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レアンドロ・エルリッヒ展 見ることのリアル [EXHIBITION]

場所は六本木、森美術館。

レアンドロ・エルリッヒは
1976年アルゼチンはブエノスアイレス生まれのアーティスト。
日本では、金沢21世紀美術館で恒久展示されている
《スイミング・プール》(通称:レアンドロのプール)でよく知られる。

アタシが金沢21世紀美術館を訪れたのは8年前だけど
「レアンドロのプール」は、金沢21世紀美術館と言えばコレ!というくらい
かなりインパクトのある作品なので、「レアンドロ」という名前は
しっかりと記憶の中に焼きついていた。

なので「レアンドロ・エルリッヒ展」が開催されると聞いたときは
すぐさま「行かねば!」と思った(その割に前売券は買いそびれた)。

ちょっと久々な気がする森美術館。
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もしかしたら2014年のアンディ・ウォーホル展以来かも。


入って一番最初に登場するのがこの作品。
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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《反射する港》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。

(↑作品の画像をブログ等に掲載するにはこれを表示するお約束になっている)

暗い部屋。
ボートが水の上に浮かんでゆらゆらと揺れているように見える。
が、実は水もなければ、水面に映っているかのように見えるボートの反射も
ボートと同じ素材で出来た立体物。

このように、常日頃、いかに我々が既成概念にとらわれて
物事を認知しているのかということに一石を投じるような作品を
レアンドロ・エルリッヒは作り続けている。
安っぽく言ってしまえば「トリック・アート」だけれども
それだけでは片付けられない何かが心の中に残る。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《雲(日本)》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


横から見るとこんな風。
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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《雲(日本)》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


他に、イギリス、フランス、ドイツなども…。


どこでもドアのような、ドアが立っている。
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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《隣人》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


ドアの向こうには何もなく
ドアのこちらがわと同じ空間が広がっているはずなのだが
のぞき穴を覗いてみるとアラ不思議(・o・)。
そこにはあり得ない空間が。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《教室》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


ただの黒くて四角い椅子に腰掛けて、向こう側を観ると
半透明の自分の姿が廃校の教室に浮かび上がる。
久しく行っていないTDLのホーンテッド・マンションを思い出した。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《部屋(監視 I )》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


誰もいない部屋を25台の監視カメラで映し続けている。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《失われた庭》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


展示室に突然現れた小さな中庭。
窓から覗いてみると、思いも寄らぬところに自分の姿が映し出されてドキッとする。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《試着室》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


画像だと面白さがちっとも伝わらないけれど
鏡があると思い込んでると…
いきなり見知らぬ人の姿が目の前に現れて若干気まずい(笑)。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《美容院》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


こちらも《試着室》同様、鏡を利用したトリック。
美容院の椅子に腰掛けて、正面の鏡に映るのは当然自分の姿だと思いきや…!。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《黄金の額》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


この2枚の絵が向かい合わせに展示されている。
《試着室》や《美容院》など、鏡を使った作品ばかり観ていると
これも鏡?!…という気がしてしまうけど、こちらは絵。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《建物》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


壁に貼り付いている人達。
展覧会のヴィジュアルにも使われているこの作品…
仕掛けはこう↓なっている。
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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《ダルストン・ハウス[模型]》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


床の上の「壁面」が、鏡に映っている…という具合。


14_pulled.jpg
作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《根こそぎ引っ張られて[模型]》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


右上にあるのは模型。
実際は、左側にある写真のように実物大の家を
クレーンで引っこ抜いた(かのように見える)大掛かりなインスタレーション。
レアンドロの作品には、こうした大掛かりなものも多い。


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作家名/作品名:レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》
by-nc-nd-s.jpgこの写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」
ライセンスでライセンスされています。


金沢21世紀美術館にある《スイミング・プール》と同じ作品の模型。
どんな風に見えるのかは、こちらの記事を参照されたし。



既成概念に囚われることへの警鐘や社会的メッセージを投げかけつつも、
なんだかテーマパークのアトラクションのような楽しい展覧会。
ただ、せっかくの撮影OKの展覧会でも、一人では撮れる写真に限界があるので
友人や家族と一緒に行くことをオススメしたい(^^;。
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コメント 4

YAYOI

ご無沙汰してます。
面白い展示ばかりですね。
しかも規約さえ守れば写真撮影OKなんて珍しいです。
観に行けるかな~?
by YAYOI (2018-02-15 22:18) 

梅屋千年堂

>YAYOIさん
最近は撮影OKの展覧会が増えましたね。
みんながマナーや規約を守ることができれば、良い取り組みだと思います。
(↑これがなかなか難しかったりするのですが…)。

レアンドロ・エルリッヒ展、4月1日までやってますし
森美術館は22時まで(火曜は17時まで)やってますから是非!。

by 梅屋千年堂 (2018-02-15 22:46) 

おかん

面白いというか不思議な感じですね。
たくさんの写真ありがとうございます、楽しめました。
久しぶりに六本木行ってみようか~(最近だいぶ腰が重い・・)
by おかん (2018-02-16 15:19) 

梅屋千年堂

>おかんさん
アタシの拙い文章と写真では
この展覧会(いや、どの展覧会でもそうですが^o^;)の面白さは伝わらないので
是非またお嬢さんたちと一緒に出掛けてみてください。
仲良しファミリーで行ったら絶対に楽しめると思いますよー。

by 梅屋千年堂 (2018-02-18 02:19) 

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