シュルレアリスム展 [EXHIBITION]
世間とズレてるMy三連休の最終日だった17日、
六本木界隈で美術館のハシゴを敢行。
まずは、国立新美術館で開催中の
『シュルレアリスム展 -パリ・ポンピドゥセンター所蔵作品による-』
という9日に始まったばかりの展覧会。
結構混んでいるかもなぁ…と、ある程度覚悟していったのだけど
ちょっと拍子抜けするほど空いていた。
いや、「空いていた」とまで言ってしまうと語弊があるが
ひとつひとつの作品を、それなりの時間をかけて観られるくらいの
快適な混み具合であった。
客層も、去年の夏の印象派の展覧会の時とは
大きく異なっていて「へぇ〜!」と思った。
今回の展覧会は圧倒的に若い人が多い。
やはりちょっとグロテスクな印象の強いシュルレアリスムは
お歳を召した方にはちょっと刺激が強過ぎるのかも知れない(^^;。
シュルレアリスム(超現実主義)とは、
無意識界という隠された現実を探ることによって
日常的な現実を再構成する試みである…というのが教科書的な説明。
なんのこっちゃら…(^^;という感じだが
1924年に、アンドレ・ブルトンという28歳の詩人が
『シュルレアリスム宣言』を発表したことが始まりとなって
世界中に広まった芸術運動のことである。
展覧会のキャッチフレーズは
『ダリ、マグリット、エルンスト、デ・キリコ、ミロ、タンギー…
シュルレアリスムの殿堂から約170点を一挙公開!』
というもの。
このキャッチフレーズにもダリが先頭に書いてあるし
アタシの中ではシュルレアリスム=ダリというイメージなんだけど
実際のところ、ダリの作品はさほど来ておらず
印象として多かったのは、アンドレ・マッソンと
ヴィクトル・ブローネルという画家の作品だった。
(実際数えたわけではないので、実は違うかも知れないけど
この二人の画家の作品が妙に多かったように思えた)。
ブローネルの作品は、「結構嫌いじゃないかも」と思えたが
マッソンの方は、どうも今一つ好きになれないタイプだった。
今まであんまり観たことのなかった、
ブローネルとマッソンの作品をたくさん観られたのも面白かったが
以前から割といろんな作品を観てきた画家の作品でも
今回の展覧会で、今までのイメージをちょっと覆されたものが
あったのことも興味深かった。
例えば彫刻家のアルベルト・ジャコメッティ。
今まで、ほっそなが〜い人間の像のイメージしかなかったんだけど
今回展示されているジャコメッティの作品は、どれもこれも
「えっ?!こんなイメージの作品も作ってたんだ?!」
と思うようなものばかりだった。
『喉を掻き切られた女』などという作品は、
一見何がなんだか分からないグロテスクなオブジェなんだけど
タイトルを見せられると確かに『喉を掻き切られた女』のように見えてくる。
(残念ながら、タイトルを見ずにその作品のイメージを
言い当てられるほどの想像力をアタシは持ち合わせていない…^^;)。
あとはルネ・マグリット。
今までアタシが知っているマグリットの作品は
何かこう、不思議な夢の中の世界のような作品ばかりだったのだけど
意外に「ちょっと怖い」作品もいろいろと描いていたのだな…と。
マグリットで、今回最も印象に残ったのは『夏の行進』という作品。
まさに夏の空気が感じられるような空の色。
原題が何だったのか忘れてしまったけど
『夏の行進』というタイトルがまたイイ。
その他、印象に残ったのは
ジョアン・ミロの『シエスタ』、マルセル・デュシャンの『瓶掛け』、
マン・レイが撮影した写真の幾つか…。
中でもデュシャンの『瓶掛け』は観せ方がとても凝っていて
作品そのものというよりも、それが作り出した「影」がとても面白かった。
まぁ…正直なところ
シュルレアリスムはワケがわからん(笑)。
わからんけども、何故か惹きつけられる。
わからんけども、アタシはむしろ印象派よりもこっちが好きだ。
と、いうことで国立新美術館を後にしてサントリー美術館へ向かう。
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『シュルレアリスム展 -パリ・ポンピドゥセンター所蔵作品による-』
は、国立新美術館にて、5月9日(月)まで開催中。
六本木界隈で美術館のハシゴを敢行。
まずは、国立新美術館で開催中の
『シュルレアリスム展 -パリ・ポンピドゥセンター所蔵作品による-』
という9日に始まったばかりの展覧会。
結構混んでいるかもなぁ…と、ある程度覚悟していったのだけど
ちょっと拍子抜けするほど空いていた。
いや、「空いていた」とまで言ってしまうと語弊があるが
ひとつひとつの作品を、それなりの時間をかけて観られるくらいの
快適な混み具合であった。
客層も、去年の夏の印象派の展覧会の時とは
大きく異なっていて「へぇ〜!」と思った。
今回の展覧会は圧倒的に若い人が多い。
やはりちょっとグロテスクな印象の強いシュルレアリスムは
お歳を召した方にはちょっと刺激が強過ぎるのかも知れない(^^;。
シュルレアリスム(超現実主義)とは、
無意識界という隠された現実を探ることによって
