TOMMY [Music,Movie&Musical]
ブロードウェイ・ミュージカル『THE WHO'S TOMMY』を観てきた。
会場は新宿の東京厚生年金会館。
久々だな〜、厚生年金行くの・・・(小倉の厚生年金には去年行ったが)。
多分'89年のオフコースで行ったのが最後じゃなかろうか。
行き方すっかり忘れたけど、新宿駅から結構歩いたような気がしたので
改めて最寄り駅を検索したところ
丸ノ内線の新宿御苑前駅から徒歩5分だった。
過去の記事でも書いたけど,
このミュージカルのベースは、
'60〜'70年代を代表するロックバンド・THE WHOの
コンセプト・アルバム『ロック・オペラ “トミー”』である。
'69年にリリースされたアルバムのサウンドは
やはり昔のロックだけあって、今聴くと地味な感じだが
現代風にアレンジされたこの舞台では
もう一発目の音からして鼓膜を圧迫するような爆音!。
前から5列目でやや端よりという自分の座席のせいもあったと思うが
本当にロック・コンサートさながらの音のデカさだった。
“WE WILL ROCK YOU”の時もそうだったけど、
ロック・ファンというよりも、ミュージカル・ファンと思しき
ある程度年配のおばさま方も観にいらいていたが、
耳・・・大丈夫だっただろうか・・・(^^;。
ストーリーは以下のような展開で進んでいく。
1.トミーの父と母の出会い・恋・結婚、
そして生まれてくるトミーの誕生を見ることなく戦争に出征するトミーの父。
数ヶ月後、トミー誕生。
2.約4年が経過。トミーの母に愛人ができ、それなりに幸せに暮らす3人。
そこへいきなりトミーの父、戦争から帰還。
逆上したトミーの父、愛人を殺害する。
この成り行きの一部始終を目撃してしまったトミー。
両親から「お前は何も見てないし聞いてもいないし、
誰にも喋っちゃいけない」と言い聞かせられ、これらのトラウマが原因で
見えない・聞こえない・話せない三重苦を背負うことになる。
3.叔父や従兄弟から虐待を受けるトミーだが、
ある日、置き去りにされたゲーセンで、ピンボールの才能に目覚める。
4.トミーの父と母はあらゆる方法を使って
トミーの障害を治そうと努力するが、
何をやっても彼の視覚・聴覚・言語は戻らない。
5.両親が治療を諦めかけたある日、
鏡ばかりを見て(?)いるトミーに業を煮やした母親が
鏡を破壊したのをきっかけに、トミーの障害が消える。
6.ピンボールの天才から、カリスマとして一気にスターダムにのし上がるトミー。
ロックスターさながらの大人気。
彼に群がるファン(信者)達。会場はパニック状態。
7.しかしこの熱狂も長くは続かず、やがて信者達はトミーの元を離れていく。
一人になったトミーに残されたものは・・・音楽だけだった。
ギターを手に取り歌い出すトミー。
(ちなみにギターはもちろんギブソンSG!)。
・・・どうよ?。
なんとも分かりやすいようで、分かりにくいストーリーではないか!(^o^;。
このミュージカルを観ながら、そして観終わった後に、
この物語が伝えたかったメッセージはつまり何だったんだろう???と
考えてみたけど、いまひとつ「これだ!」というものは思い当たらず・・・。
まぁ〜、こういうものはあまり深く考えない方が楽しめるのかも知れない。
(ちなみに今回のバージョンは、
映画版や過去のミュージカル版とは結末が異なるらしい)。
と、ストーリー的には「???」な部分が少なくはなかったが
エンターテイメントとしては素晴らしかった。
ステージセットもなかなか凝っていて、
特にステージ前方に張られた薄いスクリーンに様々な映像を映しつつ、
その後ろで役者達が演技するという演出は
いろんな場面において実に効果的だった。
照明も凝っていて、
♪See me, Feel me, Touch me, Heal me〜
と歌うトミーの衣装に、この歌詞↑がライトで映し出されてクルクル回ったり、
トミーの衣装に付けられた無数の小さな鏡が
先述のステージ前面スクリーンに反射して
トミーが激しく踊るたびに、その反射光も忙しなく動いたりする。
綺麗だったな〜・・・。
歌とダンスももちろん良かった!。
トミー役のジョン・コンヴァーが、童顔でとってもキュートだ(*^o^*)。
・・・ちょっと髪型はヤだけど(笑)。
(↑多分役作りの為の髪型なのだとは思う)。
トミーと言えば、トミーの少年時代を演じていた子も可愛かったなぁ〜。
こんな子供連れてきて大丈夫なのか?。
学校はどうした?学校はー?!と思っていたら・・・
なんと演じていたのはジェイミー・ケルトンという大人の女性だった(^o^;。
ハァー、ビックリした!。
だって身長も声もまるで少年なんだよ?!。
心底驚いたよ、いやマジで。
先程、ストーリーの最後にも書いたように、
ラストはたった一人になったトミーがギターを抱えて歌い出す。
ステージ両脇に設置された電光字幕スーパーには
最初、歌詞の日本語訳が映し出されているのだが
それがやがて
「リスニング・トゥ・ユー アイ・ゲット・ザ・ミュージック
ゲイジング・アット・ユー アイ・ゲット・ザ・ヒート・・・」
などとカタカナ英語表記に変わる。
・・・これは・・・もしかして一緒に歌えってことなのか???(;^_^A
と思って口をパクパクさせていると、
他の出演者達もステージに現れて、大盛り上がりの様相を呈する。
しまいにゃ役者数人がステージから客席に降りてきて
「立ち上がれ!手を叩け!」と言わんばかりに煽りまくり
半ば無理矢理立ち上がらされる客席(笑)。
そして、この“半ば無理矢理スタンディング・オベーション”で
感動のうちに幕を閉じる・・・と(^o^;(^o^;(^o^;。
やっぱこのあたりは、
クイーンとザ・フーの日本における認知度の違いなんだろうけど
“WE WILL ROCK YOU”には負けてるな〜という気がした。
まぁ、でも概ね良かったよ。
第一幕が1時間、20分の休憩入れて第二幕が1時間弱と
公演時間も短かったけど、
「え?もう終わり?(-"-;」的な印象を受けなかったのは
多分内容が充実していたからなんじゃないかと思う。
う〜ん・・・オリジナルのDVD↓↓↓も観てみたくなっちゃったなぁ〜(ヤバい・・・)。
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