広島市現代美術館で柳宗理 [EXHIBITION]
広島旅ネタ・其の二。
滞在二日目の18日は、ホテルから徒歩約20分の比治山公園にある
広島市現代美術館へ行ってきた。
平和大通りをずーっと東に向かって歩いていき、
鶴見橋という結構大きな橋を渡って左に折れると
比治山公園への入り口が見えてくる。
緩やかだけど結構な坂道で、ちょうどイヤになりかけてきた頃に
このような看板が出てくる。
このまま緩やかにだがしかし時間をかけていくか、
それとも急な階段の近道を行くか・・・。
思い切って近道の急な階段を選び、後半ヒィーヒィーしながら美術館に到着。
現代美術館らしく、なかなかシャレた造りになっている。
高台にあるので、眺望を期待していたのだけど
周辺に高い木々が生い茂っていて、その間から下の景色を観る感じだ。
でも緑に囲まれていて、木漏れ日が心地良い。
アタシは元々現代アートって分野はよく理解できないので、どちらかというと苦手。
なんだかワケのわからない展示だったらガッカリだな〜と思っていたのだが
開催中の特別展は
柳宗理 ~手から生まれるかたち~
SORI YANAGI [ANONYMOUS DESIGN]
という、インダストリアル・デザインの巨匠の展示であった。
インダストリアル・デザインなら結構好きだし興味もある(ヨカッタ)。
展示物の中には、バタフライ・スツールやエレファント・スツールを始め
「なんかどっかで見たことのある」ものが盛り沢山。
←バタフライスツール。
えぇ〜?!これもこの人!、えっ?それも?!、
あれもこの人のデザインだったんだ?!(@o@)と、驚くことしきり。
どれも、あまりに自然に日常に溶け込んでいたものばかり。
そしてその中に、やはりどこかで絶対に見たことのあるベンチが・・・。
そのベンチを見て、なんだか旅先で予想外の知人にあったけど
ヤバイ、この人誰だっけ?・・・そんな感覚に襲われた。
でも、数秒後ハッ!と思い出した。
そーだ!。横浜市営地下鉄のベンチだよ!!!。
色が黄色じゃない(白かった)からすぐにはピンと来なかったけど。
なんでも横浜市営地下鉄開業当時、
自動改札機、券売機、売店、電話ボックス、消火栓、時計、ベンチ、背もたれ
くず入れ、灰皿スタンド、水飲器などのデザインを
柳氏が手掛けたのだそうである。
全然知らなかった・・・_| ̄|◯。
子供の頃から普通に存在してたからなぁ〜。
その他にも柳氏は我が街・横浜にまつわるものをデザインしており
野毛山動物公園の歩道橋や、今は使われていないけど園内マップや
看板なども手掛けたらしい。
この動物園の園内マップの実物が展示されていたんだけど
とってもカラフルで、まだ文字を読めない子供でも理解できそうな
かわいらしいデザインだったのだ。
こうした公共施設や家具の他、インテリア、テーブルウエア、文具、玩具、
懐かしのオート三輪など、柳氏の仕事は実に多彩。
発表から何十年が経過しているのに、未だに古臭さを全く感じさせないものもあれば
レトロな雰囲気を漂わせつつ、「今でも部屋に置いておきたい!」と思わせるような
素敵な(だけどシンプルな)デザインばかりなのである。
もっと驚いたのは、柳氏の年齢。
1915(大正4)年6月29日生まれ。まもなく93歳(ご存命)。
大正生まれの人がこんな洒落たデザインをたくさん手掛けていたなんて!!!。
なんて素晴らしい感性を持った人なんだろうか。
いやはや驚いた。
思った以上に素敵な展示に大満足し、広島市現代美術館を後にした。
公式サイトはコチラ。
帰りはちょっと違うルート使って(ラクして)みることにした。
比治山スカイウォーク。
長ーーーいエスカレーターを使って一気に下山。
ちょっと「ヒャーーー!(^o^;」な感じである(笑)。
ホテルへの帰り道、鶴見橋あたりから平和大通りを臨む。
ずーーーっと先まで続く100m道路。
《日本の道100選》の一つだそうだ。
-----------------------------------------------------------------------------
《オマケ》
この記事、ここで終わると思いきやまだ続く。
今日ちょっと出掛けたついでに、“柳宗理の仕事”を撮影してきた。
地元・弘明寺駅のベンチ。
関内駅ではこんな風にレイアウトされている。
改めてよく見ると、結構キズだらけ。
これも弘明寺駅の背もたれサポーター。
子供の頃は、座る部分にお尻が届かなくて座るのに難儀したものだ。
(無理矢理座らなくてもよかろう・・・^^;)。
そして「なんでベンチじゃないんだろう?(-"-?」と不思議でならなかった。
隣駅・蒔田の水飲器。
弘明寺にもあったのだけど、バリアフリー化に伴って
このエリアにエレベーターを設置した際に撤去された。
蒔田駅プラットホームにおける柳宗理3点セット(笑)。
しっかし、今この水飲器で水を飲もうって人いるんだろうか(^^;。
例え利用者がいなくても、オブジェとして置いといて欲しい気もするが。
この他、横浜駅には《港の精》というレリーフが飾られている。
(あ〜、そういえばそんなのあったような・・・^^;)。
そして、帰宅後・・・。
柳氏の作品についてちょっと調べているうちにフと思った。
我が家のやかん・・・。
・・・似ている。
もしや?と思いひっくり返したら!!!
