SSブログ

東大寺大仏 -天平の至宝- [EXHIBITION]

年賀状はまだ全然出来ていないのだが…

東京国立博物館・平成館で開催中の
『光明皇后1250年御遠忌記念
 特別展 東大寺大仏 -天平の至宝-』。

うっかりしてたら12日で終了だって?!
…というわけで、少々慌てて8日に行ってきた。

会期終了間近だし、あんまり昼前後に行くと混んでるだろうなぁと思い
のんびりと15時半くらいに上野に到着。
まぁ1時間くらいあれば一通り見て回れるだろうと。
(だがしかし、この考えは甘かった)。

いつものように上野公園をつっきって、国立博物館へ。
01_kanban.jpg
15時台とはいえ、なんだかもう日差しはすっかり夕方。

ラッキー♪。なにやら空いてそうな気配。
02_kokuhaku.jpg

平成館と本館のスキマから見えるスカイツリー。
当たり前だが、3月に来たときと比べると随分伸びた気がする。
04_skytree.jpg

などと、写真を撮っている場合ではナイ。
17時閉館なのでとっとと中に入らねば。
03_kanban.jpg

毎度お馴染み《音声ガイド500円》を借りる。
今回のナレーションは、俳優の國村隼氏。


『東大寺大仏 -天平の至宝-』という、展覧会名だが
もちろん東大寺の大仏が来ているワケはなく、
大仏にゆかりの深い宝物を集めた展覧会である。

最初の展示室では、東大寺周辺から出土した瓦ばかりがズラッと並び
「うーむ…(^^;」という感じだったのだが、
次の部屋に進んだ瞬間、
目に飛び込んで来た大きな木彫りの看板(のようなもの)に息を呑む。

それは看板じゃなくて、よくお寺の門などに掲げてある額=勅額。
《西大門勅額》という作品で、縦横2.9mの大きなもの。
額の周りに梵天・帝釈天・四天王・金剛力士という
計8体の仏像がくっついている。
その仏像は80cm弱という小さめサイズなんだけど
実にまぁ精巧に彫られていて見事なのである。

次に目を惹くのが《誕生釈迦仏立像及び灌仏会》。
4月8日にお釈迦様が生まれたときに、いきなり7歩歩いて
「天上天下唯我独尊」と唱えた場面を表した小さな仏像。
これが生まれたばかりの赤ん坊かと思うとちょっとコワイが(^^;
それでもこの仏像は、子供らしくカワイイ顔をしていて
見ているとこっちもなんとなく笑ってしまう。

そして、この展覧会の目玉の一つが《八角燈籠》。
奈良の東大寺・大仏殿の真ん前に立っている八角燈籠を
なんとそのまま東京に持ってきてしまったのである。
もちろん寺外初出品。
(ちなみに以下3枚の画像は、この展覧会のサイトで
 来館者のブログ掲載用に配信されているモノである)。
todaiji_photo02.jpg

大仏殿は2度にわたる兵火によって焼けてしまったのだけど
この燈籠は奇跡的に創建当時のまま残っているのだとのこと。
(部分的に後の時代に修補されてはいるらしい)。
羽目板に施された音声菩薩の浮き彫りがなんとも美しい。

高さ4.6m。重さは分からないけど、見るからに重そうだ(^^;。
これを一体どのようにしてここまで運んできたんだろう?!。
と、思ってちょっと調べてみたところ
かさ・火袋・さおなどの部分ごとに解体して運んだらしい。

展示室内では、このような形で展示されている。
todaiji_photo03.jpg
阿修羅展や他の展覧会同様、間近でも見られるし
少し離れて、一段高くなったところからゆっくり鑑賞することも出来る。

音声ガイドでは、この八角燈籠の説明はもちろんのこと
別のチャンネルで、音声菩薩が持っている楽器を実際に使って
演奏した音楽も聴くことが出来る。
この古の楽器の音を聴きつつ、上段からのんびりと八角燈籠を眺め、
天平時代に思いを馳せるのも、オツな鑑賞法と言えるだろう(^^;ゞ。


第2会場に移動。
入ってすぐに現れるのがVRシアター。
高画質&大画面のバーチャルリアリティ映像を用いて
東大寺の大仏をいろんな角度から再現する。
大仏のドアップや、大仏目線の高さから見た大仏殿の内部など
普通だったら絶対に見られないような映像が楽しめる。
12分間の上映作品なんだけど、
エンディングでは東大寺の背景に満天の星空が広がるという
ちょっと感動的な映像が映し出される。
場内の天井にまで星空が映って、なんだかワケもなくウルッと来た(^^;。

