特別展 桃山 [EXHIBITION]
東京国立博物館 平成館で開催中の
『特別展 桃山 −天下人の100年』。
10月29日に観てきた展覧会の話をいまさらようやくアップ。
そもそもこの展覧会を観に行かねば!と思ったのは
長谷川等伯の『松林図屏風』が展示されていると知ったから。
本当は正月休みに観に行こうと思っていたのに
インフルエンザで寝込んでしまいそれどころではなくなってしまった。
来年の正月までお預けか〜…(T^T)とガッカリしていたところ
この桃山展で10月20日から会期終了まで展示されるという。
しかも、更に調べてみると大好きな俵屋宗達 絵・本阿弥光悦 書の
『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』も京都からやってくるという!。
だがしかし、こちらの展示期間は11月1日まで…。
両方観るにはもう29日しかない!。
入場は事前予約制。予め日時指定券を購入する必要がある。
なんだかかなり見応えがありそうなので
午前中の時間帯がいいだろうと
10時30分からの11時までの入場枠でチケットを取った。
展示室に入ると、入口付近は結構混んでいて密になっているけれど(^^;
少し進めばそれほどの混雑はなく、ゆったり観られそうだ。
意外だったのは音声ガイドがなかったこと。
確かに音声ガイドがあると、どうしてもそこで立ち止まってしまって
混雑を招くし「館内での滞在時間は90分以内を目安に…」も難しくなる。
これはこれでいいんじゃないかな、と思う。
展示は七部構成。
いわゆる安土桃山時代は1573年の室町幕府滅亡から
1603年の江戸幕府開府までの30年間をさすけれども
この展覧会ではそこを中心にして、
室町末期から江戸初期も含めた約100年間を
美術史上の「桃山時代」として取り上げている。
《第1章 桃山の精髄 −天下人の造形》
もう、出だしからスゴイ。国宝のオンパレード。
・狩野永徳筆『洛中洛外図屏風(上杉家本)』(国宝)
やっと観られたー!。
2013年の『特別展 京都 - 洛中洛外図と障壁画の美』で
惜しくも見逃してしまった上杉本!。これがそれかーーー。
舟木本に比べると豪華絢爛な印象だ。
・狩野永徳筆『檜図屏風』(国宝)
長谷川等伯『松林図屏風』(国宝)
長谷川等伯『楓図壁貼付』(国宝)
贅沢なことに、この3つの名作が横一列に並んで展示されている。
ガラスケースの継ぎ目で視界が遮られることだけが残念だが
この3つをせーの!で観られるのはスゴイと思う。
通常だったら物凄い混雑になっているところだろうけど
日時指定のお陰で、接近したり離れてみたりかなり自由に鑑賞できた。
…あ〜、やっぱりいいな『松林図屏風』。
この絵の前に立つと、なんだか泣きたくなる。
ちなみに現在は展示替えで『檜図屏風』から『唐獅子図屏風』に変わっている。
『唐獅子図屏風』もどデカい作品なので、
さぞかし迫力のある展示になっていることだろう。
絵画作品以外で良かったのは
・美濃『志野茶碗 銘 卯花墻』(国宝)
・美濃『織部松皮菱手鉢』
・『秋草蒔絵歌書箪笥』
・『縞蒔絵螺鈿重箱』…このあたり。
『秋草〜箪笥』はを引っ張り出してみないと見えない引き出しの側面にまで
蒔絵が施してあるという凝りよう。
『縞蒔絵〜』は縞模様が西洋風。
その縞の1本1本のデザインが異なるところがスゴイ。
《第2章 変革期の100年 −室町から江戸へ》
ここでは歴史の教科書に出てくる(誰もが知ってる)あの人・この人の
