SSブログ

特別展『松島瑞巌寺と伊達政宗』 [EXHIBITION]

行く予定じゃなかったけど行ってきた展覧会・其の壱。

三井記念美術館で開催中の
『東日本大震災復興祈念
 瑞巌寺国宝本堂平成大修理完成記念 伊達政宗生誕450年記念
  特別展 松島瑞巌寺と伊達政宗』。

BS日テレの『ぶらぶら美術博物館』で取り上げられているのを観て
フツフツと、うーん、これは観ておくべきかも…という気持ちが沸き上がってきた。

何故ならば、
・33年に一度開帳される五大堂の秘仏・五大明王像が特別に出品されている。
・伊達政宗自筆の書画が展示されている。
 (実は戦国武将の中で伊達政宗が一番好き)
・国宝「瑞巌寺本堂彫刻欄間」を間近に観られる。
…というこんな理由から。

現在の瑞巌寺は伊達政宗が1609年に創建したものだけど
寺院としての歴史は古く平安時代まで遡り、
慈覚大師円仁が開いた延福寺がその起こり。
鎌倉時代、北条時頼によって円福寺と改められ、
以来禅宗寺院として続いている。

この展覧会では、瑞巌寺の様々な宝物の他、
仙台市博物館から出品された貴重な美術品や文化財が展示されている。

ビックリしたのは伊達政宗の字の上手さ。
元々かなりの文化人であったことは知っていたけど
実は物凄い筆まめで、政宗自筆の書状は数多残っているらしい。
普通に家臣に当てた書状はもちろんのこと
「徒然草 抄」
「伊達政宗和歌詠草『松嶋乃…』」
「道の記」
など、和歌を書いたものも凄く美しいのだ。
しかもアタシ、なんだか政宗の字体って好きだなー。
…それもその筈で、
音声ガイドの解説で、内容は正確には憶えていないのだけど
政宗は光悦流の流れを汲む師匠から書を習った…というような説明があり
光悦の書が好きな自分が、政宗の書を「イイ」と思うのは
理に適ったことだったんだな、と妙に納得。

それと、今回新たに発見された伊達政宗直筆の絵『梅小禽図』。
これも巧い!(◎_◎)。
落款などはどこにもないが、軸が入っていた箱書きで
政宗の真筆、ということがわかるそうだ。


秘仏・五大明王は、ガラスケースの中に5体並んで展示されている。
左から、大威徳明王、軍荼利明王、不動明王、降三世明王、金剛夜叉明王の順。
いずれも一木彫りで、やはり木製の光背を背負っている。
サイズは小ぶりだが、どれも迫力がある。
薄暗いお堂の中で拝観したら、さぞ畏れ多い気持ちになるだろう。
本来なら2039年までお目にかかることは出来ないのに
有り難いことである。


3つめの見どころは、『瑞巌寺欄間 花鳥図』。
厚み10cm程度と思われる材に施された緻密な透かし彫りが凄い。
彩色が剥げてしまっているところも多く
作られた当初はどれほど極彩色で豪華絢爛だっただろうと想像するが
今の状態は色が少ない分、余計に立体感が強調されて見える。
この欄間を彫ったのは刑部左衛門国次という人なんだけど
この人が左甚五郎のモデルではないかという説もあるらしい。


最後の展示室には、《伊達政宗とその周辺》と題して
伊達政宗縁の品々が展示されている。

伊達政宗像としては、おそらく仙台城址にある騎馬像の次に有名な
『伊達政宗甲冑倚像』が展示されている。
政宗の17回忌に、正室の愛姫が、まず絵師に政宗の絵を描かせて
それを元にこの像を造ったので、政宗の実像に近いと言われているらしい。
アタシの中では伊達政宗=渡辺謙でしかないので「ふぅ〜ん」って感じだけれども(^^;ゞ。

この甲冑倚像なのだけど、その殆どが木彫だというから驚かされる。
とにかく質感の表現が凄い。
金属にしか見えない甲冑部分も木製だというのだ。
(なぜか兜の庇のとこは金属らしいのだけど…笑)。

唯一残念だったのは、展示期間の関係で『黒羅紗地五色水玉模様陣羽織』と
『菊花図屏風(詩歌伊達政宗筆)』が観られなかったこと。

だから…というわけではないんだけど、
『菊花図屏風(詩歌伊達政宗筆)』はポストカードで我慢。
zuiganji_masamune_1.jpg

そして、仙台市博物館のグッズである水玉模様陣羽織風呂敷!。
zuiganji_masamune_2.jpg
これはもうあまりの素敵さ加減に、殆ど衝動買い(^o^;。
風呂敷なんて使うのかって?。使うんだなぁ〜これが。
nice!(2)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 5

