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スパイダーマン3 [Music,Movie&Musical]

『スパイダーマン3』を観てきた。

以下、ネタバレあり。
これから『スパイダーマン3』を観に行く予定の方はご注意ください。

映画は、公私共に絶好調〜!のピーター・パーカーで始まる。
恋人のMJともうまく行っていて、そろそろプロポーズでもしようかというところ。
スパイダーマン稼業の方もニューヨーク名誉市民に選ばれたりと順調そのもの。
ただ、親友だったハリーとの仲はギクシャクしたままだけど・・・。

ちょっと調子に乗ってたそんなピーターの元に
どこからともなくやってきたのが“謎の液状生命体”。
そいつに寄生されると、宿主のパワーは増幅されるが
それだけでなく復讐心だとか憎悪と言った心の闇まで増幅し
人格さえも変わってしまう。

この謎の液状生命体に脅かされて
人格が変わってしまったピーターが笑える(^^;。
それまで七三分けにしていた前髪をおろし、服装も黒ずくめに路線変更。
しかも踊りながら街を闊歩する。
そして何故か目にはクマ(=_=)(笑)。
ワイルドなトビー・マグワイヤも悪くはないが
カッコイイ、イケてる男と言うよりも、イッちゃってるイカれ野郎だ(笑)。
豹変の仕方が余りにも極端だなぁ・・・(^^;、と思いつつ
まぁ元々がマンガ(アメコミ)なんだから仕方ないか。

ピーターだけでなく、スパイダーマンも黒く変色し
悪事は働かないまでも
憎悪と復讐心に燃え滾り、容赦を知らないスパイダーマンになっていた。

危うく心の髄までダークサイドに墜ちそうになった
ピーター(スパイダーマン)だったがいやはや彼も成長していた。
これではイカンと教会の鐘楼に上り、
自らブラックスパイダーマンのスーツ(謎の生命体)を
体から引き剥がす。

で、この引き剥がされた生命体が
今度はピーターの仕事上のライバルであるエディという男に取り憑いて
“ヴェノム”という怪物になり、ピーター(スパイダーマン)に復讐すべく
MJを人質に取って、“サンドマン”と共にN.Yを大暴れ。

一人で二人の敵に立ち向かうスパイダーマンだったが
さすがの彼も、かつてない強敵相手にピンチを迎える。
そのピンチを救うべく現れた人物がいた・・・・・。




と、まぁ大まかなストーリーはこんな感じ。

今回も特撮の物凄さに目を見張るけれど
動きが速すぎてスピードに目がついていかない。
特にまだ開始まもない時間帯での
ピーター(スパイダーマン)とハリー(ニュー・ゴブリン)の対決シーン。
どこが上でどこが下なのかサッパリ把握できない。
・・・把握する必要はないのかも知れないが。

それと、赤青の鮮やかなツートンカラーのスパイダーマンならば
夜の街を飛び回っていても、どこにいるのか判りやすいが
ブラックスパイダーマンは今ひとつ画面上でも認識しづらい。
どこをどういう風に動いているのか把握できない。
・・・まぁこれも把握する必要はないのかも知れないが。


今のピーター(スパイダーマン)があるのは
やはりベンおじさんによるところが大きい。
「大いなる力には大いなる責任が伴う」という
あの名台詞を残した、ピーターの育ての親であるベンおじさんが
スパイダーマンの精神的支えなのだ。
ベンおじさんは1作目で、強盗に襲われて命を落としてしまうのだけど
実はその強盗にでさえ、心を入れ替えるように説得していたのである。
ベンおじさんは、ものすごく人間的に出来た人だったのだ。
というか、骨の髄まで善人だった。
今の時代って若者に対してああやって
正しい忠告や助言をしてくれる大人ってあんまりいない気がする。

今回スパイダーマンの適役の一人であるサンドマンが
実はベンおじさんを殺害した真犯人だった、という設定なんだけど
回想シーンで、ベンおじさんがフランコ・マルコ(=サンドマン)に
強盗をやめて気持ちを入れ替えるよう説得してる場面は実に泣けた。

ちなみにピーター、ハリー、MJの友情および三角関係は
とても悲しい結末を迎える。
予想できた展開ではあるが、やはり悲しかった。

アタシの中での映画版スパイダーマンは“苦悩するヒーロー”なのだが
今回の3作目でも、やはり苦悩していた(^^;。
おそらく3作中で最も苦悩していた。
その苦悩の内容というのが、
もちろん“大いなる力”を持つがゆえであることでもあるのだが、
恋愛のことであったり、友情のことであったり、家族のことであったりと
割と身近なところにあるものだったりもするので
観ている者の共感を得やすいのかも知れない。

観る者に“大いなる力”が備わってなくても
あ〜、なんか分かるよ、その気持ち・・・と思えるのである。

本作のテーマは“許し”なのだそうだ。
確かに今のご時世、何か自分の気に入らないことがあると
「許せない」「許さない」とすぐに口走ってしまう。
寛容な心を持つとはどういうことなのか、ちょっと考えさせられた。

