フェルメール展 [EXHIBITION]
フェルメール全35作品のうち8作品(来年1/9からは9作品)が一堂に会するという
ちょっと凄い展覧会@上野の森美術館。
チケットは全て「日時指定入場制」。
来場者を長時間待たせることなく、かつ快適に鑑賞できるようにという配慮らしい。
確かに上野の森美術館というと、昨年秋の『怖い絵』展での
悪夢のような待ち時間を思い出す…(^^;。
あんなのことにはならないとわかっているだけでホッとする。
10月10日の15時から16時30分までの入場券を買ったので
15時ちょっと前に上野の森美術館に行ってみたところ…
うわっっっooO(゚ペ/)/
めちゃめちゃ長蛇の列なんだけど(◎_◎;)。
こ…こんなハズでは…_| ̄|◯
と思いつつも列の最後尾について待つこと20分。
ようやく館内に入ることが出来た。
ちなみに「15時から16時30分まで」と言っても
16時30分には出なければいけないという入場入替制という意味ではなく
15時から16時30分の間に入場すれば良い、ということ。
一度入場したら、その後は何時間いてもOKなのだ。
なので待ち時間なく入場したいならば
入場開始時間ではなく、時間枠の後半に入るのがホントは賢明。
前売日時指定券は一般¥2,500と高めの設定だが
入口で全展示作品の簡単な解説付きのA6サイズのガイドブックが配布され
音声ガイドも来場者全員に無料で貸し出されるという太っ腹ぶり。
ガイドブックと音声ガイドを手に、展示室内に入っていくと…
げぇ〜〜〜…かなり混んでる( ̄△ ̄;)。
もしも日時指定入場制にしていなかったら
こんなもんじゃ済まないだろうけど、
もう少しゆとりを持って鑑賞出来ると期待していたので
出だしからちょっとゲンナリしてしまった(^o^;。
展覧会のメインはフェルメールなのだけど
フェルメールの作品があるのは一番最後の展示室。
それまではフェルメールと同時代の画家の作品を
以下のような構成で紹介している。
第1章 オランダ人との出会い:肖像画
第2章 遠い昔の物語:神話画と宗教画
第3章 戸外の画家たち:風景画
第4章 命なきものの美:静物画
第5章 日々の生活:風俗画
(そして第6章 光と影:フェルメール)
かなり混み合っていて作品に近づけないこともあり
「まっ、ここは余興だな」と割り切って、
このあたりは遠巻きにサラッと観るに留める。
そうは言っても、中には「おっ!これ好き!」という感じで
遠巻きに観ているにもかかわらず脳天にビビビと来る作品もある。
例えば…
ヤン・ファン・ベイレルト『マタイの召命』
アブラハム・ブルーマールト『トビアと天使のいる風景』
ヘラルト・ダウ『本を読む老女』
ピーテル・デ・ホーホ『人の居る裏庭』
…このあたり。
ディテールが細部まで描き込まれ
しかもそれらがそれぞれ意味を持つことが多い当時のオランダ絵画は
みどころが豊富で、観ていて飽きない。
混んでいるので立ち止まってジッと観察できないのが少し残念だ。
そして最後の《フェルメール・ルーム》へ。
今回来日したフェルメールの作品が
まとめて展示されているという超豪華な空間。
その作品とは
『マルタとマリアの家のキリスト』
『ワイングラス』
『リュートを調弦する女』
『真珠の首飾りの女』
『手紙を書く女』
『手紙を書く婦人と召使い』
『赤い帽子の娘』(日本初公開)
『牛乳を注ぐ女』
(+来年1/9からは『ワイングラス』)
久しぶりに再会した作品もあれば、初めて観る作品も。
フェルメールの作品は、どれもこれも想像力を掻き立てられる。
特に、女性が一人だけ描かれている作品は
「この人の視線の先には何が見えているんだろう」とか
「誰に宛てた、そしてどんな内容の手紙を書いてるんだろう」とか
「この人のこの表情は何を意味するんだろう」とか
あれこれ妄想が膨らんで、勝手に物語を思い浮かべるのが楽しい。
そして、これだけズラッと並べられると、
同じフェルメールの作品でも「あ、これは好きだな」とか
「これはそうでもないな(^o^;」と
自分の中でも感想が分かれるのが我ながら面白い。
自分はフェルメールが好きだと思っていたけれど
手放しで全部が全部好きなわけではないことにも気付かされた。
今回特に「いいな」「好きだな」と思ったのは
『手紙を書く婦人と召使い』と『牛乳を注ぐ女』。