りく

梅屋さん、「松島瑞巌寺と伊達政宗」特別展教えて頂き有難うございました。調べたら、期間が11月13日迄でしたので12日の土曜日に必ず行きます。楽しみにしているのは、伊達政宗の書状です。
水玉模様陣羽織風呂敷素敵ですね。でも風呂敷って、私何に使って良いのかよくわからないんです。

☆秋田に住んでいた頃、大河ドラマで渡辺兼が「伊達政宗」をやった時は、小説も読み、仙台に伊達政宗のグッズを買いに行くほどファンでした。今は「真田丸」の真田幸村に夢中です。
一番尊敬しているのは、「上杉鷹山」です。いつか山形の米沢に行きたいと思っています。

by りく (2016-11-06 12:51) 

梅屋千年堂

>りくさん
政宗の書状、面白いですよ。
小田原攻めに遅れてしまい、秀吉に首をはねられる覚悟で
(かの有名な死装束のパフォーマンスですね^^;)出向いたものの
なにやら手厚くもてなされた〜(ホッ)みたいな手紙だったり
どこかにお呼ばれしてたけど、腹痛で行かれなくなったので
お詫びにお酒をおくります〜的な手紙だったり。

風呂敷は…アタシは旅行鞄の中に常備しています。
バラバラになりがちな荷物をひとまとめにしたりするのに使っています。

渡辺謙主演の『独眼竜政宗』はアタシも大好きでした。
眼光鋭い謙さんが大好きで大好きで(^^;ゞ、初めてハマった大河ドラマでした。
『真田丸』もいよいよ面白くなってきましたね。
結末が判っているだけにちょっとせつなくもありますが…。

上杉鷹山と言えば「成せば成る」ですね。
このことば、とても好きです。

by 梅屋千年堂 (2016-11-07 02:33) 

ナッキー

>梅屋さん
>>アタシの中では伊達政宗=渡辺謙でしかないので「ふぅ〜ん」って感じだけれども(^^;ゞ

わかる~!!他の俳優が伊達政宗を演じてると違和感が(^-^;
眼光鋭く男前ですよね(≧◇≦) 病気で休まれてた時はどうなるんだろう?と心配でしたが、復活して活躍されてる姿を拝見するのが嬉しいです。
by ナッキー (2016-11-07 23:37) 

おかん

こちらを読ませていただいてから美術館のHPの方も見ました、凄い立派な感じですね。こちらからは宮城は東北道で行きやすく、松島瑞巌寺や五大堂など2度ほど行った事はあるのですが・・、最近ほんの少しですが歴史が面白くなってきています。10月にkinkiコンで宮城に行ったときは次女をどこに案内しようか迷いました。伊達正宗公騎馬像も何も全く知らない娘です、市博物館かあるいは松島海岸に行くか・・。でも日帰りだったため、新しく出来た「うみのもり水族館」だけしか行けませんでした。
実は自分としては初の仙台サンプラザ一人参戦を決めているのですが、その時は東照宮など歴史探訪したいものです。
余談ですがHPで見た「黒漆・・・」の甲冑の置かれ方がなんだかかわいく見えて(・・失礼)クスッとしてしまいました。
by おかん (2016-11-08 16:57) 

梅屋千年堂

>ナッキーさん
そうなんです。
だから今やってる『真田丸』に出てくる伊達政宗(長谷川朝晴さん)も
もちろん悪くはないんですが、アタシの中では「ナンカチガウ」(^^;。

謙さんが復活した時には、白血病って治るんだ?!と驚きました。
(昔観た百恵ちゃんのドラマのイメージが強すぎて…^^;)。
謙さんといえば、大和証券のCMも好きです〜(^m^)。

そして謙さんを好き過ぎて、
ヤクルトを毎日愛飲しているアタシです(ウソです。でも飲んでるのはホント)。




>おかんさん
この展覧会を観て「いつか松島に行かなくちゃ!」と思った単純なアタシです(^^;ゞ。
子供の頃の家族旅行も含め、宮城県には何度か訪れていますが
日本画の題材としてもよく取り上げられる「松島」をアタシはまだ観ていない!。
やはり日本三景はコンプリートしとかないと〜と思った次第です。
(実は天橋立にも行ったことがナイという…^^;)。

おかんさんは仙台のライブにも参加されるのですね。
仙台は見どころも多いし、美味しい食べ物もいっぱいあるしで楽しみですね(*^^*)。
またいろいろお土産話、聞かせて下さいね。

>>「黒漆・・・」の甲冑の置かれ方がなんだかかわいく
なんでしょうね、あのお行儀の良いセッティングは(^m^)。

by 梅屋千年堂 (2016-11-08 23:19) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0