ラスト近くで

「選ぶ道で自分が決まる」

というセリフがあるんだけどこれが妙に心に響いたなぁ・・・。
そういや『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(書籍)の中にも
ダンブルドア教授のセリフで
「自分がほんとうに何者かを示すのは、持っている能力ではなく
 自分がどのような選択をするかということなんじゃよ」
というのがあったけど、あれを読んだときの
《目からウロコ》な感覚がちょっと蘇ってきた。

ところで、このスパイダーマンシリーズ、
アタシはこの3作目で一応の完結を見るのだと思い込んでたんだけど
ナニ?もしかしてまだ続く可能性なくもないわけ???。

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『スパイダーマン3』の公式サイトはコチラ


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コメント 6

きゅう

偶〜然ッ!!今日スパイダーマン3を観てきました。
今日から「パイレーツオブカリビアン」の公開という日に
「きっとみんなそっちを観るからスパイダーマンは空いているだろう」という単純な考えで今日を選んだのですが…。
まぁ、実際いつものシネコンの7スクリーン中3スクリーンが「パイレーツ…」でしたが、スパイダーマンもよく入っていましたね。もしや「パイレーツ…」からあふれた人か?(^_^;)

さて肝心の内容は毎度恒例のピーターの心の変化変動ですが…「またテングになるのか?」でしたね。そしてMJに「オイオイ、それを言っちゃダメだよ」と言いたくなるような言動もありましたね。
そして「黒ピーター」の歩き方と髪型…おまけにダンディ坂野を彷彿させるポーズとクラブでのアクション。

最後にハリーに真実を話す執事…もっと早く言ってやれよ?
何でスパイダーマンスーツで寝るんだ?
サンドマンは許すのはいいが、結局警察の追求は?
とややプチ疑問も残りますが…

一番イイトコ取りはハリーですかね?
内容は予想通り満足でした。

続編が決まっているような噂ですが(2011年?)ハリーは?

パイレーツオブカリビアンは来月ですね。
なお先月観た「ブラッドダイヤモンド」「ラブソングができるまで」もよかったです。特に「ラブソング…」のヒューグラントの腰振りとプロモ。
家に帰って80年代のALFEEのDVD観てしまった。
by きゅう (2007-05-26 00:02) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
おーっと、またカブりましたね!(ヅラ…じゃないですよ爆)。
こちらの「スパイダーマン3」は、
ウソ・・・(・o・)というくらいガラガラでした。
レディースデーなのに・・・。
アタシが観たのが給料日前(23日)だったからですかね(^^;。

きゅうさんのご指摘通り
「なんでそーなるの?!(^o^;」って場面&展開は多々あれど、
まぁ所詮アメコミもの。
単純明快なご愛敬ってことで勘弁してあげましょう。

オズボーン家の執事については、
おいおいアンタはまるでバットマンの執事みたいだねぇ?なんて思いました。

で、やはり続編あるんですか?。
でも次からは違うキャスティングかも知れないですね〜。
2011年じゃ、もうトビーにあのアクションはムリでしょう(笑)。

きゅうさん、たくさん映画観てらっしゃるんですね。
アタシは結局「ナイト・・ミュージアム」も「ハッピー・フィート」も
見損ねました(T^T)。
「ラブ・ソング〜」も興味あったんですが・・・。

でも「パイレーツ〜」は絶対観に行きますよ!(2週間以内目標)。
by 梅屋千年堂 (2007-05-26 00:24) 

きゅう

いろいろな雑誌やネット情報によると、スパイダーマンは「監督とトビー・マグワイヤは続編に乗り気でキルスティン・ダンストは乗り気でなかった…」というのがちょっと前までの噂。しかし最近キルスティン・ダンストもやる気が出てきた…が「3〜4年くらいはMJのイメージから離れたい」という話から「あるなら2011年?」らしいです。

でもトビーの年齢を考えると…スパイダーマンは出てるがキャストはみんな違うといった「バットマン」や「ダースベイダーだけ残るスターウォーズ」状態でしょうか?

でも好きなシリーズなので続編は楽しみです(ハリーは?)。

絶対「ラブソング〜」は観ていると思ったのでここにコメントを書くのを待っていたのですが…残念。
by きゅう (2007-05-26 22:52) 

梅屋千年堂

>きゅうさん
そうなんですかー。トビーは乗り気ですかー。
イメージが固定化してしまうことを恐れない男なんですね。
もはやライフワークにしようとしてる?!。
ダイハードのブルース・ウィリスみたく???。

「ラブソング〜」はご期待に沿えず申し訳ありません(笑)。
でも結構好きなタイプの映画です。
(でもわざわざ映画館には観に行かないタイプの映画でもある^^;)。
WOWOWでのオンエアを待ちます(いつの話だよ?!)。
by 梅屋千年堂 (2007-05-27 00:12) 

サンフランシスコ人

新作の映画「スパイダーマン:スパイダーバース」の批評...

http://www.sfexaminer.com/spider-verse-amazing-spectacular-astonishing/

今朝のサンフランシスコ・エグザミナー(印刷版)に出ました.....ベタ褒めです....
by サンフランシスコ人 (2018-12-14 04:16) 

梅屋千年堂

>サンフランシスコ人さん
『スパイダーマン:スパイダーバース』はアニメーションなのですね。
1秒仕上げるのに1週間、最初の10秒には1年かかったとか?!。驚きです。

by 梅屋千年堂 (2018-12-15 23:44) 

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