肖像画や書簡がずらり。
・狩野永徳筆『織田信長像』
教科書に載っている織田信長像は狩野宗秀筆(こちらは後期展示)。
永徳が描いた信長は、なんだかちょっとお疲れ気味のような気が…(^^;。
・織田信長筆『書状 夕庵宛』
・豊臣秀吉筆『消息 おね宛』
秀吉の正妻おねに宛てた手紙なのだけど、淀殿に子供が生まれて
拾(ひろい)と名付けた〜と喜んでいる内容らしい…。
・徳川家康『消息 ちよほ宛』
・後陽成天皇筆『後陽成天皇宸翰消息』
秀吉に朝鮮出兵をやめるよう伝える手紙らしいのだけど
大きめの文字が和歌のように散らして書かれていて
なんだか見た目が全然手紙っぽくない。
どれもこれも、あの誰でも知ってる歴史上の人物たちが
この書簡を書いたのかと想像するだけでなんだかロマンを感じる。
焼き物では
・道入作『赤楽茶碗 銘 僧正』
小さな色紙を3枚散らした意匠に惹きつけられた。
《第3章 桃山前夜 −戦国の美》
ここで目を引いたのは
・式部輝忠『巌樹遊猿図屏風』
牧谿に倣った猿がいっぱい。
…なんだけど、アタシは猿じゃなくて一緒に描かれてる水鳥がイイ!と思った。
《第4章 茶の湯の大成 −利久から織部へ》
ここでは織田信長、豊臣秀吉の茶頭を務めた千利休と、
その精神を引き継いだ古田織部ゆかりの桃山茶陶を紹介。
・長次郎『黒楽茶碗 銘 禿』
なんというか、ものすごくシンプルで飾り気のない茶碗なのだけど
きっと持った時に吸い付くように手に馴染むんだろうな、と想像。
・中国 健窯『油滴天目』
・美濃『黒織部菊文茶碗』
大好きな織部。三角の中の菊文様がかわいい。
・伊賀『伊賀耳付水指』
失敗作じゃないの(^^;?と思ってしまうくらいに
ベシャッとひしゃげた造形が楽しい。
《第5章 桃山の成熟 −豪壮から瀟洒へ》
狩野永徳に代表される豪放な表現から優美な表現へと変化していった時代の作品。
ここらへんはアタシ好みの絵や茶碗がわんさか(*^^*)。
・美濃『鼠志野茶碗 銘 山の端』
これは丁度去年の今頃、サントリー美術館で観た根津美術館所蔵の鼠志野だ。
やっぱり好きな作品は一度観たらちゃんと脳にインプットされている。
・美濃『鼠志野鶺鴒文鉢』
・道入作『黒楽茶碗 銘 升』
・美濃『織部角鉢』
「ジョアン・ミロか?!」と思うようななんともモダンなデザイン!。
・狩野山雪筆『籬に草花図屏風』
とにかくデカい!(◎_◎)。でも上品でちょっと琳派っぽくもある。
山雪って…あのとぼけた顔の鳥を描いた『梟鶏図』の山雪?。
こんな洒落たのも描くんだ!。
・岩佐又兵衛筆『洛中洛外図屏風』(国宝)
こちらは以前にも観たことがある。
冒頭で出てきた永徳の『洛中洛外図屏風(舟木家本)』とは趣のことなる
素朴な感じがいいなと思う。なんで「いいな」と思うのか…。
大坂夏の陣の前、束の間の平和な時の庶民の生活が
なんだか楽しそうに描かれているからかも。
・近衛信伊筆『源氏物語抄』
なんとも美しい文字…読めないけど(笑)。
・[書]烏丸光広筆 [絵]俵屋宗達『関屋図屏風』
全部描かないところがカッコイイ。
・[書]本阿弥光悦[絵]俵屋宗達『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』
出たーーーー(*^^*)。今回は部分展示だけれどもやっぱりステキだ〜。
5年前に京都国立博物館で観たときは全巻バッと広げての展示だったので
逆に気付かなかった(見えなかった)のだけど、裏面に蝶々が描かれてる?。
