバー・ツイスト”注文中です。
映画も公開されるしね。
ついでに“ナルニア国ものがたり”の1巻も注文。
さぁ、また“指輪物語”のようにハマってしまうんでしょうかっ?!(^^;。
by 梅屋千年堂 (2006-01-21 23:07) 

ひなた

そして…時間のあるときに読んでみましたvv
チケ取りの合間に片手に携帯電話で(だから連敗?)。
前回読んだ時より感動しました。単純な話なのに。
でも、その人を変えるのに過去から遡っていくなんて
結構深いじゃないかと。ディケンズすごい。
高見沢推薦図書の「されど我らが日々」のように
繰り返し読んでその度に理解を深めていく本だな~と
感じました。は~満足(*^^*)
by ひなた (2006-02-12 15:39) 

梅屋千年堂

>ひなたさん
なんと?!チケ取りしながら読書?!。ス、スゴイです!。
本とか音楽って、時間を経てから読んだり聴いたりすると
初めて読んだり聴いたりした時とはまったく違う感動が生まれたりして
本当に不思議ですよね〜。
あ〜、自分も少しは成長してんのかな〜なんて思ってみたりして(笑)。
by 梅屋千年堂 (2006-02-13 00:05) 

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