SSブログ

「メディチ家の至宝」と「光琳とその後継者たち」 [EXHIBITION]

2つの展覧会をユル〜くハシゴ。

まずは東京都庭園美術館で開催中の
『メディチ家の至宝 ルネサンスのジュエリーと名画』。
絶対に行かねば!という展覧会ではなかったのだけど
招待券をいただいたのので行ってみることにした。

久しぶりの庭園美術館。
medici.jpg

前回はいつだったろう?と調べてみたところ、2010年の3月末だった。
その前回の曇り空とは打って変わって、素晴らしい快晴。
teien.jpg

展覧会の内容は、ルネサンス期のフィレンツェで
政治の実権を握り芸術の庇護者でもあったメディチ家に伝わる
装飾品や肖像画のコレクションを公開するもの。

装飾品はカメオや金細工が多く、
確かにその技術には目を見張るものがあるけれど
これと言って心を動かされるようなものはなかった。

それよりも個人的に興味深かったのは、メディチ家の人々の肖像画の数々だ。
家系図を辿るように、時系列で様々なメディチ家出身の人々の肖像画が現れる。
立派だった人、ダメダメだった人、愛人と再婚した人、
若くして病死した少女、メディチ家の財宝を守った人…

その中にはフランス王アンリ4世の妻になった
マリア・デ・メディチ(マリー・ド・メディシス)の肖像もある。
つい先日のNHK海外ドラマ『マスケティアーズ パリの四銃士』に登場し
悪女ぶりを発揮していたマリア・デ・メディチだったので
「あ〜、あの人か」と、なんとなく身近な感じがしたりなんかして(^^;。

自分が物凄く好きなジャンルの展覧会だと
ついつい真剣になりすぎて観終わる頃にはグッタリしてしまうのだけど
今回の展示内容はそれほど興味の強いものでもないし
アールデコ装飾の施された素敵な空間で
の〜んびりとユル〜く美術品を鑑賞する、ちょっと贅沢な時間だった。

鑑賞後はミュージアムカフェで、遅いランチでも〜と思っていたのだけど
なんと軽食(主にサンドイッチ)は全て完売とのこと_| ̄|◯。
昼ゴハン替わりにケーキってのもなぁ…と、カフェでのひと休みは泣く泣く諦めた。





せっかく白金あたりにやってきたので、
ついでにここへも行ってしまおうと向かったのは畠山記念館。
庭園美術館からは徒歩で20分程度という距離。
閑静な住宅街だが、坂を下ってまた上る…
という道筋なので、結構いい運動になった(^^;。

畠山記念館は去年の2月以来。
その時の庭ときたら、もう〜寒いし雨は降ってるしで
まぁそれはそれで趣はあったのだけど
今回は「同じ場所?!」と思うくらいに草木が生い茂って吃驚仰天。
hatakeyama_1.jpg


hatakeyama_3.jpg


季節や天候で、こんなにも表情が変わる日本の庭って…素敵。
hatakeyama_2.jpg


こちらでの展示は「尾形光琳没後300年記念」として
尾形光琳と、その周辺・あるいは後継者たちの作品を展示する。
去年は琳派400年、そして畠山記念館開館50周年として
「THE 琳派」という展覧会をやっていたのだけど
今年は「尾形光琳没後300年記念」。いろいろ考えるものである(笑)。

展示されている作品も、去年既に観たものも少なくなく
そんなこともあって、こちらもユル〜く鑑賞。
素敵だな〜と思ったのはやっぱり酒井抱一で、
去年は三幅対で展示されていた《月波草花図》のうちの《水草蜻蛉図》。
1幅だけで展示されていてもまったく見劣りしない。

あとは俵屋宗達の《蓮池水禽図》。
京都国立博物館にある国宝の《蓮池水禽図》とは別バージョン。
描かれている水鳥が、
国宝バージョンに描かれた2羽のうちの1羽と同じポーズ。
同じ題材なのに、国宝に指定されているものと
そうでないものの違いは何なのだろう?。構図?。
そんなことを考えながら、こちらもユル〜く眺めた。



自分土産:
『メディチ家の至宝』は展覧会のポスターにもなっている
《マリア・ディ・コジモ1世・デ・メディチの肖像》と
ラリックが手掛けた庭園美術館の建物=旧朝香宮邸の
正面玄関のガラスレリーフのポストカード。
medici_2.jpg
あとは展覧会グッズとして、ペペロンチーノ味のおかきがあって
これがちょっと美味しそうだったのだけど、
この量で¥520かぁ〜…と諦めた(^o^;。


『光琳とそのの後継者たち』の方は、既に持っていたのに
またしても忘れて買ってしまった《水草蜻蛉図》のポストカードと
《蓮池水禽図》のポストカード。
hatakeyama_4.jpg



さ、来週は幸ちゃんの『書写真展』と、出光美術館のハシゴだ〜!。
nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 6

りく

梅屋さん教えて下さい。

いつも行きたいと思っていても、なかなか行けなかった
幸ちゃんの「書写真展」に今回行きたいと思っていますが、
恥ずかしながら/汗、画廊に行った事が無く、書写真を観賞して
帰って来ても大丈夫ですか。
何か注意する事などありますか。
宜しくお願い致します。
by りく (2016-05-15 12:23) 

梅屋千年堂

>りくさん
アタシも画廊のお作法などは実はよくわかりませんが
鑑賞するときの注意点は、普通に美術館と同じで良いのではないでしょうか。
例えば「大声で話さない」とか「空間を譲り合う」とか
他の方への配慮や思いやりで十分だと思います。

もちろん買わないで観るだけでも全く問題ないです。
(むしろ買って帰る人の方が少ないのでは…?^o^;)。
ギャラリーのスタッフの方が話しかけてきてくださることも
ありますが(お仕事ですから笑)
決して押し売りのようなことはなさらないので
気軽に質問や感想などお話してみては如何でしょうか。

あと、Island Galleryは初めて行く場合ちょっと場所がわかりづらいので
Googleのストリートビューなどで周辺の状況(曲がり角の建物の外観)などを
チェックして行かれるとよいかも知れません。

…と、ちょっと知ったかぶってみました(笑)。

by 梅屋千年堂 (2016-05-16 01:40) 

りく

こんばんは。

梅屋さん、色々教えて頂き、本当に有り難うございました。
場所も迷子にならないように、画廊デビューしてきます。
凄く、楽しみです。

by りく (2016-05-16 19:33) 

梅屋千年堂

>りくさん
少しでもお役に立てたのなら良かったです。
アタシも一両日中にギャラリーに行ってきまーす。
(財布の紐はしっかり締めて…笑)。

by 梅屋千年堂 (2016-05-18 03:34) 

こたろう

メディチ家レポ、ありがとうございます。
パリの四銃士に出ていた悪女マリアの肖像画があるなんて?惹かれます。
パール等の装飾品が多いと思っていたので、肖像画がそんなにあるなんて意外でした。
ゆっくり見られる展覧会だし、まだ会期あるし。6月の上京を予定にいれようかな。なんて思っちゃいました。
by こたろう (2016-05-21 06:22) 

梅屋千年堂

>こたろうさん
マリー・ド・メディシスといえば、ルーベンスの作品が有名ですが
今回展示されていた肖像画は、浪費家で有名だった彼女らしく
「これでもか!」と言わんばかりに大粒の真珠がしこたま付いた
素敵なドレスをお召しでした(^^;。

のんびり楽しめる展覧会だと思います。
機会があれば是非…。

by 梅屋千年堂 (2016-05-21 23:12) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0