江戸の琳派芸術

10月10日、運慶展の後にハシゴした展覧会。
既にかなり鮮度が落ちているが、こちらもせっかく行ってきたので覚え書き。

場所は出光美術館。
おそらくこれまでに観たことのある作品が多いんだろうな、と思いつつ
でも好きなものは何度観ても好きだし、美しいものはいつ観ても美しいハズ。

で、実際どうだったかというと、思った通り。
やっぱり好きなものは好きだし、美しいものは美しかった。
抱一の「風神雷神図」、「八ツ橋図屏風」、「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」など
何度も観たことのある作品はもちろん、
（多分）初見の作品もあり、やっぱり観に来て良かった。

その中で「これ好き！」と感じた作品の覚え書き。

酒井抱一では
●「紅白梅図屏風」
　　光琳の金箔地に対して、銀箔地の渋い紅白梅図。
●「燕子花図屏風」
　　中央に広い空間を持たせた構図の二曲一双のコンパクトな燕子花図屏風。
　　燕子花にとまる蜻蛉が抱一らしい。
●「糸桜・萩図」
　　糸桜図、萩図、それぞれに歌が添えてあるのが素敵。
●「寿老・春秋七草図」
　　なんと言っても左側の秋草図！。抱一の秋草図はどれをとってもイイ！。
●「遊女と禿図」
　　江戸の粋人らしく美人画もイケてる抱一。
　　表題を見て、一瞬「ハゲ？！」とビックリするけど
　　「禿」の読み方は「ハゲ」ではなく「かむろ」(^^;ゞ。
●十二ヶ月花鳥図貼付屏風
　　いつなんどき観ても美しく、大好きな屏風。

　　
鈴木其一では
●「三十六歌仙図屏風」
　　表装がとってもモダン。
●「蔬菜群虫図」
　　其一らしい鋭さが際立つ。
●「富士図扇面」
　　光琳（伝）と其一のコラボ。
●「桜・楓図屏風」
　　楓の根元と、桜の上部だけという不思議な構図に何故か釘付け。


出光美術館は、展示作品の点数が多すぎず少なすぎず
ちょうどいいところが良い。
欲を言えば、後半の展示室に
座ってのんびり作品を眺められるスペースがあると嬉しいが。


自分土産はポストカード。
と言っても、意外に今回展示されている作品のカードが少なく
買ってきたのは2枚だけ。

（扇面）伝 尾形光琳・（薄下絵）鈴木其一の「富士図扇面」と
鈴木其一の「三十六歌仙図」。




それはそうと…

ゲージツの秋を迎え、今後も行きたい展覧会が目白押し。

「天下を治めた絵師 狩野元信」＠サントリー美術館
「長谷川等伯 障壁画展」＠永青文庫
「フランス人間国宝展」＠東京国立博物館表慶館
「創造は孤高の営みだ、愛こそはまさに芸術への近づき」＠草間彌生美術館
「ウォーターフロントシティ横浜 みなとみらいの誕生」＠横浜年発展記念館
「驚異の超絶技巧！ 明治工芸から現代アートへ」＠三井記念美術館
「怖い絵展」＠上野の森美術館
「北斎とジャポニスム展」＠国立西洋美術館
「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」＠東京都美術館
「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」＠サントリー美術館
「坂崎幸之助書写真展 街は超天然色」＠Island Gallery

ぎょえぇ〜…
年内に行っておきたいのだけでこんなにある(・_・;)。
（更に江戸切子若手職人の作品展もそろそろありそうな気が…）
全部は絶対無理な気がする〜(￣口￣；)。

コメント 2

何度も見てるしどうかな～、と思ってましたが、やっぱり素敵なものは素敵。
私も抱一の十二ヵ月花鳥図貼付屏風は大好きで、毎度毎度、一枚だけもらうとしたらどれにしようと、要らぬ思案をしてます(^^;

今回は東京に遊びに来た妹たちと行ったのですが、東京って何でもあるね～、と羨ましがられました。皇居を見下ろすロケーションも贅沢。
ありがたいことです。

私もあれこれ観たいものがいっぱい。忙しいです(^o^;)
あ、狩野元信展は行って来ました。狩野派を知るための興味深い展覧会ですよ！
by おーちゃん (2017-10-21 23:40) 

＞おーちゃんさん
>>一枚だけもらうとしたらどれにしよう
アタシだったらやっぱり自分の誕生月の十一月かなー。
でも十月もいいし十二月もいい。あ、八月と三月もいいな（笑）。

出光美術館は広さ雰囲気とも大好きなんですが
あれでちゃんとしたカフェがあったら完璧なのになーと思います。
（一体何しに美術館へ行ってるんでしょうアタシは）。

狩野派…長谷川等伯好きのアタシは、
狩野派と聞くと、ちょっと「うぬぅ〜(▼▼)」となってしまいます（笑）。
今回は永徳のおじいちゃんの元信なんで関係ないんですけどね(^^;ゞ。

by 梅屋千年堂 (2017-10-22 00:15)