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大浮世絵展 [EXHIBITION]

それは、確かに浮世絵展だった。

場所は両国・江戸東京博物館。
人気の展覧会を観に行く時には、
大抵閉館の2時間くらい前に入るようにしているのだけど
今回はここの常設展も観るつもりでいたので、昼頃現地到着。
01_daiukiyoeten.jpg

前回ここへ来た時には、7月の猛暑日で
両国駅から博物館までの短い距離を歩いただけで溶けそうになっていたけど
今日はもう!あまりの寒さに凍り付いてしまいそうだった{{ (>_<) }}。

館内に入ってチケット売り場に行ってみると…
長蛇とはいかないまでも、結構な長い列。
企画展の《大浮世絵展》のチケットだけならば
インターネットで購入できるのだけど、常設展との共通券だと
現地でしか買えないので並ぶほかない。
…こりゃ展覧会場内も混んでるだろうなぁ(覚悟はしてたけど)。

腹が減っては戦は出来ぬってことで、まずは腹拵え。
7階の和食レストラン《桜茶寮》でもよかったんだけど
おそらくここもまた混んでいるだろうし、
7階まで行くのもちょっと面倒だったので、今日は1階にある
イタリアン《FINN'S CAFE & RESTAURANT》に。

大浮世絵展にちなんでいるわけではないと思うけど
期間限定メニューである
「ベーコンとキノコと彩り野菜のトマトスープスパゲッティー」を注文。
02_tomatopasta.jpg
ミネストローネのスープパスタって感じかな。
熱々で、冷えた体に嬉しいおいしさだった。


お腹がいっぱいになったところで、いよいよ展覧会場へ。

今回の《大浮世絵展》は、江戸時代初期から明治・大正にいたるまでの
浮世絵の名品を国内外から約340点、集めに集めた壮大な展覧会なのだ。
と言っても、一気に340点も展示できるわけはなく
作品の入れ替えを繰り返しながら総計340点を紹介するというもの。
例えば今なら140点弱の作品が展示されている。

普通、作品の展示替えって言ったら
前期・後期に分けるくらいの感じだと思うのだけど、この展覧会はそうではない。
なにしろ数がハンパないので、1週間という短いスパンで激しく入れ替わるのだ。
だから、来ている作品を全部網羅しようと思ったら、
会期中、毎週のように通わなくてはならない。

実際、作品リストを片手に、
観た作品にチェックを入れながら鑑賞している人もチラホラ。
まぁご年配の方が多かったので、65歳以上¥650という観覧料を考えれば
まだそんなには負担にはならないのかも知れないけれど
一般料金¥1,300で8週間通い続けることを考えたらムリムリムリ!である。

アタシがこのたび、この展覧会を「観たい!」と思ったのは
菱川師宣の『見返り美人図』が観られるからなんだけど
この『見返り美人図』も、実は1/28〜2/16までしか展示されない。
たまたまなんとなく今日行くことにしていたから観られたけれど
もし再来週とかだったら、もう観られなかったワケ。危なかった〜。

会場内は混んではいたけれどイライラするほどではない。
作品ひとつひとつにキャプションが付けられているので
それをいちいち読みながら鑑賞しているとえらく時間がかかるので
特に心惹かれない作品に関しては、もうサラッと流し見。

展示は浮世絵の誕生から発展を時系列で追っているため
浮世絵を確立したとされる菱川師宣の『見返り美人図』は割と最初の方に登場する。
初めて観た本物の『見返り美人図』は思っていたよりも小振りで、
でも着物の柄などがとても艶やかで素敵だった。

そもそも浮世絵とは、当時の流行を描いた風俗画なので
描かれている人物が身に付けている着物や帯、髪飾りなんかが
とっても粋で観ていて楽しい。自分が心惹かれたのも
着物の柄が細かく丁寧に描き込まれた作品が多かった。

思わず「素敵だな〜」と足を止めてしまうのはやっぱりビッグネームの作品で、
菱川師宣『見返り美人図』の他は

・鈴木春信『雪中相合傘』
・喜多川歌麿『婦女人相十品 ポッペンを吹く娘』
・葛飾北斎『冨嶽三十六景 凱風快晴』
・葛飾北斎『冨嶽三十六景 山下白雨』
・葛飾北斎『弘法大師修法図』
・歌川広重『東海道五拾三次之内 箱根 湖水図』
・歌川広重『東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪』
・歌川広重『名所江戸百景 浅草金龍山』
・歌川広重『月に雁』
・歌川国芳『猫の当て字 かつを』
・歌川国芳『魚の心』
・月岡芳年『月百姿』
・河瀬巴水『東京二十景 芝増上寺』