柳宗理デザインのやかんだった(@o@)。
母が地元のデパートで数年前に買ってきたものなんだけど
(一応、有名な人が作ったものだという認識はあったらしい・・・笑)
いや、確かに実に使いやすいやかんだと思ってこれまで使ってきたよ。
我が家にも柳作品が存在していたとは〜・・・。
ちょっとウレシイ(笑)。
柳宗理公式サイトは↓コチラ↓。
http://www.japon.net/yanagi/indexj.shtml
滞在二日目の18日は、ホテルから徒歩約20分の比治山公園にある
広島市現代美術館へ行ってきた。
平和大通りをずーっと東に向かって歩いていき、
鶴見橋という結構大きな橋を渡って左に折れると
比治山公園への入り口が見えてくる。
緩やかだけど結構な坂道で、ちょうどイヤになりかけてきた頃に
このような看板が出てくる。
このまま緩やかにだがしかし時間をかけていくか、
それとも急な階段の近道を行くか・・・。
思い切って近道の急な階段を選び、後半ヒィーヒィーしながら美術館に到着。
現代美術館らしく、なかなかシャレた造りになっている。
高台にあるので、眺望を期待していたのだけど
周辺に高い木々が生い茂っていて、その間から下の景色を観る感じだ。
でも緑に囲まれていて、木漏れ日が心地良い。
アタシは元々現代アートって分野はよく理解できないので、どちらかというと苦手。
なんだかワケのわからない展示だったらガッカリだな〜と思っていたのだが
開催中の特別展は
柳宗理 ~手から生まれるかたち~
SORI YANAGI [ANONYMOUS DESIGN]
という、インダストリアル・デザインの巨匠の展示であった。
インダストリアル・デザインなら結構好きだし興味もある(ヨカッタ)。
展示物の中には、バタフライ・スツールやエレファント・スツールを始め
「なんかどっかで見たことのある」ものが盛り沢山。
←バタフライスツール。
えぇ〜?!これもこの人!、えっ?それも?!、
あれもこの人のデザインだったんだ?!(@o@)と、驚くことしきり。
どれも、あまりに自然に日常に溶け込んでいたものばかり。
そしてその中に、やはりどこかで絶対に見たことのあるベンチが・・・。
そのベンチを見て、なんだか旅先で予想外の知人にあったけど
ヤバイ、この人誰だっけ?・・・そんな感覚に襲われた。
でも、数秒後ハッ!と思い出した。
そーだ!。横浜市営地下鉄のベンチだよ!!!。
色が黄色じゃない(白かった)からすぐにはピンと来なかったけど。
なんでも横浜市営地下鉄開業当時、
自動改札機、券売機、売店、電話ボックス、消火栓、時計、ベンチ、背もたれ
くず入れ、灰皿スタンド、水飲器などのデザインを
柳氏が手掛けたのだそうである。
全然知らなかった・・・_| ̄|◯。
子供の頃から普通に存在してたからなぁ〜。
その他にも柳氏は我が街・横浜にまつわるものをデザインしており
野毛山動物公園の歩道橋や、今は使われていないけど園内マップや
看板なども手掛けたらしい。
この動物園の園内マップの実物が展示されていたんだけど
とってもカラフルで、まだ文字を読めない子供でも理解できそうな
かわいらしいデザインだったのだ。
こうした公共施設や家具の他、インテリア、テーブルウエア、文具、玩具、
懐かしのオート三輪など、柳氏の仕事は実に多彩。
発表から何十年が経過しているのに、未だに古臭さを全く感じさせないものもあれば
レトロな雰囲気を漂わせつつ、「今でも部屋に置いておきたい!」と思わせるような
素敵な(だけどシンプルな)デザインばかりなのである。
もっと驚いたのは、柳氏の年齢。
1915(大正4)年6月29日生まれ。まもなく93歳(ご存命)。
大正生まれの人がこんな洒落たデザインをたくさん手掛けていたなんて!!!。
なんて素晴らしい感性を持った人なんだろうか。
いやはや驚いた。
思った以上に素敵な展示に大満足し、広島市現代美術館を後にした。
公式サイトはコチラ。
帰りはちょっと違うルート使って(ラクして)みることにした。
比治山スカイウォーク。
長ーーーいエスカレーターを使って一気に下山。
ちょっと「ヒャーーー!(^o^;」な感じである(笑)。
ホテルへの帰り道、鶴見橋あたりから平和大通りを臨む。
ずーーーっと先まで続く100m道路。
《日本の道100選》の一つだそうだ。
-----------------------------------------------------------------------------
