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フェルメールからのラブレター展 [EXHIBITION]

フェルメールの3作品が一度に観られる展覧会。

12月23日からBunkamura ザ・ミュージアムで始まって
行かなくちゃ行かなくちゃと思っているうちに閉幕1ヶ月前。
終わり間際になればなるほど混雑するので
さすがにそろそろ行っておかないと。

しかし、日本で大人気のフェルメール。
この人の作品が、日本初公開のものも含めて
3点まとめて観られる展覧会ともなれば、
どう考えても空いているワケはあるまい。
フェルメールの作品には近づけないかも知れないなぁ…
一応単眼鏡持って行こう…
などと、それ相応の覚悟を決めて会場に向かった。

bunkamura.jpg
チケットを買い、音声ガイドも借りて場内へ。

確かに(どの展覧会でもそうであるように)入り口のところは混んでいたが
中に入って行くにつれて、実は思ったよりも混んでいないらしいことが判明。

たまたま運が良かったのか、
目玉のフェルメール3作品が展示された部屋も割と空いていて
3つとも至近距離で、しかも結構じっくりと鑑賞することができた。

今回来日しているのは
『手紙を書く女と召使い』
『手紙を読む青衣の女』
『手紙を書く女』
という、手紙をテーマにした作品のうちの3つ。
これらのうち、『手紙を読む青衣の女』は初来日。
しかもこの作品はつい最近まで修復が行われていて、
この日本での展覧会が、その修復後初の展示なのだとか。

正直なところ、この展覧会を取り上げたテレビ番組を
既にいくつも観ていたせいか、実物を目の前にしたときの感動が
自分でも驚くほど少なかった(・o・)。
なんというか、最近は高画質のデジタル放送で
かなり細かいところまで(それこそ肉眼ではわからないくらい細かいとこまで)
観ることが出来てしまうので、実物を目の当たりにした時の
「おぉっ!」という感動が、薄らいでしまう傾向にある気がする。

なので…かどうかはわからないけど
フェルメールの3作品はもちろん素敵だったのだけど
他の作家の作品の方がむしろ印象に残ったりもした。

例えばヤン・デ・ブライの
『アブラハム・カストレインとその妻マルハレータ・ファン・バンケン』。
仲むつまじい夫妻の肖像画なんだけど
まるで写真のように、動きのある一瞬を捉えたような
モデルのポーズと表情がいいな、と思った。

それとアンドリース・ファン・ボホーフェンの
『テーブルに集うファン・ボホーフェンの家族』。
この絵が描かれた後、家族が次々と亡くなっていった…
というエピソードを知ってしまうと、途端に「怖い絵」に思えてくる。
そんな不気味さの漂う家族の肖像。

更にコルネリス・デ・マンの『薬剤師イスブラント博士』。
博士の周りに描かれた小道具が表す寓意、
それとイスブラント博士が、
フェルメール『地理学者』のモデルの学者と同じような
日本風の着物?をまとっているのが興味深い。


『フェルメールからのラブレター展』という
小洒落た展覧会名からも伺えるように、この展覧会は
17世紀のオランダで人々のコミュニケーションの道具として普及していた
《手紙》をテーマにした作品を中心に集めたもの。
作品の中で手紙を書いたり読んだりしている人の表情を見ながら
「やっぱ手紙っていいよね〜」なんてことを思ったりもした。
電子メールにはない緊張感とかワクワク感が良い。

中学から高校にかけて、秋田の子と文通をしていて
今思うと「一体何をそんなにたくさん書いていたんだろう?」と思うくらい
毎週のように何枚も何枚も手紙を書いていたことを思いだした。


で、展覧会が終わった後は、お約束のミュージアム・ショップなのだけど
今回は「どうしても欲しい!」というものがなく手ぶらで帰ってきた。
今月はこれから旅行やらクラス会やら送別会やらで
何かと出費か嵩む予定なので、「これちょっと欲しいかも」という
程度のものはグッとガマンなのである。

ということでちょっと寂しいチラシの写真(笑)。
vermeer.jpg


ホントは国立近代美術館でやっている『ジャクソン・ポロック展』も
ハシゴしようかと思っていたんだけど
そんなわけで金欠なのと、寝坊して時間がなくなったのとで
こちらはまた後日…ということに。
まぁこちらは5月までやってるから…
とか言ってると、あっと言う間にまた閉幕1ヶ月前!( ̄口 ̄;)
なんてことになったりするんだが。



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『フェルメールからのラブレター展』は
Bunkamura ザ・ミュージアムにて3/14迄開催。
公式サイトはコチラ
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コメント 2

とんぼ

なんだか空いていましたよね。
私が行った日もびっくりするくらい空いていて
フェルメールの絵の前に私だけ な瞬間が
ありました。日本人もう飽きたのかしらん。
それともたまたまだったのでしょうかねぇ…
by とんぼ (2012-02-17 16:10) 

梅屋千年堂

>とんぼさん
とんぼさんがいらした時も空いていたのですね。
日本人もうフェルメールに飽きたのか…アタシも思いました。
あまりにも頻繁に来すぎるから、有り難みがなくなってきてしまったのかも?。
『手紙を書く女と召使い』なんて、つい最近来たばかりな印象ですし。
夏には『真珠の耳飾りの少女』がやってきますがどうなりますか…。
(さすがにこの作品には人が集まりそうですが)。

by 梅屋千年堂 (2012-02-17 21:38) 

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