このあたりの作品にグッと来た。
その他、今まで自分があまり知らなかった画家の作品としては
・磯田湖龍斎『東扇 扇屋花扇』
・山村耕花『梨園の華 13代目守田勘弥のジャン・バルジャン』
なんかが面白いなと思った。

国芳の浮世絵はタダモノではないし、観ていて楽しい。
北斎や広重の風景画も、構図が大胆でカッコイイ。
やはりビッグネームにはビッグネームたる所以があるのだなぁと感じた。

実は今回の展示の中で、一番「これイイ!これ好き!」と思ったのが
葛飾北斎の『冨嶽三十六景 山下白雨』。
赤富士と呼ばれる『冨嶽三十六景 凱風快晴』に対して、こちらは通称:黒富士。
もちろん今までもなにがしかの図版で観たことはあったけど
実物は物凄くカッコイイ!。特に右下の、稲妻の表現がカッコイイ!。


…というわけで、鑑賞後のミュージアムショップでは
この黒富士のポストカードを2種…(^^;ゞ。
05_kurofji.jpg
奥の方のは普通の印刷のポストカードなんだけど、
手前のは芸艸堂製の木版ポストカード。なんだか高級感漂う感じがイイ。

あとは「フェリシモ猫部」とのコラボ・ポストカード。
04_nekohagaki.jpg
じーっと観てると、なにやら笑いが込み上げてくる…( ̄m ̄)。

それと、ついつい手が伸びちゃった《赤富士ベアブリック》。
06_bearbrick.jpg

いや〜、綺麗に出来てるなーと思ってつい…(^^;ゞ。
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見返りベアブリック(笑)。
08_bearbrick.jpg



買い物が終わったら、お次は常設展〜。
でも、ちょっとくたびれたし、小腹が空いた(・o・)。

てなわけで、7階の《桜茶寮》に移動ーーーっ。
昼時をとうに過ぎているので、今はガラガラ。
作品保護の意味で元々展示室の室温を低めにしてあるのと
今日の尋常でない寒さの影響もあって、すっかり体が冷えてしまったので
ここはあったかい「白玉ぜんざい(塩昆布付き)」を。
03_zenzai.jpg
これ一応「特別展限定甘味」。

熱々を期待していたんだけどーーー…

ぬるいっっっ!!!(怒)。
悲しくなるほど、生ぬるい。

甘さ控えめな感じはとっても良かったんだけど…ぬるい_| ̄|◯。
ちょっと残念な白玉ぜんざいを、冷たくならないうちにカッ込んで
6階の常設展示室入り口へ。



《TO BE CONTINUED...続く(タブン)》
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きゅう

4月の始めに名古屋展に行ったのですが、4月末に再度行ってしまいました。前回の半券を持参すると200円引きの「リピーター割引」があったそうなのですが気づくことなく(笑)。

目玉作品以外は「この間もあったんじゃないの?」のデジャビュ状態でしたが。
「見返り美人」は見ることができなかったのですが「月に雁」は思っていた物よりサイズが小さめだったり、浮世絵ってのは江戸時代のみと思っていた自分には明治、大正の作品もあることが新発見でした。

ここにもiPhoneカバーを売っていましたが、心ひかれませんでしたね。

by きゅう (2014-05-03 02:29) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
あの展覧会は、確かにリピートしたくなりますよね(展示点数多過ぎで…^^;)。

こちらのiPhoneカバーには心惹かれませんでしたか(笑)。
アタシもデス…。
でも最近の美術展はグッズにiPhoneカバーを用意しているところも多く
ついつい手に取ってしまいますね。
だがしかし、買うかどうかの決め手は、やっぱりクオリティでしょうか。
多少高くても漆芸雅みたいに高級感があるものなら欲しくなるかも。

そういえば、この《大浮世絵展》では
見返り美人の着物と同じ柄のグッズがたくさんあって
その誘惑を振り切るのに苦労した記憶が甦ってきました…。

今月16日からは、王子が大好きな山口県を巡回するのですね(笑)。

by 梅屋千年堂 (2014-05-03 22:33) 

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