『手紙を〜』は2012年の「フェルメールからのラブレター展」でも観ているが
何故だかその時よりも今回の方が強烈な印象。
一心不乱に手紙を書く婦人と、
それとは対照的に「やれやれ」という表情で
婦人が書いている手紙からは目を逸らせている
(一応気を遣っている???)召使いの対比が面白くて
二人の関係性なんかをいろいろと想像してしまう。
そして『牛乳〜』の方は、
2007年の初来日時に見逃してしまっていたので
今回観るのを楽しみにしていた作品のひとつだ。
間近で観てみると、
他の作品とは一線を画す完成度の高さに目を見張る。
思わず取り出す単眼鏡。
パン、籠、窓枠、衣服、テーブルクロス…
いずれも非常にリアルに描かれていて
それぞれの質感がしっかり伝わってくるのだけど
だけど全体的にちょっとゴツゴツゴワゴワした硬い印象。
でも窓から差し込む光はやわらか。
何気ない日常の動作だけど、
やっぱり物語の一場面のようで、想像力を掻き立てられる。
個人的には、『牛乳を注ぐ女』を観られただけでも
この展覧会を観にきた甲斐があったと言えるかも。
そして最後は特設ショップで散財(笑)。
フェルメールに限らず、気に入った作品のポストカード4枚と…
「牛乳を注ぐミッフィー」(小)。
ミッフィーの左側にあるのは、
10/14までの来場者全プレのマグネット付ブックマーク。
そしてなぜかこのミッフィーのポストカードも販売されていた。
ハイ、お友達ですよ〜。
2012年のマウリッツハイス美術館展で買った
「真珠の耳飾りのミッフィー」と共に。
同じサイズかと思っていたら、牛乳ミッフィーの方が少し大きかった。
(そして真珠ミッフィーはタカラトミー、牛乳ミッフィーはセキグチ製だった)。
あーーーー
それにしても、上野の森美術館ってどうも苦手。
混んでるのは仕方ないとして、展示室が狭くてストレスが溜まる。
そういえば(どうでもいい話だけど)
今朝、母に「フェルメール展行ってくっから」と伝えたところ
「あ〜、あの青い手拭い頭に巻いた女の人の絵を描いた人ね」と。
…手拭いちゃう(-_-;。
さ、次は今月中にルーベンス展@国立西洋美術館だ!(タブン)。
ちょっと凄い展覧会@上野の森美術館。
チケットは全て「日時指定入場制」。
来場者を長時間待たせることなく、かつ快適に鑑賞できるようにという配慮らしい。
確かに上野の森美術館というと、昨年秋の『怖い絵』展での
悪夢のような待ち時間を思い出す…(^^;。
あんなのことにはならないとわかっているだけでホッとする。
10月10日の15時から16時30分までの入場券を買ったので
15時ちょっと前に上野の森美術館に行ってみたところ…
うわっっっooO(゚ペ/)/
めちゃめちゃ長蛇の列なんだけど(◎_◎;)。
こ…こんなハズでは…_| ̄|◯
と思いつつも列の最後尾について待つこと20分。
ようやく館内に入ることが出来た。
ちなみに「15時から16時30分まで」と言っても
16時30分には出なければいけないという入場入替制という意味ではなく
15時から16時30分の間に入場すれば良い、ということ。
一度入場したら、その後は何時間いてもOKなのだ。
なので待ち時間なく入場したいならば
入場開始時間ではなく、時間枠の後半に入るのがホントは賢明。
前売日時指定券は一般¥2,500と高めの設定だが
入口で全展示作品の簡単な解説付きのA6サイズのガイドブックが配布され
音声ガイドも来場者全員に無料で貸し出されるという太っ腹ぶり。
ガイドブックと音声ガイドを手に、展示室内に入っていくと…
げぇ〜〜〜…かなり混んでる( ̄△ ̄;)。
もしも日時指定入場制にしていなかったら
こんなもんじゃ済まないだろうけど、
もう少しゆとりを持って鑑賞出来ると期待していたので
出だしからちょっとゲンナリしてしまった(^o^;。
展覧会のメインはフェルメールなのだけど
フェルメールの作品があるのは一番最後の展示室。
それまではフェルメールと同時代の画家の作品を
以下のような構成で紹介している。
第1章 オランダ人との出会い:肖像画
第2章 遠い昔の物語:神話画と宗教画
第3章 戸外の画家たち:風景画
第4章 命なきものの美:静物画
第5章 日々の生活:風俗画
(そして第6章 光と影:フェルメール)
