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大原美術館展 名画への旅 [EXHIBITION]

静岡市美術館で大原美術館展。

(5/23に静岡で観てきた展覧会)

なぜ静岡で大原美術館なのか…?
それはよくわからないんだけれども、
とにかく静岡市美術館開館5周年記念の展覧会らしい。

行くかどうしようかちょっと迷ったのだけど
静岡市美術館のサイトを見てみたら
シスレー、マティス、モディリアーニ…
青木繁、岸田劉生…棟方志功…そんなビッグネームに連なって
「山口晃」の名前が!。
ぬぉっ、山口晃の作品も来ているのか!。これは行かねばならぬかも知れぬ。

当日、寝坊することもなく(^^;、
睡眠不足でふらふら〜ってこともなかったので、
静岡市文化会館に行く前に、軽い気持ちで寄ってみた。
shizokashimuseum_2.jpg

ただ単に、大原美術館から何点か借りてきただけという展覧会ではなく
まず導入部では大原美術館の設立に深く関わった画家・児島虎次郎、
そしてパトロンとして、児島をバックアップした倉敷の実業家・大原孫三郎、
彼らがどのようにして初期のコレクションを形成していったのかを
児島虎次郎の作品を紹介しながら説明していく。

そして父・孫三郎の意志を継いた、聰一郎によるコレクション
大原美術館が支援した民藝運動の作家の作品へと続き
最後のセクションでは聰一郎の長男・大原謙一郎氏による
現代作家のコレクションで締め括る。

大原美術館の目玉であるエル・グレコやゴーギャンなどはもちろん来ていないが
シスレー、ミロ、モディリアーニ、ユトリロ、ピカソなどの作品が展示されている。
近代日本の作家陣も岸田劉生、梅原龍三郎、青木繁、萬鉄五郎、高村光太郎など
そうそうたる顔ぶれの作品が並ぶ。

そんな中でアタシが「これ、好き」と思ったのは
中山巍『静物(パンのある静物)』という作品。
なんことはない、フランスパンや食器などが描かれたごく普通の静物画なんだけど
どういうわけか「あ、これ好きだな」と思った。
全体のトーンとか暗さとか筆遣いとか、そんなものが直感的に心に響いた。
(が、当然のことながら、ポストカードは売っていなかった…-_-;)。

あとは棟方志功の版画、河井寛次郎の『白釉丸文草絵隅切角鉢』、
芹沢銈介の『団扇散らし屏風』、この辺りの民藝運動の作家たちの
素朴な作品も印象に残った。

そして、この作品のためにこの展覧会を観に来たと言っても過言ではない
山口晃の『倉敷金刀比羅圖』。
瀬戸内海を挟んだ倉敷と金刀比羅宮とその周辺の俯瞰図を、
得意の超絶タッチで描いた作品。
…だがしかし、細かすぎて何が描かれているのかがよくわからない(^o^;。
あーーーー単眼鏡持ってくれば良かったー!。
(ライブのついでなのでさすがに単眼鏡は持ってきていなかったのだ…。
 でも今思えば双眼鏡は持ってたな…。使えばよかった)。

それでもじぃーーーーっと眼を凝らして、
作品の中に大原美術館や金刀比羅宮を発見し、とりあえず満足。

で、この『倉敷金比羅圖』のポストカードは販売されていたので
喜び勇んで買ってきたけれども…
shizokashimuseum.jpg
ポストカードになってしまうと、更に細かくなりすぎて
もはや何が描かれているのかサッパリ分からない( ̄口 ̄;)。
まぁ…雰囲気だな、雰囲気(^o^;。


正直、あまり期待していなかったのだけど
思っていたよりも内容は充実していたし、児島虎次郎の生涯や
いかにして大原美術館のコレクションが構築されていったのは
実際の大原美術館を観るよりも分かり易かった気がする。

静岡市美術館、年に1回来るか来ないかだけれども
いつも割とセンスのいい展覧会を展開していると思う。
かの「スターウォーズ展」も来年の1〜3月に巡回してくるらしい。

次に静岡にやってくる時には、どんな展覧会をやってるんだろう…。
(↑いつだかわからんけど)。
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ナッキー

静岡ライヴの次の日に観に行きました。
日曜日なので混んでいるかなあ?と思ったのですが、想像していたほど混んでいなかったのでストレスもさほど感じず観ることが出来ました。

《パトロン》と聞くとヨーロッパの音楽家や画家に対してかなあ?と思われますが、日本でもそういう方はいらしたんですね。
素晴らしい才能が埋もれたり潰されたりしない為にも、お金持ちの方の力は必要だったんですね。今の時代もありそうな話です(^.^)

私は青森の出身なので、子供の頃から棟方志功の作品を目にする機会は多かったのですが、久しぶりに観て懐かしく思いました。

倉敷金刀比羅宮も興味をそそられました。
入館してからずーっと観るペースが同じだった年配のオバサマと、5分くらい二人占めして横から斜めからジーッと観てしまいました(^^ゞ

倉敷の本家にはまだ行ったことがないので、是非一度は観に行きたいと思います。
by ナッキー (2015-06-11 11:38) 

梅屋千年堂

>ナッキーさん
なんだか無理矢理感想をせがんだような感じになってしまってスミマセン(^^;ゞ。

棟方志功、いいですよね。
子供の頃はまったくもって良さが理解出来ませんでしたが
大人になってだんだん「いいなあ」と思うようになってきました。
横浜で棟方志功と言えば老舗とんかつ店の「勝烈庵」です。
ああ、とんかつ食べたい…(笑)。

倉敷の本家は見応えたっぷりで、じっくり観るとかな〜り疲れます。
アタシはいつもライブついでのGW時期にしか行ったことがなく
そのためいっつも混んでいるので、いつかもう少し空いている時に
ゆっくりのんびり鑑賞してみたいなぁと思っています。

by 梅屋千年堂 (2015-06-13 22:44) 

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