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四国三県二日旅【6】 [JOURNEY]

《こんぴらさん参り・後編》の巻

下りはあっと言う間。20分程度で500段あたりまで降りてきた。
時刻は13時40分。
そろそろ昼にするか…ということで、金刀比羅宮の敷地内にある
資生堂パーラー カフェ&レストラン《神椿》に入ることにした。
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本当はレストランの方に入りたかったのだけど
ランチのラストオーダーの時間を過ぎてしまっていたのか、
レストランの入り口にはロープが張られて入ることが出来なかった。
昼の部、14時30分までだから大丈夫だと思っていたのに残念。

仕方がないので、セルフサービスのカフェの方に入って
軽食&デザートでお腹を満たす。

そしてそこから更に少し下ったところに書院がある。
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奥書院は非公開だけれども、表書院は常時一般公開されていて
ここには円山応挙の障壁画を中心に、森寛斎の『檜樹鷲図』や
邨田丹陵の障壁画が展示されている。

この、書院の展示が思った以上に素晴らしかった。
実際に座敷と座敷を仕切る障壁として、その部屋を取り囲むように
つまり「そのままの、あるべき姿」で展示されているので
作者がどういう意図をもって、それらの作品を描いたのかが理解しやすい。

もしこれが美術館や博物館での「円山応挙展」みたいな展覧会だったら
ガラスケースの中に横一列に並べられて展示されてしまうところだろう。
でも、それではきっとこの障壁画の迫力のすべては伝わらない。
三方向をコの字型に取り囲まれているからこそ、良いのだろうと思う。

以前、高見沢王子が、こうした美術品は
「あるべき場所に(わざわざ)行って観るのがいい」
というようなことを言っていたことがあったけど
まさにその通りだな、と思った。
元々そこに飾られることを意図して作られたものならば
その場所で観るのが、その作品にとって一番相応しいに決まっている。

まぁ確かに「あるべき姿」での展示だと、正面から観られないとか、
近寄れないとか、照明が薄暗いとか
ちょっと残念な面ももちろんあるけれども
こうした障壁画でも、仏像でも、本当はあるべき場所で観るのが一番なのだ。

円山応挙の障壁画、どれも格好良かったけど
特に『虎の間』と『山水の間』および『上段の間』は素晴らしかったな〜。


書院の展示は素晴らしかったのだけど、
書院をぐるりと取り囲む廊下(ほぼ屋外)から、
各間を見学する格好なので、体がすっかり冷え切ってしまった。

時計を見ると、時間はまだまだたっぷりあったので
暖を取る目的も含めて、予定していなかった高橋由一館にも入ってみた。
22_takahashiyuichi.jpg

中に入ると、客はアタシだけ(^^;。従って貸切状態ヽ(^。^)丿。
美術館におけるこういうシチュエーションって大好き。

高橋由一といえば、まず思い出すのは『鮭』だろう。
その絵を見ればおそらく誰もが「あぁ!」と思うであろう『鮭』。
ここにはその『鮭』はないのだけど、それに負けない名作揃い。
実を言うと、これまで高橋由一という画家にはほとんど興味がなかったのだけど
今回こうやってまとめて作品を観てみて、
「なんか…結構好きかも」と思った(・_・)。

「洋の画材で和を描くとこうなります」みたいな感じで
和服の反物や和紙、豆腐、魚介、日本の原風景などといった
和物の質感が洋画で表現されている、そのちょっとした違和感が楽しかった。


金刀比羅宮にはもう一つ宝物館という博物館があって
ここにもいろんなお宝が展示されているようだったのだけど
それぞれの館の入館料が¥800と、全部観てると意外とバカにならない(^^;。
なので、ここはパス。
こんぴらさんには季節を変えてまた訪れてみたいなと思うので
いつだかわからないけど、またの機会のお楽しみにとっておく。


琴平駅に帰るべく、石段をどんどん下っていく。

往路では見逃していた狛犬。
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これも来た時には見逃していた、大門の龍。
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なかなか愛嬌のあるカワイイ顔なのだ。

時刻は15時40分。だいぶ陽が傾いてきた。
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一の坂の途中にある灯明堂のシャチホコ。
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琴平駅に戻ってきた。
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味のある駅舎は大正11年に建てられたもの。

軒下に「金」の文字が並んでいる。
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コインロッカーから荷物を引っ張り出して、
再びスニーカーから革のブーツに履き替える。
意外に早く駅に戻ってきてしまったため、
当初乗ろうと思っていた電車の時間まで1時間近くある。
もしかして1本早い電車で高松まで移動できないか…?と
時刻表を眺めていたその時
「高松行き快速サンポートが発車します」のアナウンス。

なぬーーーっ!と、大慌てて荷物を引きずって駆け込み乗車ヘ( ;^^)ノ。

16:13琴平発、17:02高松着予定。
当初のスケジュールよりも、随分早く高松に着いてしまうけど
高松では「うどんを食べる」以外、なんの計画も立てていない(^^;。
21時過ぎのサンライズ瀬戸の出発まで、どうやって過ごそう???。
電車に飛び乗ったのは良いが、その後の行動に若干頭を悩ますのであった。


《TO BE CONTINUED...続く》
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