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三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA [EXHIBITION]

真夏の横須賀美術館。

8年ぶり、おそらく人生二度目の「お盆休み」。
せっかくなので、どこかあまり混んでいなさそうで
さほどお金もかからないところに行こう…と思い、横須賀美術館へ。
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現在開催中の展覧会は
『三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA』。
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横須賀美術館は、夏休み期間中は大概おとなもこどもも楽しめるような
展覧会を企画してくれている。


展示を観始める前に、
併設レストラン《ACQOUAMARE(アクアマーレ)》でランチタイム。

…だがしかし、さすがにお盆休み。
レストランは既に満席。
ウェイティングリストに名前を書いて待つこと約30分…。
ようやく座席に案内されて、展覧会期間限定メニューの
「国産牛ホホ肉の赤ワイン煮込みソース タリアテッレ」を注文。
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大きな肉がゴロゴロ(*^^*)。
上品な味付けで雑味がなく、肉そのものの味が味わえる。
う〜ん、美味〜( ̄▽ ̄)。

デザートも付けちゃったりなんかして。
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「パイナップルのパンナコッタとチョコレートケーキ」という
ちっちゃめデザートの2種盛り。
パンナコッタは夏にうれしいさっぱり味。
チョコレートケーキは「フツーだな…」と思ったけれど
手前のベリーのソースを付けて食べてみたら…!美味しさ倍増!(≧▽≦)。
う〜ん、満足満足大満足。


というわけで、本題。

三沢厚彦と聞いても「誰?」という感じのアタシなのだけど
その作品を観れば「あ!これ知ってる」となる。
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『Animal 2017-1(クマ・白)』。
なんで知ってるのかはよくわからないけれど、
こういう顔の動物の彫刻、どこかで観たことがある…気がする。

美術館入り口に設置されたいくつかの作品のみ撮影可。
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『Animal 2011-5(アイベックス)』と『Painting 2008-1』。
アイベックスの素材は樟(くすのき)の寄せ木。


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『Animal 2009-07(ユニコーン)』の頭部。


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『Animal 2015-06B1(リス)』。
木彫りかと思いきや、こちらはブロンズ製。


順路に従い最初の展示室1の中に入っていくと、
最初に目に飛び込んでくるのは意外なことに抽象作品。
なんだかちょっと草間彌生を彷彿とさせるような
『コロイドトンプ(彫刻ノオト)』や『コロイドトンプ(TRANSFORM)』。

中でも、小さな木片と様々な雑貨を寄せ集めたアッサンブラージュ作品の
『コロイドトンプ(ヒトウマ)』は、ちょっと衝撃的でもあった。


展示室2からは、大小さまざまな動物たちの彫刻が並ぶ。
カエルやセミ、ハツカネズミといった小動物から
ライオン、ジャガー、ヘラジカ、シロサイなど、大きなものまでさまざまだ。
ペガサスやフェニックスなど、想像上の動物たちもいる。

個人的に「うわっ、これ凄い!」と思ったのはミミズク。
羽毛の表現がとにかく凄い(どう凄いのかはうまく表現できないけど^^;)。

素材も木彫りだけでなく、セラミックで制作されたもののある。
木彫りよりも抽象的な仕上がりだけど、クマやイヌ、ウサギなんかは
なぜかとっても愛敬があってかわいい。

ヘラジカやシロサイ、マルミミゾウなど、4本足の動物の大きな作品を観ていると
「部屋に置きたいなぁ」などと、とんでもない願望が浮かんでくる。
これを部屋に置いて、動物の背中の上や足元に寝転がって
音楽聴いたり本を読んだり、ぼんやり考え事をしてみたい…。
いや、実際にこんなのが家にあったらもう大変…というか
そもそもこんなのが入る部屋があるのか?ないだろ!なんだけれども(^^;ゞ。

でもそんな妄想は、
この動物たちの不思議な表情から生まれてくるものなのかも。
どれもこれもその視線は定まらず、どこを見ているのかわからない。
目の前に立っても、横から見ても、斜めから見ても、
決して鑑賞者と目が合うことはない。そこがいい。

そして動物たちの多くは、青い瞳をしているんだけど
この青がとっても綺麗な青で、ずっと観ていたい青なのだ。


ある展示室は「クマ部屋」と名付けられ、クマの彫刻や絵画だけが展示されている。
クマたちは、かわいかったり、とぼけていたり、
相変わらずどこを見ているかわからない表情だが、
その爪だけはおそろしく鋭くて
「俺たちをなめんなよ」そんな声が聞こえてきそう(^^;。


展示の途中には、三沢さん以外の作家の作品や
三沢さんが他の作家とのコラボレーションで制作した作品のコーナーもある。
ここに展示されていた『オカピ』という作品が、強烈なインパクト。
2017年に松濤美術館で行われた
『三沢厚彦 アニマルハウス 謎の館』という展覧会で
舟越桂さん、小林正人さん、杉戸洋さん、浅田政志さんらと共同製作された
どこか悲しさを感じさせる不思議なオカピ像。
…でも、なんで「オカピ」なんだ?!。


一番最後に登場するのは、最新作の『Animal 2018-1(麒麟)』。
鷲のような翼、鹿のような角、口元とアゴの髭、
アーティチョークみたいな尻尾、金色に輝く鋭い爪、
そして右と左で異なる方向を見ている綺麗な青い目。
背中に回ると、左右の翼の間にレオポン(?)の顔が付いててギョッとする。

さっきの「オカピ」と、この「麒麟」はきっと一生忘れないなと思った。



企画展を観終わったら、所蔵品展も一応観ておこうかね…と地下へ。
ここはもうザーッと流し見(^^;ゞ。
終盤で、2015年に25歳の若さで亡くなった
中園孔二さんという方の特集が組まれていて、ここは撮影可。
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どの作品も「目」が印象的である。
しかし、いずれも「Untitled」(=無題)。
昔から「無題」って作品が嫌いで
「タイトルくらい付けろよぉ〜!」と思っているアタシなんだけど
何が描かれているのかは、鑑賞者の想像に委ねる…ってことなんだろうと思った。


自分土産は¥800のお手軽図録と、ポストカード。
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本当はポストカードだけにしたかったんだけど
「オカピ」も「麒麟」もなかったんで、図録も買った(安かったし)。


外に出ると…ナツーーーーーーっっっ!!!て感じの海と空。
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横須賀美術館のこのロケーションって、大好き。
(ちなみに地元に帰ったら、真っ黒い雲&雷ゴロゴロだった…(‥;))

脳ミソが茹だりそうに暑い日には、
こういう肩肘張らない展覧会がちょうどいい。
明日もどっか出掛けよーっと===ヘ( ;^^)ノ。
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