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広重ビビッド [EXHIBITION]

初めて観る広重がいっぱい!(@o@)。

原安三郎が蒐集した浮世絵コレクションのうち
歌川広重(1797-1858)の《名所江戸百景》および《六十余州名所図会》を
メインに展示する展覧会。
場所は六本木、サントリー美術館。

木曜日の昼過ぎ、まず幸ちゃんの書写真展を再び観るために
京橋のIsland Galleryを訪れ、
その後銀座まで歩いて伊東屋をちょっと覗いたら
日比谷線に乗って六本木まで。
(ちなみにサミットの影響で都内はお巡りさんがいっぱい!(@o@))。

遅い朝食を食べてから出てきたので今日は昼抜きでいいやと思っていたが
六本木に着く頃にはお腹ペコペコ、アタマ朦朧(x。x)。

ナンカ食ベタイ…

というわけで、サントリー美術館の隣にある
加賀麩・不室屋プロデュースのカフェで一服。
ちゃんとしたご飯ものもあるのだけど、それじゃちょっとヘヴィだなってんで
豆乳とおからのケーキ。
飲み物はコーヒー・紅茶・煎茶・加賀棒茶から選べるのだけど
せっかくなのでここは加賀棒茶で。
humuroya.jpg
はぁ〜…しっとりした優しい味のケーキと
香ばしい加賀棒茶が五臓六腑に染み渡る…( ̄▽ ̄)。

すっかり元気になったところで、いざ鑑賞!。
いつものように入口のところで音声ガイドを借りるのだけど
最近増えているのが、スマホにダウンロードするタイプ。
一度ダウンロードしてしまえば会期中何度も聴けるし
帰宅してからも聴けるという…。
家で聴き直せるのは有り難い!と思ったのだけど
ダウンロードに2分くらいかかるというので
なんだか面倒臭くなっちゃって、今回は「いつものやつ」で。
でも、今後のためにとりあえず専用アプリだけでも
ダウンロードしておいてもいいかもな、と思った。



ところで、今回の展示物の殆どが大判(だいたいB4)サイズ程度の錦絵。
つまり、あまり大きくない。
従って往々にしてこうした錦絵の展覧会は
みんな壁に貼り付くようにして作品を鑑賞している。
人気の展覧会は壁に沿ってずーーーーーっと列が出来ているのが通例だが…

この展覧会もやっぱり連なってる〜〜〜_| ̄|◯。

しかも額装されて垂直に壁に掛かっているのではなく
横長のガラスケースの中に(絵巻もののように)斜めに置いて展示されているので
人と人の隙間から観る…ということも結構ままならない(-_-;。

これ…列に並んでひとつひとつ観てたら日が暮れるわぃと
最初の展示《六十余州名所図会》の前半は
ちょっと残念だけどまさに文字通り「垣間見る」程度で流してしまった。
後半になると、混雑もちょっと落ち着いてきて
割とガラスケースに近づいて、割とじっくり観られるようになってくる。

「美濃 養老の滝」「下野 日光山 裏見の瀧」「能登 瀧之浦」
「石見 高津山 汐浜」「隠岐 焚火の社」「備後 阿武門 観音堂」
「安芸 厳島 祭礼之図」「紀伊 和哥之浦」「周防 岩国 錦帯橋」
「薩摩 坊の浦 双剣石」「壱岐 志作」「対馬 海岸 夕晴」

数多い展示作品の中でも、このあたりが面白かった。

そう、「面白い」のだ。
「ここクロースアップしちゃう?」って構図の面白さとか
「いくらなんでもやりすぎちゃう?」ってくらいのデフォルメとか(^^;。

当時広重の名所図を見て「ここに行ってみたいな〜」と旅に出た人が
実際の景色を目の当たりにした時に「絵と違うじゃん!」と
ガッカリする人も少なからずいたんじゃないのかなぁ(^^;。

