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河井寛次郎記念館【1】 [JOURNEY]

今回、円通寺に次いで行きたかった場所。
河井寛次郎記念館。

ここに来たいと思った理由は単純。
去年の秋頃、NHK教育で放送された『ミューズの微笑み』という番組で
財津(和夫)さんが旅人=ナビゲーターとして訪れていたからだ。
いや、財津さんが訪れていたってだけで
そこに行きたい!と思うほど財津マニアなわけではなく(笑)
そこがとても素敵なところに思えたからなのだ。

正直言って、それまで河井寛次郎という人すら知らなかった。
(実は今でもよく知らない^o^;)。
簡単に説明すると
1890(明治23)年・島根県生まれの陶芸家。
陶芸以外にも、彫刻、デザイン、書、随筆なども手掛けており
柳宗悦(柳宗理の父)とも交流が深く、
濱田庄司らともにと民芸運動を展開する。
(モロ請け売りなのがバレバレな説明だなぁ・・・^^;)

この記念館は河井寛次郎が実際に生活していた家で
1937(昭和12)年に、
日本の民家(主に飛騨高山)を参考にして建てられたものだそうだ。

地図に寄れば最寄り駅は京阪線の清水五条。
北山から四条、四条から烏丸、烏丸から河原町、
河原町から祇園四条へと移動して清水五条に到着。
五条通を東に向かってひたすら歩くこと約10分。
ここ・・・で合ってるのか?と思うような細い道に入って
少し行ったところに記念館があった。

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建物の向かって左手に出入り口があるが、引き戸は閉まっている。
アタシの前に、スーツにトレンチコート姿の中年男性(どう見てもビジネスマン)がいて
その閉ざされた引き戸の前で躊躇していたので
その男性の前に割り込み(^^;、ガラガラ・・・と引き戸を開けて中に入った。
(当然ビジネスマンもついてきた笑)。

玄関で靴を脱ぎスリッパに履き替え、入館料¥900を払って中へ。

冒頭にも書いたように、河井寛次郎は陶芸家なのだけど
アタシは陶芸作品よりも、
この家の雰囲気や調度品に非常な興味を掻き立てられたので
要所要所に飾られている陶芸作品には目もくれずに(オイオイ・・・)
部屋や庭や家具にばかり気持ちが行ってしまった。

入ってすぐ目に入ってくる囲炉裏。
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そしてその囲炉裏を取り囲むように置かれた円形椅子は
河井寛次郎のデザインによるもの。
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番組では、財津さんがこの椅子に座って嬉しそうにしてたっけな〜。
というワケで、アタシもちょっと座ってみた(笑)。
すっごく重そうな椅子だけど、実は底にキャスター(?)が付いていて
ゴロゴロと簡単に動かすことが出来る。

スリッパを脱いで、お座敷に上がることもできる。
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左のこま犬は、古い家具の柱を利用して
河井寛次郎自身が彫り上げたものだそうで、
脇息(肘掛け)なんだけども中が物入れになっていて、
好物の干し柿とかきり飴などを入れて晩年までそばに置いていたそうだ。
そんな寛次郎さんも、このこま犬も、なんだかちょっとかわいい(笑)。

窓から差し込む光さえ、なんだか趣が感じられる。
19_kanjiro.jpg
奥に置いてある行灯も素敵。

順路に従い、キュルキュルキュル〜・・・と音がする引き戸を開けたら
なんだかとってもアンティークな洗面台。
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左に折れて、狭い廊下の右側には
河井寛次郎の作品を展示したショーケースがあり、
書画や、真鍮のキセルが飾られていた。
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なんか・・・「20世紀少年」って感じ???(^^;。

さらに進むと小さな茶室。
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そして井戸。
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絵付けや、釉薬掛けなどの作業をしたという中庭。
並んでいる壺は釉薬の壺。
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縁側の脇に置かれた猫石像が可愛らしい。
これは市内の道具屋で購入したものなのだそうだ。

休憩室。
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様々な椅子が置いてあったけど、
パンフレットにはこの椅子についての説明がなく、どんなものなのかは不明。

小さなこの椅子がアタシのお気に入り。
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本当はこの休憩室の一角もショーケースになっているし
隣の部屋は陶房になっていて、ここにも作品がたくさん飾られていたんだけど
何故かやっぱりあんまりちゃんと観なかった・・・(^^;ゞ。

更に進んで外に出ると、そこには大きな登り窯!!!。
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ハイ、こういう謂われの窯である(手抜きだなぁ^^;)。
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主に下から二番目の窯で、河井寛次郎の作品が作られたとのことだが
何故か一番下の窯の写真(^o^;。
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上の方の窯の小さな穴から、意味もなく向こう側を覗いてみる。
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ちょっとだけ不気味。一人っきりでここにいるのはちょっとコワイ。

順路を戻って中庭へ。

これは中庭に面したところにある素焼窯。
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で、これが中庭。
31_kanjiro.jpg
置いてある球体は、河井寛次郎の知り合いの人達が
寛次郎に燈籠を贈ろうと申し出たのを、
燈籠じゃなくて丸石にしてもらったものだそうだ。
寛次郎はこれをあちこち転がして動かした後、この位置に置くことに決めたんだとか。

それにしてもここは、すぐそこに大通りがあるとは思えないほどの
静けさに包まれている。

他にも見学客はいるけれど、不思議と館内で出くわすことが少ない。
あ〜、やっぱり平日休みって好き(こればっか笑)。

再度屋内に入り、2階に上がる。

《TO BE CONTINUED...続く》

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