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遊びの流儀 遊楽図の系譜 [EXHIBITION]

速水御舟を観た後に、サラッとハシゴしてきた展覧会。

場所はサントリー美術館。
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展覧会を観る前に、併設の不室屋カフェを覗いてみたら
なにやら美味しそう&涼しげな展覧会限定メニューが…!。

ということで、ついついふらふらと入ってしまったりして(^^;ゞ。
(ついさっき山種のカフェで和菓子食べてきたのに…)。

その、心惹かれた限定メニューとは《豆乳アイスと棒茶ジュレ》。
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加賀棒茶の上に豆乳アイスと餡子、そしておそらくウエハース代わりのお麩。

棒茶ってのは要するに焙じ茶なのだけど
加賀棒茶は通常の焙じ茶と比べて、独特の香りと風味がある。
豆乳アイスと棒茶ジュレをそれぞれ少しずつすくって口の中に入れると
おぉ〜これは紛れもなく棒茶の味。
豆乳アイスの方も、しっかりと豆乳の味がする。
見た目は地味だが、こ…これはうまい(* ̄▽ ̄*)。


と、美味しいおやつでゴキゲンになったところで展覧会。

『遊びの流儀 遊楽図の系譜』はどんな展示なのかというと、
主に近世初期の遊楽図を通して、当時の人々の暮らしを
「遊び」という側面から観ていこうというもの。

遊楽図というのは、人々が踊りや遊戯に興じている様を描いた絵のこと。
そんな楽しげな屏風だったり絵巻だったりが紹介されているのだけど
時代が17世紀に集中しているのだけど、正直似たり寄ったりなものが多い。
でもその「遊楽図」ってのが、当時こんなに人気があって
たくさん描かれていていたことに驚かされる。
そしてそれをいろ〜んなところから集めて
ひとつの展覧会にしてしまうというサントリー美術館の着眼点。
ここの展覧会の着眼点はいつも面白くて
過去に観たことのある作品でも、
違った視点で繰り返し展示してくれるので新しい発見があったりする。

絵画作品で印象に残ったのは
住吉如慶 画/園基福 詞書『源氏物語画帖』(サントリー美術館蔵)
『邸内遊楽図屏風』(サントリー美術館蔵)
『押絵輪舞図風炉先屏風』(個人蔵)
『舞踊図屏風』(京都市蔵)
『誰が袖図屏風』(根津美術館蔵)
『婦女遊楽図屏風(松浦屏風)』(大和文華館蔵)

特に大和文華館蔵の『婦女遊楽図(松浦屏風)』は国宝でもあるのだけど
状態がとってもよくて色鮮やか。
描かれている人々が着ている小袖もモダンで洒落ている。


遊楽図のみならず、同時使われていた双六盤やカルタなどの実物もあり
伝 葛岡宣慶『伊勢物語かるた』(細見美術館蔵)
『菊折枝蒔絵四種盤』(徳川美術館)
『扇文蒔絵螺鈿西洋双六盤』(南蛮文化館)
『菊鶉螺鈿蒔絵ゲーム箱』(サントリー美術館)
などが印象的。

『菊折枝蒔絵四種盤』は、馬に乗った武将の小さなフィギュアや
小さな幟に小さな矢がセットになっていて、
これでどうやって遊ぶのか、ちょっと観ただけでは「???」。
説明を読んでみると、意外なことに聞き香の道具。

『扇文蒔絵螺鈿西洋双六盤』や『菊鶉螺鈿蒔絵ゲーム箱』は
まるで宝箱か?と思われるような豪華な意匠が施されているが
開けてみると西洋双六=バックギャモン。


輪になって踊ったり、楽器を演奏したり、
羽根付き、蹴鞠、カードゲーム、ボードゲーム、見世物小屋…
いつの時代も「遊び」は人々の暮らしや日々の生活を豊かなものにするために
必要なものなのだったのだな、と感じさせられた。

ただし、いつの世も「遊びすぎには注意」である(^^;。
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