シンプルな線でサッサッと描かれた風の蝶で、なんだかカワイイ。
ちなみに、特設ショップに今回の展示品のいくつかをデザインした
マスキングテープがお約束のように販売されていたのだけど
残念ながらこの『鶴下絵〜』のマステがなかったのだ…。
なぜだ、なぜこの『鶴下絵〜』のマステを作らない?!。
絶対に売れると思うんだけどなー…。
工芸品でもやっぱり本阿弥光悦。
・本阿弥光悦作『赤楽茶碗 銘 加賀』
・本阿弥光悦作『黒楽茶碗 銘 村雲』
・本阿弥光悦作『舟橋蒔絵硯箱』(国宝)
《第6章 武将の装い −刀剣と甲冑》
刀とか鎧兜とか…あんまり興味ないからサラッとだけ観よう…
なんて思っていたのだけど
・『紫糸威伊予札五枚胴具足』
上杉景勝が使っていたらしいんだけど、
日輪を模した兜の前立てがとにかくスゴイ(^^;。
・『紺糸威五枚胴具足』
伊達政宗が菅野重成へ拝領したという鎧兜。
青い糸と黒い胴の組み合わせが非常にカッコイイ!。さすが伊達政宗。
・[刀身]福岡一文字助真『太刀 銘 助真(号 日光助真) 黒漆打刀』(国宝)
正直、刀のことはまったくわからない。
けれども、国宝で更に徳川家康愛用の品と聞いただけで
なんだかほほぉ〜!と有り難い感じがする(^^;。
…という感じで、結構じっくり鑑賞してしまったのだった(笑)。
《第7章 泰平の世へ −再編される権力の美》
戦乱の世が終わた後の、江戸時代の武家の美術を紹介する。
・狩野山楽筆『松鷹図襖・壁貼付』
徳川幕府の威厳を示すような大きな画面に、
青々とした大きな松と泰平の世を見据えるかのような鷹。
遠目には大雑把に描かれているように見える松だけれども
近寄って観てみると、松の葉が1本1本実に繊細に描かれていることに驚く。
・狩野探幽筆『東照社縁起絵巻(仮名本)巻二』
日光東照宮所蔵の品なのだけど、1640年のものとは信じられないほど
色鮮やかで状態が良くて細かいところまでよく分かる。
東照宮でずっと大切に保管されてきたのだろうな。
こういうのを観るとなんだか感動してしまう。
いやー…なんとも見応えのある展覧会だった。
今は既に後期展示に変わっていて、
アタシが観たときとは内容も随分入れ替わっている。
チャンスがあればもう一度行きたいけれど…(無理だな、観覧料高いし^o^;)。
展示を観終わった後は、東洋館の地下にある
TNM & TOPPAN ミュージアムシアターへ。
ここで今上映中なのが『国宝 松林図屏風 乱世を生きた絵師・等伯』。
超高精細4K映像で『松林図屏風』にあり得ないくらい距離に迫る。
『松林図屏風』の他、等伯の息子・久蔵と共に取り組んだ
智積院の障壁画『楓図』と『桜図』も紹介。
夭逝した久蔵のエピソードはいつ聞いても泣けてくる(・_・、)。
終演後の、この画面だけは撮影OK。
全部観終わって、時計を見ると14時過ぎ。
うわーっ、ホントに今日はなんて天気がいいんだ!。
そうだ、こんなお天気の良い日には法隆寺館の
ホテルオークラ ガーデンテラスのテラス席でお茶してもして帰ろう。
わくわくしながら法隆寺館へ向かう…。
表慶館と秋の空…
黒門。
秋だなぁ〜…(シミジミ)。
で、法隆寺館へ行ってみたら
ガーデンテラス…ヤッテナイ(・o・)。
なんでか知らないけれど、この日はお休みだった_| ̄|◯。
しょうがないので、レストラン ゆりの木まで戻ってきて
フォンダンショコラを頂いた。
んんん〜〜〜とろけるチョコレートがたまらんっ( ̄▽ ̄)。
実に佳き一日だった。
『特別展 桃山 −天下人の100年』。