《オマケ》
この記事、ここで終わると思いきやまだ続く。
今日ちょっと出掛けたついでに、“柳宗理の仕事”を撮影してきた。
地元・弘明寺駅のベンチ。
関内駅ではこんな風にレイアウトされている。
改めてよく見ると、結構キズだらけ。
これも弘明寺駅の背もたれサポーター。
子供の頃は、座る部分にお尻が届かなくて座るのに難儀したものだ。
(無理矢理座らなくてもよかろう・・・^^;)。
そして「なんでベンチじゃないんだろう?(-"-?」と不思議でならなかった。
隣駅・蒔田の水飲器。
弘明寺にもあったのだけど、バリアフリー化に伴って
このエリアにエレベーターを設置した際に撤去された。
蒔田駅プラットホームにおける柳宗理3点セット(笑)。
しっかし、今この水飲器で水を飲もうって人いるんだろうか(^^;。
例え利用者がいなくても、オブジェとして置いといて欲しい気もするが。
この他、横浜駅には《港の精》というレリーフが飾られている。
(あ〜、そういえばそんなのあったような・・・^^;)。
そして、帰宅後・・・。
柳氏の作品についてちょっと調べているうちにフと思った。
我が家のやかん・・・。
・・・似ている。
もしや?と思いひっくり返したら!!!
柳宗理デザインのやかんだった(@o@)。
母が地元のデパートで数年前に買ってきたものなんだけど
(一応、有名な人が作ったものだという認識はあったらしい・・・笑)
いや、確かに実に使いやすいやかんだと思ってこれまで使ってきたよ。
我が家にも柳作品が存在していたとは〜・・・。
ちょっとウレシイ(笑)。
柳宗理公式サイトは↓コチラ↓。
http://www.japon.net/yanagi/indexj.shtml
2008-05-26 22:02
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コメント(5)
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柳宗理さんを好きな友人がおります。しかも、横浜市営地下鉄沿線に。
今度、駅の椅子について聞いてみます。知っていると思います。
確かに、柳さんのデザインした調理器具はよくみますが、それ以外は
知りませんでした。勉強になりました。ありがとうございます。
by kojirou (2008-05-27 06:03)
私も調理器具以外にもデザインされているものがあるなんて、初めて知りました。そんなにあれこれ手がけているのですね。
そしてまだ御存命だったのに、失礼ながら驚きました。
まだまだ新しいデザインが生み出されていくのですね。
好きな方には喜ばしいことですね。
by ありんこ (2008-05-27 22:36)
>kojirouさん
横浜市営地下鉄のデザインは、柳氏の他にも
いろんなデザイナーが携わっており
日本の工業デザイン界では結構有名らしいですね。
いやぁもう全然知らなかったです。
でも、柳氏がデザインしたファニチャーも、諸事情により撤去されたりして
徐々に数少なくなってきているようでちょっと寂しい気がしました。
>ありんこさん
ホントにいろんな仕事をしていてビックリしましたよ。
20代の頃、スキーに行くとき散々通った関越トンネルの坑口も
柳氏の仕事でした。
今まだ現役で仕事をされてるのかは分からないけど
長生きしていただきたいものですね。
by 梅屋千年堂 (2008-05-27 23:49)
柳宗理さんのお名前はよくキッチンツールで見かけるのでてっきり料理の人だと思っていました(恥ずかしい…)
で調べてみると色々なものをデザインされているのですね。
横浜の地下鉄のベンチも見覚えがあるような気がします。
その他の地下鉄デザインを見るためには是非とも来年夏イベを横浜でやっていただかないと!(それ以外では横浜に行かないのかよ?)
で今日バスや電車に乗っていて、色々なベンチをみる度に「お?これも柳宗理さんか?」と思ったり…。身近なものでもいろいろなデザインがあることに気がつきましたね。
by きゅう (2008-05-28 00:35)
>きゅうさん
アタシなんて、この人の名前すらうろ覚え状態でしたよ(恥)。
いやー、ホントにいろんな仕事をしてるんだなぁと。
そうそう、その昔横浜の市営地下鉄で使用されていた
カプセル型の売店、今は《ひっそりと》名古屋某所にあるそうです。
写真を観て懐かしくなってしまいました。
by 梅屋千年堂 (2008-05-29 00:04)