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ゴッホ展 [EXHIBITION]

東京都美術館で開催中の
『ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』。

2019年から2020年にかけても上野の森美術館でゴッホ展があった。
けれども上野の森美術館がどうも苦手で行く気がしなかったので
2020年1月25日からの兵庫県立美術館の巡回展に遠征しようと企んでいた。

が、このコロナ禍。
結局この時のゴッホ展は諦めた。

で、今年またゴッホ展。
もちろん去年のゴッホ展とはコンセプトも内容も違う。
けれども気持ち的にはリベンジ!という感じ。
日時指定券を早々に手配し、9月29日に行ってきた。


東京都美術館。
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ゴッホの作品と青い空がよく似合う。

今回のゴッホ展はオランダのクレラー=ミュラー美術館のコレクション。
特に妻であるヘレーネ・クレラー=ミュラーが熱心に蒐集した
ゴッホの作品を紹介するもの。

展覧会はそんなヘレーネの肖像画と、
ヘレーネにゴッホの作品の購入を勧めた
美術評論家のH.P.ブレマーの肖像画から始まる。

次に早速ゴッホの作品が出てくるかと思いきや、そうは問屋が卸さない(笑)。
まずはヘレーネが蒐集したゴッホ以外の芸術家の作品から。
例えばミレー、ラトゥール、ルノワール、ピサロ、スーラ、
アンソール、ブラック…。
ヘレーネはブレマーから勧められた物をなんでも手に入れたわけではなく
自分が本当に良いと思ったものだけを購入していたのだそう。
そんな中で特に印象深かったのはオディロン・ルドンの『キュクロプス』。
様々な図版で非常によく見掛ける作品だが
この美術館のコレクションであるということを初めて知った。
単眼の巨人の胸から上を描いたものなのだけど
好きになったニンフのガラテイアをこっそり見つめる目が
なんだかカワイイ。
ここでもうひとつ印象的だったのがピート・モンドリアンの
『グリッドのあるコンポジション5 菱形、色彩のコンポジション』。
モンドリアンというと黒線のグリッドと赤・黄・ブルーという色彩だけど
これは黒いグリッドにグレー、ベージュ、オフホワイト。
こんなのもあるんだ!と新たな発見。


さて、いよいよゴッホだ。

が、最初はオランダ時代に描かれた素描から。
ゴッホの素描をこれだけまとまって観る機会って今までそれほどなかったかも。
オランダ時代なので、描かれているのは農民とその暮らし。
あ、いいなと思ったのは
『読書する老人』『祈り』『砂山の向こうのジャガイモ畑』の3点。

次のセクションもオランダ時代の油彩画。
個人的にはこの時代のゴッホの作品は暗い絵が多く、あまり好きではない。
もちろんこの時期のこれらの作品を経ての、後のゴッホであると
わかっちゃいるのだが…。

そしていよいよフランス時代の明るいゴッホ。

と、その前に…
特別出品ということでファン・ゴッホ美術館のコレクション。
ここでハッ!としたのが『サント=マリー=ド=ラ=メールの海景』。
というのもアタシは今までゴッホが海を描いた作品を見たことがなかったから。


これらの作品を経て、ついに展示のクライマックス。
フランス時代の作品。

とはいえパリ時代は、なにやらまだ試行錯誤している様子が見てとれる。
スーラ風だったり、セザンヌ風だったり。

アルルに移り住んで以降のゴッホがアタシは好きだ。
お馴染みの『種まく人』や、今回初めて観た『緑のブドウ園』など。
もっと言えばゴッホがちょっとおかしくなっちゃってから
サン=レミやオーヴェル=シュル=オワーズで描いた作品は更に好きだ。
今回の展覧会のメインビジュアルになっている『夜のプロヴァンスの田舎道』や
『草地の木の幹』、『サン=レミの療養院の庭』などが心に残った。


今回の展覧会で、ゴッホが亡くなった後
ゴッホの作品を世に知らしめたのは二人の女性であることを知った。
一人はヘレーネ・クレラー=ミュラー。
もう一人はゴッホの弟テオの妻、ヨー。
ゴッホが亡くなったわずか半年後に弟のテオも病死。
その後、テオの妻だったヨーが
ゴッホの知名度を上げるために奔走したのだそうだ。

変人で面倒臭い義兄と、そんな兄の世話を焼く夫。
ヤレヤレという感じで、さぞかし手を焼いていたのでは…(^^;などと
下世話な想像をしてしまうけど、そうじゃなかったんだね(笑)。
テオだけでなく、その妻もゴッホの才能を信じていたと知って
今回の展覧会の大筋と外れたところで
なんだかとてもジーンとしてしまった。


最後は恒例特設ショップでのお買い物。
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今回の自分土産は、気に入ったゴッホ作品のポストカード4種。
モンドリアンらしからぬ色彩の、モンドリアンのポストカードも。
それと二つ折りのチケットファイル(商品券入れとして使うため購入)。

あとはゴッホ展オリジナル商品の、ミニステンレスボトル。
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上の画像だとどれくらいミニサイズなのか伝わらないので
100mlのキンカンと並べてみた(笑)。
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130mlしか入らないし、笑っちゃうほど小さいのだけど
ちょっと出掛ける時にちょこっとだけ飲み物を持って行きたい時や
寝る時に枕元に置いておくのに丁度いい(*^^*)。


ゴッホ展を観た後は、久々に東京都美術館のレストランでランチを…
などと楽しみにしていたのだけど、
もンのすごーーーく並んでいたので諦めた。

東京国立博物館のレストランにでも行ってみっか…。



《TO BE CONTINUED...つづく》
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