10月29日に観てきた展覧会の話をいまさらようやくアップ。
そもそもこの展覧会を観に行かねば!と思ったのは
長谷川等伯の『松林図屏風』が展示されていると知ったから。
本当は正月休みに観に行こうと思っていたのに
インフルエンザで寝込んでしまいそれどころではなくなってしまった。
来年の正月までお預けか〜…(T^T)とガッカリしていたところ
この桃山展で10月20日から会期終了まで展示されるという。
しかも、更に調べてみると大好きな俵屋宗達 絵・本阿弥光悦 書の
『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』も京都からやってくるという!。
だがしかし、こちらの展示期間は11月1日まで…。
両方観るにはもう29日しかない!。
入場は事前予約制。予め日時指定券を購入する必要がある。
なんだかかなり見応えがありそうなので
午前中の時間帯がいいだろうと
10時30分からの11時までの入場枠でチケットを取った。
展示室に入ると、入口付近は結構混んでいて密になっているけれど(^^;
少し進めばそれほどの混雑はなく、ゆったり観られそうだ。
意外だったのは音声ガイドがなかったこと。
確かに音声ガイドがあると、どうしてもそこで立ち止まってしまって
混雑を招くし「館内での滞在時間は90分以内を目安に…」も難しくなる。
これはこれでいいんじゃないかな、と思う。
展示は七部構成。
いわゆる安土桃山時代は1573年の室町幕府滅亡から
1603年の江戸幕府開府までの30年間をさすけれども
この展覧会ではそこを中心にして、
室町末期から江戸初期も含めた約100年間を
美術史上の「桃山時代」として取り上げている。
《第1章 桃山の精髄 −天下人の造形》
もう、出だしからスゴイ。国宝のオンパレード。
・狩野永徳筆『洛中洛外図屏風(上杉家本)』(国宝)
やっと観られたー!。
2013年の『特別展 京都 - 洛中洛外図と障壁画の美』で
惜しくも見逃してしまった上杉本!。これがそれかーーー。
舟木本に比べると豪華絢爛な印象だ。
・狩野永徳筆『檜図屏風』(国宝)
長谷川等伯『松林図屏風』(国宝)
長谷川等伯『楓図壁貼付』(国宝)
贅沢なことに、この3つの名作が横一列に並んで展示されている。
ガラスケースの継ぎ目で視界が遮られることだけが残念だが
この3つをせーの!で観られるのはスゴイと思う。
通常だったら物凄い混雑になっているところだろうけど
日時指定のお陰で、接近したり離れてみたりかなり自由に鑑賞できた。
…あ〜、やっぱりいいな『松林図屏風』。
この絵の前に立つと、なんだか泣きたくなる。
ちなみに現在は展示替えで『檜図屏風』から『唐獅子図屏風』に変わっている。
『唐獅子図屏風』もどデカい作品なので、
さぞかし迫力のある展示になっていることだろう。
絵画作品以外で良かったのは
・美濃『志野茶碗 銘 卯花墻』(国宝)
・美濃『織部松皮菱手鉢』
・『秋草蒔絵歌書箪笥』
・『縞蒔絵螺鈿重箱』…このあたり。
『秋草〜箪笥』はを引っ張り出してみないと見えない引き出しの側面にまで
蒔絵が施してあるという凝りよう。
『縞蒔絵〜』は縞模様が西洋風。
その縞の1本1本のデザインが異なるところがスゴイ。
《第2章 変革期の100年 −室町から江戸へ》
ここでは歴史の教科書に出てくる(誰もが知ってる)あの人・この人の
肖像画や書簡がずらり。
・狩野永徳筆『織田信長像』
教科書に載っている織田信長像は狩野宗秀筆(こちらは後期展示)。