日常的な現実を再構成する試みである…というのが教科書的な説明。
なんのこっちゃら…(^^;という感じだが
1924年に、アンドレ・ブルトンという28歳の詩人が
『シュルレアリスム宣言』を発表したことが始まりとなって
世界中に広まった芸術運動のことである。
展覧会のキャッチフレーズは
『ダリ、マグリット、エルンスト、デ・キリコ、ミロ、タンギー…
シュルレアリスムの殿堂から約170点を一挙公開!』
というもの。
このキャッチフレーズにもダリが先頭に書いてあるし
アタシの中ではシュルレアリスム=ダリというイメージなんだけど
実際のところ、ダリの作品はさほど来ておらず
印象として多かったのは、アンドレ・マッソンと
ヴィクトル・ブローネルという画家の作品だった。
(実際数えたわけではないので、実は違うかも知れないけど
この二人の画家の作品が妙に多かったように思えた)。
ブローネルの作品は、「結構嫌いじゃないかも」と思えたが
マッソンの方は、どうも今一つ好きになれないタイプだった。
今まであんまり観たことのなかった、
ブローネルとマッソンの作品をたくさん観られたのも面白かったが
以前から割といろんな作品を観てきた画家の作品でも
今回の展覧会で、今までのイメージをちょっと覆されたものが
あったのことも興味深かった。
例えば彫刻家のアルベルト・ジャコメッティ。
今まで、ほっそなが〜い人間の像のイメージしかなかったんだけど
今回展示されているジャコメッティの作品は、どれもこれも
「えっ?!こんなイメージの作品も作ってたんだ?!」
と思うようなものばかりだった。
『喉を掻き切られた女』などという作品は、
一見何がなんだか分からないグロテスクなオブジェなんだけど
タイトルを見せられると確かに『喉を掻き切られた女』のように見えてくる。
(残念ながら、タイトルを見ずにその作品のイメージを
言い当てられるほどの想像力をアタシは持ち合わせていない…^^;)。
あとはルネ・マグリット。
今までアタシが知っているマグリットの作品は
何かこう、不思議な夢の中の世界のような作品ばかりだったのだけど
意外に「ちょっと怖い」作品もいろいろと描いていたのだな…と。
マグリットで、今回最も印象に残ったのは『夏の行進』という作品。
まさに夏の空気が感じられるような空の色。
原題が何だったのか忘れてしまったけど
『夏の行進』というタイトルがまたイイ。
その他、印象に残ったのは
ジョアン・ミロの『シエスタ』、マルセル・デュシャンの『瓶掛け』、
マン・レイが撮影した写真の幾つか…。
中でもデュシャンの『瓶掛け』は観せ方がとても凝っていて
作品そのものというよりも、それが作り出した「影」がとても面白かった。
まぁ…正直なところ
シュルレアリスムはワケがわからん(笑)。
わからんけども、何故か惹きつけられる。
わからんけども、アタシはむしろ印象派よりもこっちが好きだ。
と、いうことで国立新美術館を後にしてサントリー美術館へ向かう。
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『シュルレアリスム展 -パリ・ポンピドゥセンター所蔵作品による-』
は、国立新美術館にて、5月9日(月)まで開催中。
2011-02-20 22:25
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同じく、わけわからん感じが結構好きです。
バルセロナ郊外のフィゲラスにあるダリの美術館面白いですよ。
そういえばあそこで買った時計どこやったかな・・・。
by えの (2011-02-22 09:51)
>えのさん
フィゲラスのダリ美術館って、
あのたまごがたくさん乗っかってる美術館ですよね。
テーマパークみたいで、見るからに楽しそうです。行ってみたいなぁ。
ダリはその作品のみならず、キャラも好きです(あのヒゲがいい笑)。
by 梅屋千年堂 (2011-02-22 23:16)
そうです。あのたまごが乗っかってる、外壁にパン(?)が
いっぱいくっついてるあの美術館です。
あのオブジェ、連れて行ってくれたスペイン人は
‘カリフラワー’だと言い張ったのですが、パンにしか見えません。
ダリを見ると、もれなく大泉滉を思い出します。
by えの (2011-02-23 13:20)
>えのさん
外壁の謎の物体ですが、ネット上で調べてみると
「パン」だと言っている人が殆どのようですね。
でも、地元スペインの方が言っていることなので
カリフラワー説も侮れない…。真相はいかに?。
大泉滉氏、ヒゲだけでなく眼力もダリっぽいですよね(笑)。
by 梅屋千年堂 (2011-02-23 21:07)
ちょっとガチで行って見たくなりました
by syun (2011-04-22 02:25)
>syunさん
5月9日までなのでお早めに〜。
(そういう自分も早くBunkamuraのフェルメールと
国立西洋美術館のレンブラントを観に行かなければ…!)。
by 梅屋千年堂 (2011-04-22 22:35)