かなり混み合っていて作品に近づけないこともあり
「まっ、ここは余興だな」と割り切って、
このあたりは遠巻きにサラッと観るに留める。
そうは言っても、中には「おっ!これ好き!」という感じで
遠巻きに観ているにもかかわらず脳天にビビビと来る作品もある。
例えば…
ヤン・ファン・ベイレルト『マタイの召命』
アブラハム・ブルーマールト『トビアと天使のいる風景』
ヘラルト・ダウ『本を読む老女』
ピーテル・デ・ホーホ『人の居る裏庭』
…このあたり。
ディテールが細部まで描き込まれ
しかもそれらがそれぞれ意味を持つことが多い当時のオランダ絵画は
みどころが豊富で、観ていて飽きない。
混んでいるので立ち止まってジッと観察できないのが少し残念だ。
そして最後の《フェルメール・ルーム》へ。
今回来日したフェルメールの作品が
まとめて展示されているという超豪華な空間。
その作品とは
『マルタとマリアの家のキリスト』
『ワイングラス』
『リュートを調弦する女』
『真珠の首飾りの女』
『手紙を書く女』
『手紙を書く婦人と召使い』
『赤い帽子の娘』(日本初公開)
『牛乳を注ぐ女』
(+来年1/9からは『ワイングラス』)
久しぶりに再会した作品もあれば、初めて観る作品も。
フェルメールの作品は、どれもこれも想像力を掻き立てられる。
特に、女性が一人だけ描かれている作品は
「この人の視線の先には何が見えているんだろう」とか
「誰に宛てた、そしてどんな内容の手紙を書いてるんだろう」とか
「この人のこの表情は何を意味するんだろう」とか
あれこれ妄想が膨らんで、勝手に物語を思い浮かべるのが楽しい。
そして、これだけズラッと並べられると、
同じフェルメールの作品でも「あ、これは好きだな」とか
「これはそうでもないな(^o^;」と
自分の中でも感想が分かれるのが我ながら面白い。
自分はフェルメールが好きだと思っていたけれど
手放しで全部が全部好きなわけではないことにも気付かされた。
今回特に「いいな」「好きだな」と思ったのは
『手紙を書く婦人と召使い』と『牛乳を注ぐ女』。
『手紙を〜』は2012年の「フェルメールからのラブレター展」でも観ているが
何故だかその時よりも今回の方が強烈な印象。
一心不乱に手紙を書く婦人と、
それとは対照的に「やれやれ」という表情で
婦人が書いている手紙からは目を逸らせている
(一応気を遣っている???)召使いの対比が面白くて
二人の関係性なんかをいろいろと想像してしまう。
そして『牛乳〜』の方は、
2007年の初来日時に見逃してしまっていたので
今回観るのを楽しみにしていた作品のひとつだ。
間近で観てみると、
他の作品とは一線を画す完成度の高さに目を見張る。
思わず取り出す単眼鏡。
パン、籠、窓枠、衣服、テーブルクロス…
いずれも非常にリアルに描かれていて
それぞれの質感がしっかり伝わってくるのだけど
だけど全体的にちょっとゴツゴツゴワゴワした硬い印象。
でも窓から差し込む光はやわらか。
何気ない日常の動作だけど、
やっぱり物語の一場面のようで、想像力を掻き立てられる。
個人的には、『牛乳を注ぐ女』を観られただけでも
この展覧会を観にきた甲斐があったと言えるかも。
そして最後は特設ショップで散財(笑)。
フェルメールに限らず、気に入った作品のポストカード4枚と…
「牛乳を注ぐミッフィー」(小)。
ミッフィーの左側にあるのは、
10/14までの来場者全プレのマグネット付ブックマーク。
そしてなぜかこのミッフィーのポストカードも販売されていた。
ハイ、お友達ですよ〜。
2012年のマウリッツハイス美術館展で買った
「真珠の耳飾りのミッフィー」と共に。
同じサイズかと思っていたら、牛乳ミッフィーの方が少し大きかった。
(そして真珠ミッフィーはタカラトミー、牛乳ミッフィーはセキグチ製だった)。
あーーーー
それにしても、上野の森美術館ってどうも苦手。
混んでるのは仕方ないとして、展示室が狭くてストレスが溜まる。
そういえば(どうでもいい話だけど)
今朝、母に「フェルメール展行ってくっから」と伝えたところ
「あ〜、あの青い手拭い頭に巻いた女の人の絵を描いた人ね」と。
…手拭いちゃう(-_-;。
さ、次は今月中にルーベンス展@国立西洋美術館だ!(タブン)。
2018-10-11 00:30
コメント(5)
さすが梅屋さん!