閉館まであと20分!。
ヤバイヤバイ!と次の部屋へ。

ここの目玉がコレ。
《不空羂索観音菩薩立像光背》。
todaiji_photo01.jpg
東大寺法華堂(三月堂)の不空羂索観音の光背を拝借してきちゃったもの。

こちらも高さ5mという大きさ。
不空羂索観音本体がなくても、
思わず手を合わせてしまいたくなるような
パワーを持っているところがスゴイ。

などと、光背に感動している間にもう閉館10分前!。
ミュージアムショップも見たいので、最後の展示室はもう駆け足状態。
大仏再興に力を尽くしたという重源上人の迫力ある座像だとか
快慶が彫った阿弥陀如来や地蔵菩薩像もあったのだけど、
もうほとんど横目でチラ見===ヘ( ;^^)ノ。

でも、最後の最後に展示されている
《五劫思惟阿弥陀如来坐像》はしっかり見てきた。
とっても大きな頭(髪)の仏像で、
これまたなんだか見ているだけで癒されるルックスなのである。

大きな頭になってしまったのにはちゃんと理由がある。
「劫」っていうのは、極めて長い宇宙論的な時間の単位のことらしいのだが
五劫というとてつもなく長い時間、瞑想し続けて
髪の毛が伸びるのも構わずに修行に没頭していたから
あのようにスゴイ髪型になってしまったらしい。
(どのようにスゴイかはコチラでご確認ください)。


展示室を出て、ミュージアムショップを一回り。
様々な東大寺グッズが売られていたけど、
幸い購買意欲を刺激されるモノはなく、助かった(笑)。


1時間くらいで観終えられると思ったけどとんでもなかった(x。x)。
もう30分あれば、もっとじっくり観られたんだけどなぁ。

外に出たら、もうすっかり暗くなっていた。
06_uenokouen.jpg
写真だと太く見えるけど、ホントはほっそ〜い三日月なのだ。


表慶館の、特徴的な屋根のシルエットの写真を撮ろうと試みるも
なにやら手ブレでおかしなことに(^^;。
05_hyoukeikan.jpg
屋根はブレてないんだけどなぁ???。


もとい、
今日観てきたものが、東大寺では実際どのような状態で置かれているのか、
是非とも観ておく必要があるなぁと思い
じゃぁ年末に大阪に行ったついでに、奈良まで足を伸ばして
東大寺に行くか!と目論んだのだけど
八角燈籠も、不空羂索観音も、修復のために
すぐには元の場所には戻らないのだそうだ。…残念。



-------------------------------------------------------------
今開催中の展覧会で、まだまだ観ておきたいのが結構あるんだよなぁ…。

というわけで覚え書き(^^;ゞ。

●『ゴッホ展 こうして私はゴッホになった』
 @国立新美術館は12月20日まで

●『ラファエル前派からウィリアム・モリスへ』
 @横須賀美術館は12月26日まで

●『ドガ展』@横浜美術館は12月31日まで。

●『アルブレヒト・デューラー版画・素描展』
 @国立西洋美術館は1月16日まで

日程的にゴッホ展はキビシイかも〜〜〜(>_<)。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

えの

五劫思惟阿弥陀如来坐像、和みますね。
画面のこっち側で思わず笑ってしまいました(←失礼)。

お寺の幼稚園に通っていたのですが、4/8というと、
お釈迦様の誕生日というより甘茶を飲む日!と覚えてました。
幼稚園で覚えたお経をいまだに諳んじることができるのが不思議です。

あ、私も大阪参加できそうです。
そして、ライブ前に奈良に行こうと目論んでます。
by えの (2010-12-10 10:43) 

梅屋千年堂

>えのさん
五劫思惟阿弥陀如来のお姿を眺めながら、
あの螺髪をびよ〜んと伸ばしたら
一体どれくらいの長さになってしまうのだろう?と思いました。
そして、マーティ・フリードマンや、
BON JOVIのデヴィッド・ブライアンの巻き毛も
びよ〜んと伸ばすと結構な長さになるのでは?とも…(^^;。

「三つ子の魂百まで」と言いますから
幼稚園の時に覚えたお経も未だに暗誦できるのでしょうね。
アタシなんて、大人になってから覚えた般若心経を
未だに時々忘れてしまいます…ダメですなぁ。

大阪行き決定おめでとう(?)ございます。
無事、ご主人様を説得できたのですね(^_^)。
アタシもライブ前に奈良観光します。
そこらへんでバッタリ会ったりして(笑)。

by 梅屋千年堂 (2010-12-10 21:57) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0