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水木しげる 魂の漫画展 [EXHIBITION]

タダ券(=招待券)を頂いたので、
軽い気持ちで観に行った展覧会・其の一。

場所はそごう美術館。
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1ヶ月ほど前だったか、
横浜そごうで何か買い物をした際に招待券をいただいた。
普通にお金を払って観に行こうと思っていたのでラッキー♪。

こうした漫画家さんの展覧会の場合、
往々にして時系列あるいは作品別に
原画がダーッと展示されることが多いが
この展覧会では水木さんの10代の頃に描いていた作品や
復員後、1950年代に描いていた油彩画などからスタートする。
子供の頃から絵を描くのが大好きで、
コンクールでは金賞を取ったりするほどの腕前だけあって、巧い。
自作の絵本なんかも結構描いていたりして
画力のみならず、発想力もタダモノではない感を漂わせている。

アタシはてっきり、水木さんは戦争から帰ってきた後
すぐに紙芝居作家→貸本漫画家→漫画家…
という道を辿ったのかと思っていたけど
紙芝居作家の前に武蔵野美術学校に数年間通っていたり
紙芝居作家をしながら神戸でアパートの大家もやっていたらしい。
ちなみに、このアパートは「水木通り」にあったことから
「水木荘」という名前が付けられたのだけど
活弁士の鈴木勝丸さんという方が、
武良茂という水木さんの本名をいつまで経っても憶えずに
間違って「水木さん」と呼び続けていたことから
「水木しげる」というペンネームが生まれたらしい(^^;。

この最初の章を観ただけで
「う〜ぬ、今回の水木さんの展覧会はこれまで観てきたものとは一味違う」
…そんな印象を受けた。


それ以降の展示は、これまでの展覧会同様に
水木さんが描いてきた原画が展示のメインになる。

水木さんの原画は、その背景の緻密さにとにかく驚嘆させられる。
漫画の原稿を描く際は、コマ割が決まってから
描きためておいた背景(=物凄く精密に描かれている)を
コマの大きさに合わせて切り抜いて、
その上にキャラクターを当て嵌めて描いていたという話はとても興味深く、
そこに展示されていた背景画のストック1枚1枚が
もうそれだけで作品と言ってもいいくらいの質の高さ。

水木さんは「キャラクターはシンプルに、背景は緻密に」を
モットーにしていたそうだけど、
それだからこそ現実には存在しないキャラクターに
リアリティというか、存在感(身近にいるような感じ)が
生まれるのかも知れないな、なんてことを感じた。

水木さんの展覧会では、
毎度毎度その画の緻密さに圧倒されるのだけど
観終わっていつも最後に思うのは
「水木さんの生き方ってなんかイイ」ということ。
戦地であれほど壮絶な経験をして帰ってきた時も
働いても働いても貧乏だった時も、ポジティブ。
しかもいい具合に力の抜けたポジティブ。
マイペースで楽観的。
そんな生き方がいい人生を導いたのかな、と感じた。


で…最後はミュージアムショップ。
今回もご多分に漏れず、魅力的なゲゲゲグッズがアタシを誘惑する…。
あれもこれもと手に取りたいのをグッと堪えてマステ2種。
02_maste.jpg

目玉おやじと一反木綿。
03_maste.jpg
一反木綿マステは真っ直ぐカットするとまるで細長いぬりかべみたいなので
ひょろひょろと先を細く切ってみたりして…(^^;ゞ。


軽い気持ちで観に行ったつもりが
いつのまにか物凄く一生懸命観ていて、
気付いたら1時間半くらい経っていた。
もしかしたら今まで観た水木さん関連の展覧会の中で
今回が一番良かったかも。
コメント(2) 

コメント 2

おかん

マステ超~かわいいです!一反木綿に見えます~!
「ゲゲゲの鬼太郎」子供の時、かぶりついて観てました。今でも日曜の朝やてますけど夕方の方が雰囲気あると思います(苦笑)

実は先週(月)~(水)家族旅行で広島に行きまして、夫がいたのでレンタカープランにし、三次に妖怪博物館がオープンした、というのが私は気になったのですが海の方をぐるっとまわってきました!
ALFEEと1日違いで・・惜しかった。
by おかん (2019-06-28 16:47) 

梅屋千年堂

>おかんさん
三次の日本妖怪博物館、ググってみました。
場所的に気軽に行けるところではなさそうですが、
なにやら涼しげで(笑)夏に行くには良さそうですね(^^;。

深大寺にある鬼太郎茶屋にもいつか行かねばと思っているのですが
なんだか思いっ切り散財しそうで、怖くて近寄れないでいます(笑)。

by 梅屋千年堂 (2019-07-04 17:12) 

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