フェルメール行かれたのですねー。
日時指定と聞いて私は速攻面倒くさくなりやめました(^◇^;)
というか、この前の展覧会の時に
絵の小ささにビックリしたのと、
私もそこまで…ではなかったなと思いました。
梅屋さんのレポを見られて、なんか私も行った気分になってまーす
P.S.来週のフォーラム行けることになりました(≧∀≦)だから東山魁夷展もー!と思ったら、24日からなのですね( ;∀;)
by こたろう (2018-10-11 22:08)
青い手拭い・・・
GWに鳴門へ行ったついでに立ち寄った
大塚国際美術館で、巻いて写真とって来ました!!
ちゃんと額縁に入って撮りました(笑)
耳飾りつけるの忘れてしまいましたが。。。
上野美術館・・・
恐ろしいくらいの人が並んでいるのを見て
帰ってきた記憶が(笑)
by ちあき (2018-10-12 07:38)
>こたろうさん
日時指定ではありますが、空きがあれば当日でも入ることはできるようですよ。
詳しくはフェルメール展公式ツイッターで。
(見てると平日は結構余裕ありそうです)。
フォーラムのチケット、手に入ったのですね。
良かったですね〜(*^^*)。
>ちあきさん
大塚国際美術館にはそんなサービスがあるのですね!。
他にはどんなコスプレができるんだろう?と見てみましたが
今はfeat.ゴッホだそうでゴッホの名画の他、
ゴッホのお気に入り作品のコスプレが出来るようです。
その中にドラクロワの『民衆を導く自由の女神』があり、
えっ?!自由の女神、おっぱい出てますけど?!(◎0◎;)
…と思ったら、女神じゃなくて隣の少年のコスプレでした(^o^;。
by 梅屋千年堂 (2018-10-12 21:29)
こんばんは。
昨日病院に行くために、午前休をいただき出動するまでに時間があったので行って来ました。
行く前に入場券を購入しなかったので、当日券は2700円(^_^;)
入場時限10時半で、10分前に到着・・・待ち時間0分でした。
でも、混んでました。
梅屋さんのように、絵画に詳しいわけではないですが・・・・
今回、初めてフェルメールの絵画を観ました。
有名な『牛乳を注ぐ女』・・・あぁ〜観ることが出来て良かったと思いました。(イタリアで観た『最後の晩餐』と同じような感動です。)
他の人が真似しようとしても・・・出来ない匠の技?
9/35のナゾも解けました(^_^*)
忘れた頃に失礼しましたm(_ _)m
by みかちん (2019-01-23 23:26)
>みかちんさん
10月にフェルメールを観に行ったことが、
なんだかもう随分前のことのように思えます。
東京展の会期もまもなく終了ですね。
どのフェルメールもいいけれど
やはり『牛乳を注ぐ女』は突出していると思います。
現地に行って観るのが一番だとは思いますが
こうして日本にいながらにしてフェルメール作品をまとまって鑑賞出来るのは
本当に有り難いことだと思います。
by 梅屋千年堂 (2019-01-24 18:42)