永徳が描いた信長は、なんだかちょっとお疲れ気味のような気が…(^^;。
・織田信長筆『書状 夕庵宛』
・豊臣秀吉筆『消息 おね宛』
秀吉の正妻おねに宛てた手紙なのだけど、淀殿に子供が生まれて
拾(ひろい)と名付けた〜と喜んでいる内容らしい…。
・徳川家康『消息 ちよほ宛』
・後陽成天皇筆『後陽成天皇宸翰消息』
秀吉に朝鮮出兵をやめるよう伝える手紙らしいのだけど
大きめの文字が和歌のように散らして書かれていて
なんだか見た目が全然手紙っぽくない。
どれもこれも、あの誰でも知ってる歴史上の人物たちが
この書簡を書いたのかと想像するだけでなんだかロマンを感じる。
焼き物では
・道入作『赤楽茶碗 銘 僧正』
小さな色紙を3枚散らした意匠に惹きつけられた。
《第3章 桃山前夜 −戦国の美》
ここで目を引いたのは
・式部輝忠『巌樹遊猿図屏風』
牧谿に倣った猿がいっぱい。
…なんだけど、アタシは猿じゃなくて一緒に描かれてる水鳥がイイ!と思った。
《第4章 茶の湯の大成 −利久から織部へ》
ここでは織田信長、豊臣秀吉の茶頭を務めた千利休と、
その精神を引き継いだ古田織部ゆかりの桃山茶陶を紹介。
・長次郎『黒楽茶碗 銘 禿』
なんというか、ものすごくシンプルで飾り気のない茶碗なのだけど
きっと持った時に吸い付くように手に馴染むんだろうな、と想像。
・中国 健窯『油滴天目』
・美濃『黒織部菊文茶碗』
大好きな織部。三角の中の菊文様がかわいい。
・伊賀『伊賀耳付水指』
失敗作じゃないの(^^;?と思ってしまうくらいに
ベシャッとひしゃげた造形が楽しい。
《第5章 桃山の成熟 −豪壮から瀟洒へ》
狩野永徳に代表される豪放な表現から優美な表現へと変化していった時代の作品。
ここらへんはアタシ好みの絵や茶碗がわんさか(*^^*)。
・美濃『鼠志野茶碗 銘 山の端』
これは丁度去年の今頃、サントリー美術館で観た根津美術館所蔵の鼠志野だ。
やっぱり好きな作品は一度観たらちゃんと脳にインプットされている。
・美濃『鼠志野鶺鴒文鉢』
・道入作『黒楽茶碗 銘 升』
・美濃『織部角鉢』
「ジョアン・ミロか?!」と思うようななんともモダンなデザイン!。
・狩野山雪筆『籬に草花図屏風』
とにかくデカい!(◎_◎)。でも上品でちょっと琳派っぽくもある。
山雪って…あのとぼけた顔の鳥を描いた『梟鶏図』の山雪?。
こんな洒落たのも描くんだ!。
・岩佐又兵衛筆『洛中洛外図屏風』(国宝)
こちらは以前にも観たことがある。
冒頭で出てきた永徳の『洛中洛外図屏風(舟木家本)』とは趣のことなる
素朴な感じがいいなと思う。なんで「いいな」と思うのか…。
大坂夏の陣の前、束の間の平和な時の庶民の生活が
なんだか楽しそうに描かれているからかも。
・近衛信伊筆『源氏物語抄』
なんとも美しい文字…読めないけど(笑)。
・[書]烏丸光広筆 [絵]俵屋宗達『関屋図屏風』
全部描かないところがカッコイイ。
・[書]本阿弥光悦[絵]俵屋宗達『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』
出たーーーー(*^^*)。今回は部分展示だけれどもやっぱりステキだ〜。
5年前に京都国立博物館で観たときは全巻バッと広げての展示だったので
逆に気付かなかった(見えなかった)のだけど、裏面に蝶々が描かれてる?。
シンプルな線でサッサッと描かれた風の蝶で、なんだかカワイイ。
ちなみに、特設ショップに今回の展示品のいくつかをデザインした
