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information or inspiration ?【2】 [EXHIBITION]

其の二:〈information ?〉の巻。

〈information ?〉の方は、このような感じで
展示されている作品に関する情報で溢れている。
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〈inspiration ?〉で、真っ赤な照明を浴びていた
『朱漆塗瓶子』の真の姿はこれ。
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アタシの大好きな野々村仁清『色絵鶴香合』。
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〈inspiration ?〉では小さな小窓から観るだけだった。


『色絵鶏形香炉』。
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この香炉の近くにやってきてみて「おや?」と思った。
何か…匂う。お香の匂いがする。
けれどもどちらかと言ったら
「匂い」は〈inspiration ?〉のような気がする。
まったく気付かなかったけど実はさっきも匂っていたのかも(^^;。

ちなみに展示ケースの隙間を覗いて匂いの出所を探したけれども
どこから匂いが出ているのかは分からなかった。


『薄蝶螺鈿蒔絵香枕』。
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髪に香を焚きしめるための道具。

通常の枕に頭を乗せて、髪はこの香枕の上に被せて休む。
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天板の丸い穴と側面のスリット状になった部分から煙が出るのだけど
このスリット状の穴の形は「源氏香」をイメージしているらしい。

で「源氏香」ってナニ?って話になるのだけど、そこもちゃんと説明。
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とにかく情報量が多い。



『藍色徳利』はこんな綺麗なブルーだった。
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〈inspiration ?〉で柿の蔕?と言っていたのがこれ。
本阿弥光悦『赤楽茶碗 銘 熟柿』。
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この茶碗の、鏡に映った高台を観ていたわけ。
この高台が熟した柿のように見えるから「熟柿」。


4枚のパネルに分解されていた『蔦下絵新古今和歌色紙』。
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磨りガラスの向こう側で綺麗な碧色を放っていた『藍色ちろり』。
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「ちろり」とは「銚釐」。
本来は急須の胴部が下に長く伸びた酒を温めるための金属製の道具。
ガラス製の『藍色ちろり』はおそらく冷酒用であろうとのこと。



『薩摩切子 紅色被皿』。
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宇宙船の部品のような大きな黒い円柱は、
切子の紋様を触覚で感じるためのものだった。



『蓮下絵百人一首和歌巻断簡』
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〈inspiration ?〉では「ここに立って見て下さい」と
立ち位置まで指定されていたのだけど、
そこから小さな小窓を覗いても何も見えず「???」だった。
実は小窓からこの断簡が見える仕掛けだったようなのだけど…
ちょうどこの小窓の前に誰かが立ち塞がっていた時に覗いたのかも(^o^;。

〈information ?〉として「断簡とは何か」「百人一首とは何か」
「この軸はどの部分が切り取られているのか」と言ったことが
パネルで事細かに解説されていた。



尾形乾山『銹絵染付松樹文茶碗』の実物。
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茶碗の側面に絵付けを施すために、乾山は円筒形の茶碗を活用したという。



こちらも尾形乾山『白泥染付金彩文蓋物』。
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〈inspiration ?〉で拡大された蓋裏の下に入ったことで、
蓋裏の紋様への注目度が増す。



「草間彌生」的だったのはこれ。
『薩摩切子 紅色被三段重』。
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薩英戦争によってガラス工房が破壊されてしまったために
薩摩切子の生産は一旦途絶えてしまった。
明治初頭になって市来四郎が設立した開物社で「従来の方法」で
切子の蓋物を作ったとされるが、被せガラスの厚みや素地ガラスの磨き、
丸文の合わせなどにムラがあり、出来としては不完全で
「薩摩切子の終焉を感じさせる」…とのことである。



バットマンへのサイン(笑)だったのはこれの影。
『薩摩切子 藍色被船形鉢』。
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これ、カッコイイ〜(*^^*)。
蝙蝠(コウモリ)は、その字面が「福」に似ていることから
吉祥文としてこうした工芸品によく用いられている。

で、これは何に使う道具なわけ?という疑問が湧いてくるのだけど
実はそれもハッキリしたことはわかっていないようで
盃を洗う鉢(盃洗)とも、菓子入れとも言われている。
ともかく色もとてつもなく綺麗だしデザインも斬新。


〈information ?〉を観終えると、
もう一度〈inspiration ?〉の方を観直したくなる。
そして多分その後また〈information ?〉で復習したくなるに違いない。
時間さえあれば延々とぐるぐるぐるぐる回っていそうな気がする。
(それがまさに佐藤オオキ氏の狙いらしい)。



右脳と左脳をフルに使ったせいかお腹が空いた(そりゃ違うだろ)。

というわけで、不室屋カフェで
展覧会限定スイーツ《ゆば豆乳のブラマンジェ》。
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ソースを付けずにブラマンジェの部分だけ食べてみると…
おぉ、こりゃほぼ豆腐だ(笑)。
今日はランチもおやつもヘルシー♪(←完全に油断している^^;)。


そして、このまま帰宅すると思いきや
この後久々にご近所の21_21 design sightへも行ったのであった。
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