とにかく《六十余州〜》は初めて観る作品が殆どだったので
隙間から観ているだけでも(笑)かなり新鮮だった。



もう一つの目玉が《江戸名所百景》。
こちらは既にいろんな展覧会で観たことのあるものも多かったが
それでも「へぇ〜こんなのもあるんだ〜」と初めて観たようなものも
結構あった気がする。
観たことのある作品も、保存状態が良いので発色がかなり鮮やかで美しいのだ。

「大はしあたけの夕立」「深川萬年橋」「赤坂桐畑」
「蓑輪金杉三河しま」「浅草金龍山」」「亀戸梅屋敷」
「深川洲崎十万坪」「四つ木通用水引ふね」「深川木場」
「目黒爺々が茶屋」「四谷内藤新宿」…

これまた《六十余州〜》を上回る構図の大胆さで…(^^;。
あとは、川を描くのに使われているベロ藍がすっごく綺麗。
(ちなみに「ベロ藍」とは「ベルリン藍」がなまったもの)。

描かれた場所の現在の様子を示す写真が
キャプションに添えられているのも親切な展示。
今となっては見る影もない場所もあれば、なんとな〜く面影が残る場所も。
京橋や日本橋あたりは「さっき歩いてきたばかり」なので
あ〜あの辺りか〜なんて思い返してみたり。



とってもいい展覧会だったので「図録欲しいな」と思ったのだけど
一昔前の電話帳並みに分厚くて重そうだったので断念。
展示点数が多いから仕方ないのだろうけど、あれは分厚すぎだろ!と思う。

ポストカードもいろいろあって目移りしたけど、厳選の4枚。
hiroshige.jpg
東京伝統木版画工芸協同組合というところが制作してるのかな?。
プリントがすごく綺麗で嬉しくなってしまうポストカードだった。

本当は太田記念美術館の『歌川広重〜東海道五十三次と冨士三十六景』も
ハシゴしようかな〜なんて企んでいたのだけど、
時間もなくなってきたので、こちらはまたの機会に。
(今度の日曜日のNHKホールのついでに行ってもいいかなと思ったけど
 日曜日の原宿を歩くなんて考えただけでもユウウツ…なので却下!^o^;)。
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なおち

歌川広重の作品は一昨年、主人が何かの懸賞でカレンダー
をもらったので、それで名前と作品が改めて一致しました(^^;)
『月に雁』や『雪中椿に雀』を見て素直にそう思ったので
『色と構成が良いね』って言ったら『今更で簡単な批評だね』と
主人に笑われました(><)

カレンダーなので本体はもうないのですが、『雪中椿に雀』を
スキャンして、今、PCの壁紙にしています。雀がこっち見てます(^^)
by なおち (2016-05-28 06:59) 

梅屋千年堂

>なおちさん
アタシも作品とタイトル、ちっとも一致しません(^^;。
そして何度観ても忘れる、通称:黒富士の正式タイトル「山下白雨」。
大好きな版画なのに_| ̄|◯。

「今更で簡単な批評」いいと思いますよ〜。
だってきっとそこが広く評価されての《名作》なのでしょうから。

『雪中椿に雀』の、こっち見てる雀の顔、面白すぎますよね。
あれ、どう見ても笑ってるでしょ(^o^;。
あの笑顔(?)のお陰で、PCの壁紙にしたらハッピーな気分になれそうです。

by 梅屋千年堂 (2016-05-28 22:39) 

うさぼん

こんばんは。昨日、文化村で本展のチラシをもらってきました。このインパクトのあるチラシ素敵ですよね。更に行ってみたい気がしてきました。亀戸梅屋舗のポストカード持ってます。
by うさぼん (2016-05-28 23:39) 

梅屋千年堂

>うさぼんさん
「広重ビビッド」のチラシは、
どこか和を感じさせる、光沢のないザラザラとした紙を使っていて
質感もとても素敵です。上下の赤い帯も効いてますね。

最近の美術展のチラシはデザインが凝っていて
素敵なものが多いので、行くつもりのないものでも
ついつい貰ってきてしまいます(^^;ゞ。

by 梅屋千年堂 (2016-05-29 00:17) 

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