マスキングテープがお約束のように販売されていたのだけど
残念ながらこの『鶴下絵〜』のマステがなかったのだ…。
なぜだ、なぜこの『鶴下絵〜』のマステを作らない?!。
絶対に売れると思うんだけどなー…。
工芸品でもやっぱり本阿弥光悦。
・本阿弥光悦作『赤楽茶碗 銘 加賀』
・本阿弥光悦作『黒楽茶碗 銘 村雲』
・本阿弥光悦作『舟橋蒔絵硯箱』(国宝)
《第6章 武将の装い −刀剣と甲冑》
刀とか鎧兜とか…あんまり興味ないからサラッとだけ観よう…
なんて思っていたのだけど
・『紫糸威伊予札五枚胴具足』
上杉景勝が使っていたらしいんだけど、
日輪を模した兜の前立てがとにかくスゴイ(^^;。
・『紺糸威五枚胴具足』
伊達政宗が菅野重成へ拝領したという鎧兜。
青い糸と黒い胴の組み合わせが非常にカッコイイ!。さすが伊達政宗。
・[刀身]福岡一文字助真『太刀 銘 助真(号 日光助真) 黒漆打刀』(国宝)
正直、刀のことはまったくわからない。
けれども、国宝で更に徳川家康愛用の品と聞いただけで
なんだかほほぉ〜!と有り難い感じがする(^^;。
…という感じで、結構じっくり鑑賞してしまったのだった(笑)。
《第7章 泰平の世へ −再編される権力の美》
戦乱の世が終わた後の、江戸時代の武家の美術を紹介する。
・狩野山楽筆『松鷹図襖・壁貼付』
徳川幕府の威厳を示すような大きな画面に、
青々とした大きな松と泰平の世を見据えるかのような鷹。
遠目には大雑把に描かれているように見える松だけれども
近寄って観てみると、松の葉が1本1本実に繊細に描かれていることに驚く。
・狩野探幽筆『東照社縁起絵巻(仮名本)巻二』
日光東照宮所蔵の品なのだけど、1640年のものとは信じられないほど
色鮮やかで状態が良くて細かいところまでよく分かる。
東照宮でずっと大切に保管されてきたのだろうな。
こういうのを観るとなんだか感動してしまう。
いやー…なんとも見応えのある展覧会だった。
今は既に後期展示に変わっていて、
アタシが観たときとは内容も随分入れ替わっている。
チャンスがあればもう一度行きたいけれど…(無理だな、観覧料高いし^o^;)。
展示を観終わった後は、東洋館の地下にある
TNM & TOPPAN ミュージアムシアターへ。
ここで今上映中なのが『国宝 松林図屏風 乱世を生きた絵師・等伯』。
超高精細4K映像で『松林図屏風』にあり得ないくらい距離に迫る。
『松林図屏風』の他、等伯の息子・久蔵と共に取り組んだ
智積院の障壁画『楓図』と『桜図』も紹介。
夭逝した久蔵のエピソードはいつ聞いても泣けてくる(・_・、)。
終演後の、この画面だけは撮影OK。
全部観終わって、時計を見ると14時過ぎ。
うわーっ、ホントに今日はなんて天気がいいんだ!。
そうだ、こんなお天気の良い日には法隆寺館の
ホテルオークラ ガーデンテラスのテラス席でお茶してもして帰ろう。
わくわくしながら法隆寺館へ向かう…。
表慶館と秋の空…
黒門。
秋だなぁ〜…(シミジミ)。
で、法隆寺館へ行ってみたら
ガーデンテラス…ヤッテナイ(・o・)。
なんでか知らないけれど、この日はお休みだった_| ̄|◯。
しょうがないので、レストラン ゆりの木まで戻ってきて
フォンダンショコラを頂いた。
んんん〜〜〜とろけるチョコレートがたまらんっ( ̄▽ ̄)。
実に佳き一日だった。
2020-11-09 22:55
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