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ART in LIFE, LIFE and BEAUTY展【3】 [EXHIBITION]

(7つ前の記事のつづき)

「つづく」にしていたことを忘れかけていた(^^;ゞ。

サントリー美術館の『ART in LIFE, LIFE and BEAUTY』。
えええ〜っと…
確か《第二章 二節 祝祭・宴:宴の屏風と酒の器》ここからだったかな。
(前回記事の最後の山口作品も、ここの括り)。


『紫色藤蒔絵徳利』
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しっとりした質感がすごく綺麗。
これが陶器ではなくガラス製という意外性も面白い。


伝 菱川師宣『上野花見歌舞伎図屏風』
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『見返り美人』でお馴染みの菱川師宣の工房で作られたとされる屏風。

へぇ〜…そうなんだ…とじっくり観ていたら…

あら、見返り美人さんとそっくりな方が。
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いや、他人の空似かも知れないけれど。

人物の着物や、桜の花の描写の細かさに驚愕。
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『染付吹墨文大徳利』。
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17世紀前半のものとは思えないほど
モダンかつアヴァンギャルドなデザイン。



《第三章 一節 異国趣味:南蛮屏風と初期洋風画》
ここで『泰西王侯騎馬図屏風』と対比して展示されていたのが
山口晃『厩圖』。
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これ、4年前に馬の博物館でも観た作品だ。

でもその時は、この縁の下のワンコと少年に気付いていなかった。
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それと、成田空港の出発ロビーにある壁画にもなっているこの作品。
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右:山口晃『飛行機百珍圖(版画)』
左:山口晃『南ウィング盛況の圖』

これも細かいところを観ているとキリがないのだけど…(^^;
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描かれた人々の会話がガヤガヤと聞こえてきそう。



《第三章 二節 異国趣味:異国趣味の意匠(デザイン)》
ここで面白かったのがこれ。
『織部南蛮人燭台』
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右足部分の引き出しは燃えさしを入れるところ。
右手には釣り竿を持っていたと考えられる…とのこと。
海の向こうからやってくる南蛮人は、福の神=恵比須神と重ね合わされて
おめでたい意匠だったようである(^^;。
『スターウォーズ:エピソード6』で、C-3POがイォークに
神扱いされていたことをちょっと思い出したりなんかして(笑)。



『朱漆塗螺鈿沈銀六角湯桶』
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おぉ〜!これはカッコイイ!。ロックだ!。
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『花鳥螺鈿蒔絵聖龕』
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聖龕(せいがん)とはキリスト教の聖画を収めるためのもの。
観音開きの扉と奥行きのない形式が聖龕の典型例ということなのだけど
どこか仏壇っぽい…と思ったことはナイショだ。


う〜む、なかなか見応えのある展示だった。
生活の中に「美」を取り入れることで
日々の暮らしは精神的にも豊かなものになる。
そんなことを感じさせてくれる展覧会だった。

帰宅途中、サントリー美術館のスマートフォンサイトを観ていたら
〈おうちに飾ろう!サントリー美術館名品コレクション〉という
ARを利用した、なにやら面白そうなコンテンツが。

『誰が袖図屏風』『浮線陵螺鈿蒔絵手箱』『朱漆塗螺鈿沈銀六角湯桶』を
ARで自分の家に飾ってしまおうというもの。

なるほどー!。でも床の間とかじゃ普通すぎて面白くない。

というわけで…

『朱漆塗螺鈿沈銀六角湯桶』はガスコンロに。
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『浮線陵螺鈿蒔絵手箱』は贅沢にトイレに置いてみた(^m^)。
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いくらなんでも国宝に失礼だろ〜(ごめんなさいごめんなさい)。
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きゅう

名古屋は自分の心を揺さぶる催しもなく、ムズムズしている毎日です。
どうしても遠出をすることに躊躇してしまい、京都御所の高御座も行かずじまいでした。車で行こうかと思ったのですが、このご時世。あと、京博の「聖地をたずねてー西国三十三箇所の〜」の音声ガイドに心引かれていたのですが、これも断念です。

ARコンテンツ面白いですね。こういう企画に有り勝ちな「入場券の半券」や「図録、チラシのQRコード」といったものが不要で誰でも、というのは太っ腹ですね。
やって見ましたが梅屋さんみたいに自然な構図にできず、わざとらしい写真ばかりになってしまいました(笑)

by きゅう (2020-09-06 00:19) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
ホントはアタシもバンバン美術館や博物館に出掛けていきたいのですが
やっぱり心の隅で「どうしたものか…」考えてしまい
厳選して「どうしても観ておきたいもの」から観に行っています。
(今月は大相撲観戦も…!と思っていたのですが
 マスA席が取れなかったので潔く諦めることにしました)。

>>AR
いろいろ試してみて一番違和感なかったのがコンロとトイレでした(笑)。
しかしながら「誰が袖図屏風」はどうにもこうにも
うまく収まる場所が我が家には見つかりませんでした。
やはり今どき金屏風の似合う日本家屋は少ないかと…。

by 梅屋千年堂 (2020-09-06 22:09) 

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